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2014年07月20日

トワイライト・シャッフル　　著者：乙川優三郎

カテゴリ：カテゴリ未分類

乙川優三郎と言えば、
時代小説作家だつたが、
このところ２作続けて現代小説をだしてきた。
前作「脊梁山脈」もよかったが、
やや難解だった。
しかし、本作「トワイライト・シャッフル」は、
極上のできだった。
時代小説でも藤沢周平や池波正太郎らに比べて、
やや乾いた文体が特徴だったが、

題名にもなっている「トワイライト」の雰囲気がとてもよく醸し出されている。
自分の好きな作家の一人、沢木耕太郎のような印象でもあった。

13の短編から構成されているが、
共通するのは、
舞台が房総の小さな街ということ。
訳あって住み着いたり、
訪れた人々を
この海辺の街を包み込む。
そして、新たな一歩を踏み出していく・・・。

夏の夕暮れに読むにはぴったりで
読後感良く、

お薦め。

発行：新潮社
価格：1400円＋税
初版：2014.6.20

評価：Ｂ