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国は、東日本大震災の復興のためと称して「食べて応援」というキャンペーンを展開している。ホームページはこちら今日の新聞には、おすすめ食材として東北6県の商品が掲載されていたが、ホームページを見たところでは、応援しているのは東北地方に限られているようだ。東日本大震災では、東北地方は確かに大きな被害を受けた。そういう意味では、こうしたキャンペーンというのは、人情としては受け入れる余地がある。しかし、東北地方といっても、被害の大きさには驚くほどの違いがある。岩手、宮城、福島の3県の沿岸部は津波により甚大な被害を受けたが、青森(太平洋沿岸を除く)、秋田、山形の3県については、それほど大きな被害が出たわけではない。地震の揺れに関しては、青森市は震度4で、東京よりも揺れなかった。一方、福島第一原発による放射能汚染は、東北地方南部から関東にかけて汚染のひどい地域が広がっている。放射能汚染マップを見ても、東北地方の南3県(福島、宮城、山形)の状況はかなり深刻であるが、北3県(岩手、秋田、青森)については、関東地方と比べても、汚染度はむしろ低いという状況であり、農作物に影響を与えるほどの汚染はないといえるだろう。もちろん、福島第一原発が爆発した以降、全く放射性物質が降らなかったというわけではないだろうが、これは程度の差こそあれ、日本全国どこでもあったはずだ。さて、そこで今回の「食べて応援」キャンペーンである。このキャンペーンは、東日本で生産される食品を食べることにより、東日本の復興を応援するという趣旨である。そのココロは、放射性物質で多少汚染されたものはみんなで我慢して食べようということである。もちろん、「直ちに健康に影響を及ぼさない範囲」でという条件が付くのは言うまでもない。しかし、このキャンペーンでおかしなことがいくつかある。ひとつには、放射能汚染の懸念される東北地方の南3県と、比較的安全と思われる北3県を同じ土俵で扱っていることだ。福島の安全性をアピールするのは結構なことだが、そもそも安全と思われる青森と同列に扱うのはいかがなものか。私は、関西に住んでいたことがあるが、私の印象では、関西のオバチャンたちで、東北地方の位置関係を正確に把握している人はとても少なかった。関西にかぎらず、こういう傾向は西日本では一般的なのではないかと思われる。そういう意味では、東北地方を一括りにするというのも理由がないわけでもないが、仮に福島の食品が放射能で汚染されていると報道された場合、東北全体が汚染されているという印象を与える恐れがある。いわゆる風評被害である。先日の沖縄での青森の雪問題にも、これは大きく影響しているのではないか。青森が福島からどれだけ離れているか、放射能の汚染状況はどうかなどの客観的なデータとは全く関係なしに、「東北にある青森の雪は放射能で汚染されているに違いない」という単なる憶測だけで、青森はケガレているから拒否するのが当たり前というような態度を取る人々は少なからずいるということだ。一方で、放射能汚染が懸念される関東地方の農産物は、どうやらこのキャンペーンの対象外のようだ。関東でも茨城や千葉では大きな被害が出ているので、当然応援してもいいはずだ。また、福島に近い茨城、栃木、群馬などは汚染マップからは、東北地方の南3県と大差はなく、これに比べれば青森ははるかに安全と言える。私は、ここに大きな疑問を感じるのだ。なぜ、放射能汚染が否定できない関東地方を除外して、東北地方だけを応援の対象とするのか?これは、穿った考え方をすれば、東北地方をスケープゴートにして、関東の汚染を矮小化するトリックなのではないか。東北の食品に国民の目を引き付けておいて、関東の汚染の可能性のある食品は素通りさせる魂胆が見え隠れすると考えるのは思い過ごしだろうか。「食べて応援」するのはあくまで一般の国民だ。現状では汚染の可能性が低い青森県産のものは、青森県民として積極的に食べて応援する。応援する以上は、その食品に対する詳細なデータを公表されるべきで、そのデータが信用に足るものであれば、私も応援することにやぶさかでないのだ。国は、キャンペーンを展開するなら、こういった情報を隠ぺいすることなく、積極的に開示するべきで、それで安全性が確認されれば、国民も納得して応援するだろう。
2012.02.29
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今年の青森は雪が多い。日曜日には積雪が150cmを超えた。これは7年ぶりの記録らしい。雪のおかげで、道幅は狭くなるし、路面はつるつるで気を付けて歩いても滑ってしまう。そんなわけで、毎日のウォーキングは常に危険と隣り合わせだ。除雪中の事故で亡くなった方も、例年よりもかなり多いらしい。大量の雪が積もるというのはこのように非常に危険ではあるが、さて、そんな中、沖縄から雪に関するとんでもない話が・・・2月21日の朝日新聞の記事によると、青森の雪「被曝が不安」 那覇、避難者の電話で催し中止 沖縄の子供たちに青森の雪を体験させてあげようと、那覇市が23日に企画していた恒例のイベントが中止になった。東日本大震災で被災して沖縄へ避難している人たちから「被曝(ひばく)を恐れて避難したのに、危険性のあるものを持ち込まないで」との訴えが寄せられたという。青森市内の21日の積雪は140センチ。「残念だ」と青森県の担当者は肩を落とす。 イベントは今年で18回目。この時期に青森県の海上自衛隊八戸航空基地で訓練する沖縄の部隊が雪を持ち帰って、沖縄県内の幼稚園などに配ってきた。 16日に段ボール箱25個分の雪を運びこみ、那覇市内の基地の冷凍施設で保管していた。自衛隊が放射線量を測ったが、検出されなかったという。降雪中のセシウム濃度を測定している青森県原子力安全対策課は「1カ月分の雪を溶かして濃縮しても、問題ないレベル」としている。沖縄に避難している人に言わせると、私たち青森市民はとんでもない場所で生活しているらしい。被ばくするかもしれない大量の雪に囲まれて暮らしているのだから・・・朝日新聞では「東日本大震災で被災して沖縄へ避難している人たち」と表現されていて、福島の被災者かな?と思ったのだが、沖縄タイムスの記事ではちょっと違う表現になっている。雪遊びイベント 那覇市が中止 那覇市久茂地児童館で23日予定だった青森県から運んだ雪で遊ぶイベントについて同市は21日、中止を決めた。放射能汚染を懸念して取りやめを求めていた保護者らに伝えた。 那覇市は「中止を求めていた保護者の大半が福島第1原発事故による被ばくを恐れて避難した方々。心情に配慮した」と中止の理由を述べた。どうやら、このクレーマーは「被災者」ではなく、「放射能に過敏に反応して避難した人々」のようだ。こういう人々には、「放射能が検出されない」という事実は関係ないのだろう。雪は大陸からの季節風によって降るから、福島の放射能との因果関係はないなどと正論を言っても受け入れてはもらえない。おそらく。自分が安全だと信じて避難している沖縄よりも、福島にずっと近い位置にある青森から来たというだけで不安になっているのだ。もし、沖縄の学校給食に青森県産のりんごを出すなんてことになったら、一体どんな反応が起こるのだろう。やはり、青森のりんごは被ばくの危険があるから出すなと反対運動が起こるのだろうか。これも、震災後の政府の対応のまずさがその底流にあるのは間違いない。放射性物質を含んでいる可能性が高い農産物に「安全宣言」を出したり、「直ちに健康に危険はない」などという詭弁を繰り返してきた結果だ。政府のいう「安全」を信じられない人も少なくないだろう。私自身、政府が進める「食べて応援」などというキャンペーンは信じることはできない。「食べても安全」という基準が非常にあいまいであるし、低レベルの放射性物質を長期間食べた場合の影響など、国民が最も知りたい部分が明確でないからだ。「食べて応援」した結果、何らかの健康被害があっても、政府が補償するわけでもない。放射能で汚染された地域の人々には申し訳ないが、農作物の安全性を確保するためには、農作物の栽培、販売を禁止する地域を設定する以外にはないのではないかと思う。被災者の心情を無視するのかという声も上がるかもしれないが、それはまた別の問題である。農作物の生産を認めないかわりに、国や東電が適正な補償をすればいいのだ。震災のがれきの引き受けの問題も同じだ。放射線で汚染されていないことが確実ながれきなら、全国の自治体で引き受けても全く問題がないはずだ。しかし、新聞報道などを見ている限りでは、政府が放射能汚染されたがれきを地方自治体に押し付けようとしているとしか感じられない。この政府の隠ぺい体質が改善されない限り、国民の政府に対する不信は解消されないだろう。
2012.02.22
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