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2011年02月10日
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これ、これ54


   ご無沙汰していま~す!

   一応、バレンタインデーも近いと言うことで・・・

   ささっ、召し上がれ~。


   戯曲 ぐぁらん堂書店の店長さんの事

    ***** *****

   青年 でも、僕には結局できなかった。先生
    方が計画的に生徒達をつくって行く事がー
    ー。きっとそれは正しいことなのでしょう。
    そうでなくっちゃ、そうして僕もつくられ

    を担い切れなかったんです。ひとりの人間
    をつくり出す事が、僕には到底我慢し切れ
    ない程重荷になってしまったんです。許し
    て下さい。要は、それだけ人間に関わりか
    ける事ができなかったんです。

   デモシカ そう、君には、それだけの実力が
    なかったんだね。

   青年 ええーー。

   店長 (青年に)君は今、動物にも、人間に
    も、自分から求めはしなのかい?

   青年 なるべくーー。


    方はないけれどーー。

   青年 生き方?そんな大層なもんじゃありま
    せん。

   店長 わかる様な気もするが、結局、わたし
    にも、何もわかっちゃいないんだ。



   店長 でも、わかろうとする事が尊いんだと
    思う。

   章子 恋愛だって、そうでしょう?!

   店長 んっ?!

   章子 結局は何もわかっちゃいないでしょう
    ?

   店長 どうだろう。きっとそうだと思うけど
    ……。

   章子 例えば、男と女がいっしょに暮らして
   いる。ふたりは夫婦ではない。

   玉夫 同棲時代!!

   店長 ……。

   章子 男の名前をマモルと云い、女の名前を
    ショウコと云ったーー。

   店長 マモルとショウコ?!

   章子 若いふたりが暮らしていれば、自然と
    子供ができるわ。

   店長 (宙を見詰めて)……。

   玉夫 子供ってのは、自然発生するのかい?

   野呂 アホダレ!! ぶりっ子するな!!

   玉夫 だって俺、知んねえもん。

   野呂 うじだって自然発生しないだぞ!! ショ
    ウジョウバエの実験しなかったか?(デモ
    シカに)ねえ?!

   デモシカ (咳払いなぞして)君らには、困
    ったもんだよ。

   章子 正直云って、子供ができてマモルは困
    った。

   デモシカ 私の方が困っとるよ。

   店長 それーー。

   章子 そして。

   店長 ふたりは別れた。

   章子 そう。ふたりは別れたわ。

   野呂 なんで知ってるんです?店長ーー。

   店長 ……。

   章子 マモルはきっと思ったでしょう。子供
    の責任を持つのは面倒だし、事実、無理な
    経済力だった。ショウコの方から責任を迫
    られたらどうしよう。

   玉夫 そりゃ、そんなガキ困っちゃうぜ。

   章子 そして、マモルにはふたりが迎えた結
    末は意外だった。

   店長 ……。

   章子 女が何も告げずに去って行くのを意外
    と思った事でしょう。

   店長 それーー。

   章子 ええ。

   店長 なぜ?!

   章子 マモルは消えて行くショウコの気持ち
    がわからなかった。きっと、どこかで子供
    を始末して、再び新しい、違った人生を歩
    むと思った事でしょう。でも、本当は違う
    のよ。ショウコは自分の責任で子供をつく
    る行為をしたのだから、自分の責任で子供
    を産んだに違いないわ。

   店長 でもーー。

   章子 あの本ーー、今から二十年前に書かれ
    たあの文章には、ショウコの本当の気持ち
    は書かれていないんです。マモルさんーー。

   店長 ……。

   章子 あなたでしょ?

   店長 あの本、やっぱりーー。

   章子 そうなんです。あの本は、あなたが二
    十年前に書いた小説。

   店長 (仰天して)何故、そんなものがここ
    にあるんだ?! そんなもんが、どうして本に
    なってるんだ。わたしは、わたしの為に、
    只それだけの為に小説を書いたんじゃない
    かーー。もう原稿すらどこに行ったかわか
    りゃしない。その小説が何故ここにあるん
    だ!!

   章子 わたしがここに居るからでしょう。

   店長 小説の中の君が、何故ここに居るんだ
    !!

   章子 あなたが居るからでしょう。

   店長 そんな馬鹿なっ!!

   章子 さようならーー。

       電車の音が聞こえる。どこぞの駅の
       改札だろうか……。
       ショウコとマモルはしばし見詰め合
       うが、ショウコは足早に改札を抜け
       る。

   店長 (視線だけ後を追う)ーー。

   章子 (立ち止まったまま)ショウコは止ま
    らずに歩いて行くわ。

   店長 そう。小説の中のショウコは振り向か
    ずに行ってしまう。でも、女の背中は何ひ
    とつ語れやしない!!

   章子 (振り返らずそのまま)だから、わた
    しは言葉にします。店長、ショウコは振り
    返らなかった。でも、その時、マモルがど
    んな顔でそこに立っていたか、改札を抜け
    るショウコをどんな姿で見送ったのか、手
    に取る様に分かっていたんです。そして、
    今も忘れやしない。

   店長 君っ!!

       章子は下手へ去って行く。
       電車がホームに入ったらしいーー。

       ゆっくりと暗転。


    ***** *****

   今日はここまで・・・とっぴんっぱらりの、ぷ~。


   今晩の東京は、雪が降るらしいです~。

   ひょっとして、積もるかなぁ~?

   でも、きっとすぐに、ビショビショしちゃいそうな、気が
   しま~す。






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最終更新日  2011年02月10日 21時19分18秒
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