墨田区の建築家 「気まぐれブログ」

2014年06月11日
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先日、家の設計をお願いしていただいた方から聞いた話です。

「家を建てたいと思ったけど、どこに頼んだらよいかわからないので、知名度のある住宅メーカーさんに行こうと思いました。」

とのこと、そんなものかな?と思いつつ話を聞いていると、

「建物を建てるとき、住宅メーカーだと、金額が決まってから、契約を結ぶことになるが、建築士に頼むと建物の工事金額が解らないうちに設計の契約を結ぶことになりますよね。そうすると、もし、建物の工事費が高くて建てられなくなった場合、設計料が無駄になるので、設計事務所には頼みづらいんです。」

という話をしてくださいました。

[住宅メーカー]か[設計事務所]か、どちらに頼もうかと悩んでいる人の多くが、同じようなことで悩み、決断しかねているのではないでしょうか?

値段がはっきりわかったものを買いたいというのは、車や服など、既製品の買い方ですが、まだ完成していないものを買う場合は、買い方が違うのです。

値段が決まったものを買う方法は、価格の決定権が売る側にあるのですが、

まだ完成していないものを買う場合はむしろ、「買う側が値段を決めて買えばよい」のです。



建てる前に値段が決まるというのは、高め高めになっているはずです。

私の事務所で、建物を建てる場合はほぼ、相見積もりという方法で建物を建てます。

相見積もりとは、設計事務所が施主と打ち合わせて図面を作り、その図面で施工者数者から見積もりをとり、安いところに発注する方法です。

この方法だと、ほぼ、市場の値段の安いほうで受注できます。数社から相見積もりをとるとだいたい2〜3割工事費が開いてきます。不思議なことですが、

だいたい2〜3割開きます。一般的な住宅なら、2000万円〜2600万円の間で見積もりが上がってきます。

住宅メーカーで同じ広さ、性能の住宅を頼むと2600万円以上の値段になるはずです。

以前、住宅メーカーにも、相見積もりに参加してもらったら、一番安い見積もりより5割も高い見積もりがでてきました。

つまり、そういうことなのです。値段が先にわかる契約方法は、高くなるのです。

建物は、現場で多くの手間を積み重ねて作る一品ものです。作る業者によってコストの差はそれほど出ないはずです。

システムキッチン、サッシ等、合理化できる部分は、合理化し尽くされ、それらを組み立てる職人の手間もほとんど同じです。

時間がかかったから値段が上がることはなく、完成した成果によって職人の工賃も決まるので、住宅メーカーが作っても工務店が作ってもそれほど違いはありません。



ものを買う発想ではなく、自分が都合できる予算の中で最大限価値のある建て方で建ててみてはいかがでしょうか?

かなや設計  金谷直政





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最終更新日  2014年06月11日 23時24分49秒
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