温故知新

2004.07.05
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なんか、彼女の、湿気を吸って膨らんでいるような笑顔を見たら、また言えなくなってしまった。

「娘に施してくれている療育を、客観的に拝見させてください」、と。

娘の聴覚障害の療育担当の言語聴覚士の先生。

悪気はないのだ。本当に一生懸命で。
彼女の擦り切れた服も、決して標準とは言えないボディも、
療育に力を入れてきた勲章に見えてくるから、不思議である。

今日は、まず聴力検査を行ったのだが、ここでの出来事が彼女を加速させた。

音が聞こえたらスイッチを押す、すると目の前の暗い空間が点灯されて、
グルグルとミニ遊園地が動きだす、

娘はきちんとそのやり方を覚えおり、且つ、今までにないほど聴力が良かった。

彼女は大満足で、何度も何度も彼女をほめ、

「補聴器つけてないよねぇ(笑)??」

と、声のキーも高く、大興奮状態になった。

続けての療育でもその威力は益々迫力を増し、
音の合図で段差を登ったり降りたりする動作では、じれったいように、
「お母さんも早く、手をつないで!」
と叫んだ。

娘でも押して運べるほどのサイズの木箱に、彼女と娘、私の三人がひしめきあって、
ドンっ、ピーーーっ、ドッスン
と、登り降りを繰り返す。


が、彼女は汗すら額に浮かべており、気づく素振りもない。

あんまり寒くて寒くて寒くてキレそうになったのだが、
熱帯雨林気候の中ではしゃいでいる彼女を見ると、どうも…調子が出ない…。

と、その時、彼女は言った。

「△△(娘の名前)ちゃんは、やる気がスゴクある子で可愛くて可愛くて!技量が伴っていないだけなんですよね、この長所をなんとか伸ばしてあげたいなぁ」



私も、滅多にない折角の機会だから、と、彼女についての心配点を口にしてみたのだが、
どうだろう。
今日はノッテきた。
それどころか、適切なアドバイスをくれて、こちらもやる気になったではないか。
それも、二つも。

なんなんだ??

彼女も、娘の療育の成果が見えないので、焦っていたのかもしれない。
母親も自分の思うように動かないし。

悩んでいたのは自分だけではないのかもしれないな。

最初、相性が悪い者同士こそ、くっつくのが少女マンガやドラマの常であるし、
案外、天敵と思っていた彼女と私も悪くはないのかも…。
友達にはなれないが…。

それとも、ただ、娘を可愛いやら、伸びるやらとほめてくれたから、気分が良いだけだったりして…。





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Last updated  2004.07.05 23:27:09
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