親仁の意見-50男の素朴な想い

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March 2, 2008
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昨夜、封切り日のナイトショウでこの映画、 「明日(あした)への遺言」 明日への遺言-岡田資陸軍中将の生涯 を書いておりますので、映画自体の解説は省き、今回は感想のみに致します。

映画は、画家パブロ・ピカソの名作 「ゲルニカ」 描写 から始まり、20世紀に入ってから航空機が兵器となり、一般市民を巻き込んだ「無差別爆撃」が戦争に付き纏うようになった背景を物語っております。これを戦争犯罪として位置付けることから、岡田中将の「法戦」が始まったのです。

日本の戦争は昭和20年8月15日の「玉音放送」により、事実上の終結を見ましたが、一部の人達は、戦争中の行為が問題となり、戦犯として別の戦いが始まったのです。人間には巡り会わせがあり、その時その立場にさえ置かれなければ、普通の市民として平和に暮らし、天寿を全う出来たのですが、時として運命は不条理な巡り会わせを齎します。

岡田中将は昭和20年2月に東海軍司令官を拝命し、B29の爆撃に晒される名古屋市を中心に、東海地区の防衛と戦時下における市民生活の維持に忙殺されておりました。空襲に来て撃墜されたB29の搭乗員への対応も、東海軍の内部で処理せざるを得ず、無差別爆撃で夥しい数の一般市民を殺傷した搭乗員に対し、戦争犯罪の実行者として処罰したとしても、強ち不適切な対応ではなかったと思います。

勿論、この行為に対し「非人道的」という論評を下す人もいるでしょうが、それはあまりにも当時の状況を無視した場違いな発言だと思います。処刑された38名の内、11名は裁判に付され、残りの27名は略式裁判で死刑にした模様です。これを取り決めるプロセスにおいて、岡田中将は法務担当の部下(注:少将で戦後自殺)に法務上の検討を命じ、その結果に基づき、司令官として自分の責任で処刑を命じています。上級司令部にお伺いを立てる道が無かった訳ではありませんが、戦時下の混乱の中で、そんなことをするのは現実的ではなく、任地司令官としてベストを尽くしたと受け止めるのが妥当ではないでしょうか。



無差別爆撃の生き地獄の中、パラシュート降下して来た米搭乗員達に対し、被害を受けた日本人や兵士達が憎悪を抱いていたのは、これまた人間の真実であり、処刑を実行した軍関係者達にも、「処罰」以外に「報復」の感情が無かった訳ではありません。但し、無差別爆撃がルール違反だったことも事実であり、米搭乗員達も良心の呵責に苦しみつつ爆撃に来た訳でもない筈です。結局、全ては戦争という悲劇と不条理の中で、一個人は運命に翻弄され、一番弱い立場の者が最後に裁かれたということなのです。

その中にあって、岡田中将の態度は立派であり、指導者として一切の責任を背負い部下を守り通したのです。中将の人格は法廷に居合わせた全ての人を包み込み、裁判長や検察官からも「助け舟」が示されましたが、中将は潔くそれを拒絶しました。あの当時の一部の将官には、「武士道」が生きていたのでしょう。この映画は、戦争という時代背景を超えて、不条理に直面しても、「人間として如何に生きるか」という問題を我々に伝え、それこそが岡田資という人物からの「明日への遺言」なのだと思います。皆様もぜひ、御覧になって、岡田中将の志を感じ取って戴けたら幸いです。





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Last updated  March 2, 2008 04:35:27 PM コメント(2) | コメントを書く


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