福岡市個別指導学習塾慶應修学舎の記憶「石橋の思考」

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2026.06.30
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テーマ: 学校・教育(274)
カテゴリ: 経営論
「言われたことをやる。」

一見すると、とても当たり前の言葉です。

しかし、この言葉ほど「解釈」によって結果が大きく変わるものはありません。

私は、これまで多くの講師や社員、生徒と関わる中で、「言われたことをやる」という力こそが、人生や仕事の評価を大きく左右する能力なのだと感じています。

そして、この能力は才能ではありません。

「考え方」と「習慣」で身につくものです。

今回は、学習塾を経営されている方、教室長、講師の皆さんに向けて、「言われたことをやる」という言葉の本当の意味についてお話ししたいと思います。

■「言われたことをやる」のに、なぜ評価が分かれるのか

例えば、こんな場面を想像してください。

上司がこう言います。



言われた側は一生懸命掃除をしました。

床を掃き、ゴミを捨て、机を拭く。

本人は「ちゃんとやりました」と思っています。

ところが、上司は首をかしげます。

「棚の上のホコリは?」
「窓は?」
「玄関マットは?」

そして、言われた側はこう思います。

「ちゃんと掃除したのに…。」
「なんで評価されないんだろう。」
「自分だけ厳しく見られているのではないか。」



「完成イメージの違い」です。

■仕事には「言葉になっていない期待」がある

指示を出す人の頭の中には、必ず「完成形」があります。

しかし、その完成形を100%言葉にして伝えている人はほとんどいません。

つまり、

「掃除しておいて。」



・ここまで綺麗になっているだろう。
・ここも気づいてくれるだろう。
・このくらいは当然やってくれるだろう。

という「言葉になっていない期待」が含まれています。

一方、指示を受ける側は、自分なりの「掃除」の定義で行動します。

だからズレが生まれるのです。

ここで重要なのは、

「どちらが正しいか」

ではありません。

「相手がどんな完成形を想像しているのか」を考えられる人ほど、高く評価されるという事実です。

■優秀な人ほど、「言われていないこと」を考えている

学習塾でも同じことが起こります。

例えば、
「プリントを配っておいて。」
と言われたとします。

普通の人はプリントを配ります。

しかし、優秀な講師はそこで終わりません。

「配る順番はこれでいいかな。」
「欠席者の分は取り分けておこう。」
「名前を書いていない生徒はいないかな。」
「授業が始まる前に机も整えておこう。」

このように、「次に困ること」を先回りして考えます。

だから仕事が速いのです。
だから信頼されるのです。
だから重要な仕事を任されるのです。

決して特別な能力ではありません。

「相手の完成イメージを想像する習慣」があるだけなのです。

■「言われた通り」ではなく、「期待以上」を目指す

仕事で評価される人は、
「言われた通りやりました。」
では終わりません。

常に、
「相手は本当は何を求めているのだろう。」
と考えています。

この違いは、小さなようでいて非常に大きな差になります。

特に塾という仕事は、「人」が商品です。

授業も、
面談も、
保護者対応も、
清掃も、

すべて「期待値」を超えられるかどうかで印象が決まります。

つまり、

「言われたことをやる。」

とは、

「言葉だけを実行すること」ではなく、
「相手が思い描く完成形に近づける努力をすること」

なのです。

■「もう少し工夫すれば…」に気づける人になる

仕事を見ていて、こんな場面によく出会います。

「あと少しだけ工夫すれば、何倍も良くなるのに。」

そう感じることがあります。

例えば、

プリントを少し揃えて置くだけ。
ホワイトボードを少し見やすく書くだけ。
机の向きを少し整えるだけ。
生徒への声掛けを一言増やすだけ。
保護者への報告を一文丁寧にするだけ。
どれも数十秒で終わることです。

しかし、この「数十秒」が積み重なることで、

「この先生は安心して任せられる。」

という信頼になります。

逆に、この感覚が育っていない人は、

「ちゃんとやっています。」

と言いながら、なかなか評価されません。

本人は努力しています。

しかし、努力の方向が「完成イメージ」とずれているのです。

■「どうせやるなら」を口癖にする

では、この感覚はどうすれば身につくのでしょうか。

私は、とてもシンプルな方法があると思っています。

それは、

「どうせやるなら。」

という言葉を、自分の口癖にすることです。

どうせ掃除するなら、
「もう一か所だけ綺麗にしよう。」

どうせ授業するなら、
「あと一つ、生徒が笑顔になる工夫をしよう。」

どうせ会話するなら、
「最後に安心できる一言を添えよう。」

どうせ掲示物を貼るなら、
「少しでも見やすくしよう。」

この「一手間」は、決して大変なことではありません。

しかし、その積み重ねが、「仕事への姿勢」をつくり、「信頼」を育て、「評価」を変えていきます。

■塾の文化は、「一手間」を大切にする人がつくる

学習塾は、マニュアルだけでは良い教室になりません。

「誰かが気づいてくれる。」
「誰かが少しだけ工夫してくれる。」

そんな小さな積み重ねが、教室の空気をつくります。

そして、その空気は生徒にも保護者にも必ず伝わります。

教室がきれいな理由。
対応が心地よい理由。
生徒が楽しそうに通う理由。
保護者が安心して紹介してくださる理由。

そのすべては、「どうせやるなら、もう一手間」という文化から生まれるのです。

だから私は、「言われたことをやる」という言葉を、「指示をそのまま実行すること」とは考えていません。

「相手の期待を想像し、その期待を少しでも超えようとする姿勢。」

それこそが、本当の意味で「言われたことをやる」ということなのだと思います。

そして、その姿勢は、講師としてだけではなく、一人の社会人として、人生を大きく変えていく力になるはずです。

今日からぜひ、一つだけ意識してみてください。

「どうせやるなら、もう一手間。」

その小さな習慣が、あなた自身の評価だけでなく、教室全体の価値を少しずつ、しかし確実に高めてくれるでしょう。





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Last updated  2026.06.30 12:07:17
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