ザビ神父の証言

ザビ神父の証言

2009.05.28
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カテゴリ: 外国史
宗教改革よもやま話 (10)

宗教改革派が積極的に利用したのが、絵入りのパンフレットでした。文字が読めなくても、絵なら分かります。ましてそれが馴染み深いものであれば、なおさらです。そこになにやら自分達には読めない、文字とかいうものが書いてあるとなると、なんて書いてあるかは気になるものです。

絵本に興味を持った幼児に、読んで読んでとせがまれた経験は、大抵の皆さんがお持ちでしょう。宗教改革派は、この読んで読んで効果を狙ったのです。大きな木版画を落ち込みにつけ、本文も絵入りにして、文字数は少なめに抑えた数ページの仕立てのパンフレット(今なら差し詰めリ-フレットでしょうか)が、大量に出回ったのです。

そして改革派は、今で言う読み聞かせを各地で推奨して歩いたのです。こんなことが書かれているパンフレットが現存しています。
「自分たちで読むことが出来ないなら、貧しい学生に読んでもらいなさい。彼らなら、1食分のパンと引き換えに、あなた達のために喜んで読んでくれるでしょう。」
文字の読めない人に、文字でそう説明しているのが微笑ましいというか、笑えるところですが、その点は大目に見ることにしましょう。

一時が万事この調子でした。これからそうしたパンフのいくつかを紹介させていただきますが、今日はそのさわりとして、下の絵を紹介させていただきます。

ルターの首引き

この絵は『ルターの首引き猫』と題するパンフレットの表紙の木版画です。画面中央で、口に物を咥え、首にまわした紐を引き合っているのが、ルターとローマ教皇です。ルターはその独特の風貌で、ローマ教皇は、三重の王冠でそれと分かるようになっています。当時教皇は世俗の君主を権威においてしのぐものとされていましたので、二重の王冠の君主の上を行く存在として、三重の王冠を被ることが出来る唯一の存在とされていたのです。

この首引きにおいて、教皇の顔は歪み、王冠は頭から落ちそうになっています。どちらが勝利するかは、もはや明らかです。この絵については、もう少し説明したい点があるのですが、それは、もう少し、他の絵の説明をした後のことにしたいと思います。











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最終更新日  2009.05.30 20:48:48
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