Over The Moon.

Over The Moon.

2006年11月20日
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カテゴリ: *能関係の日記*
鴨くん(仮名)

私「はい」

仕舞『女郎花』出番前。

切戸口で、紋付の後ろの紋の位置を見てもらう。
着付けと作法は、何よりしっかりと。

鴨くん「大丈夫ですね」

地は男地。
私のやる『女郎花』は、途中で転調するから
声をそろえるためだ。



出て行く順番を確認。
眼鏡、はちゃんとはずしたし。
地とシテが見合わせて。

「「「よろしくお願いします」」」


『女郎花キリ』とセットなのは、 犀ちゃん(仮名) の『西王母』。

犀ちゃん「花も酔えるや杯の」

1回生だけど声は良く通るし、型もしっかりしてる。
後ろから見てても心強い。

その犀ちゃんが終わって、こちらを向く。
舞台の後ろ側で正座している私は、手を出して



『女郎花キリ』は
ずっとやりたかった仕舞のひとつ。


「邪淫の悪鬼は身を責めて」


『女郎花』の話の最後の部分。
奈落に堕ちたシテが、責め苦を負っていると

自分を想って身を投げた、愛しい人の姿がみえる。

「上に恋しき人は見えたり」

ああ、懐かしい、恋しいと想い

「嬉しやとて行き上れば」

その剣の山を一心に登る。
しかし

「剣は身を通し 磐石は骨を砕く」

身は剣に裂かれて、岩に骨を砕かれる。
恐ろしい罪の報い。


・・・苦手な合膝で山を登る。
一度もうまく言ったことがないけれど。

『膝をつかないようにすればいいよ』

音を立てずに・・・

がんがんがん

・・・。


とほほ、と思いながらも
次の心静かな場面へ。
この急展開がまた好きだ。

「花のひと時を」

ゆっくりになり、マキザシ。
僧の座る方向へ。
そこにはいないけれど。

「浮かめてたび給へ」

合掌の型。
静かに。

「罪を浮かめてたび給へ・・・」



師匠「2人とも良かったよ」

楽屋で師匠にお言葉を頂く。

師匠「あの合膝の部分で凄い音したから、
   もしかして 袴破れたんじゃないか と思ったけど」

いやいやいや。

師匠「あれは舞台がきしむ音だったんだね。
   まあ、合膝は次への課題かな」


ちゃんと消化するとまではいかなかったけど
緊張しなかったからか、心の余裕は持って舞えた。
それはほんとに良かった。


師匠「次は『熊坂』だね。
   楽しみにしてるから」

連吟『熊坂』。
地はなんとかなると思うけど、
問題は・・・

亀さん(仮名) 「今のうち確認しておこう」

寅くん(仮名) 「分かりましたー」

シテとワキ、ちゃんと言えるかどうか。
かけあい長いし覚えてるのかな。

2人が楽屋でぼそぼそ確認し合う図を見ながら
まあ、何とかなるかな、と思う・・・。



私「まっすぐ自分の場所に行くんだよ」

1回生「はい~」

連吟は、夏から入った1回生が先頭で出て行く。

1回生「こう舞台があって、ここに行けばいいんですよね?」

私「そうそう」

1回生「はあぁ~」

切戸に全員(と言っても8人)並ぶと
ちょっと嬉しくなるのは私だけだろうか。

私「では」

「「「よろしくお願いします」」」



1回生が出て行って、まず座る。
・・・あ、ちょっと前過ぎる。
まあいいか。許容範囲。


扇を前に回して、まずはワキ@寅くんから。


ワキ「一夜臥す~」


最初はまあ、問題ないみたい。
シテの亀さんも落ち着いて謡っている。
最初の地の出も無難に過ぎて
問題の掛け合いの部分。
まあきっと大丈夫なはず・・・


――が!!


ワキ「さて国々より集まりし~・・・
   ・・・ 多き



ワキ「多き中にも」

寅くんそれ


ワキ「 多き中にも誰がありしぞ~


それ次の台詞だよ!!


正しくは「中にとりても江州には」だよ!
いいや、しょうがない、次、
次は亀さん、
・・・

シテ「 ・・・・・・!

絶句してるし!

そりゃ掛け合いだし相手が違うとわかんなくなるけど
えっ、ちょっと
やばいって!!



果たして連吟はどうなるのか!?

次回 を待て!(笑)





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Last updated  2006年11月26日 20時40分03秒 コメントを書く
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