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2020年09月29日
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カテゴリ: 健康寿命
私の父も母も人生の最後の約10年間は病気とケガと障害に向かい合わせの日々だった。

 向学心が厚くわからないことに関しては、遠くに出かけて行っても教えを乞うような人であった父。晩年には仏教にも関心を寄菩提寺の和尚にいろいろと教えをこいていた。
 そんな父が軽い脳梗塞を患い、その後は数回の骨折を繰り返し入退院を数度重ねるうちに認知症にも。
 毎日欠かさず行っていた読書もしなくなり、あんなに避けていたテレビを朝から寝る前まで見るようになっていた。観るではなく見る、白内障を放置していたために視力も低下しており画面がはっきりわからなかったようだ。
 唯一の楽しみはゆっくりとお風呂に入ること。ひざや腰が痛かったためにゆっくりとお風呂で温まると痛みが治まりよく眠れるのだと、1時間でも2時間でもお風呂に浸かっている。
 浴槽内で溺死することを恐れた兄は、父が浴室に入ると、タイマーをかけて1時間経ったら有無を言わさずに入浴を終えるように声をかけるのであった。父親と息子との関係故か、父は兄から世話を受けるのはどうも拒んでいたようで、浴槽から出ることに兄の手を求めない。兄も声をかける以上の世話をせずに浴室の外でひたする待つ。
 そんな生活が続いていたのに、ある日兄がちょっと転寝をしていた隙に父は浴槽でおぼれ死んでしまった。ふと目覚めた兄が浴室から物音がしないことに驚いてドアを開けると父がおぼれていた。
 高齢者の死亡原因の一つとして入浴中の事故があるが、父もそんな最後であった。



 父に反抗し続けてきた私は、酒も飲みタバコも吸い手前勝手に生きてきたので、晩年はつらい日々でも仕方がないとあきらめるしかないのだが、好き放題に生きてきた以上最後の時間を他人に干渉される暮らしに耐えられそうもない。食べること、お風呂に入ること、トイレに行くこと、ヘアスタイルも服装もどんどんプライベートの領域に他人が入ってくることは、到底出来そうもない、耐えられそうもない。

 これから健康寿命のために努力ができるだろうか。
 人生の最後を妄想するだけで、なんだかため息がどんどん大きくなる。





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最終更新日  2020年09月29日 12時10分26秒
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