Pastime Paradise

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2012.01.31
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カテゴリ: 書籍・雑誌
魯迅 の「 吶喊 」を50円で購入した。
1973年(昭和48年)に中央公論社から発行された文庫本で、訳者は「 悲の器 」や「 邪宗門 」等の作品でも知られる 高橋和巳 さん。
 代表作である「 阿Q正伝 」をはじめ、「 狂人日記 故郷 」等15篇が収められた魯迅の第一創作集で、巻末には高橋さんの魯迅評伝も付いている。ちなみにタイトルの「吶喊」は“とっかん”と読み、大声で叫ぶこと、ときの声をあげること、というような意味らしい。 
 魯迅の作品は一昨年秋に光文社古典新訳文庫の「 酒楼にて/非攻 」を読んで以来だが、彼の作品の多くは心に寒風が吹き込むような悲哀漂うものだ。

 高橋さんはこの本の解説の冒頭で、「魯迅の作品は暗い。限りなく暗い」と書いているが、確かに暗くて泥臭い。
 「狂人日記」は、精神を病み、周囲の人達が自分を食べようとしていると思い込んだ男の話だし、「阿Q正伝」は、最底辺の人間ながら“精神勝利法”という余りに虚しい勝利法でプライドを保っていた日雇い阿Qが、革命党の略奪に加担したと誤認逮捕されたうえ街を引き回されたのち銃殺されてしまう話だ。
 他にも、喊亨酒場の常連客である孔乙己はかつて学問をしていたが科挙に受からず落ちぶれて飲んだくれの懶け者になった男で、あるとき盗みを働いて脚をへし折られ、その後一度だけボロボロになりながらも手でいざって酒場に飲みに来た話「 孔乙己 」や、県試に落ちた陳士成が後日、十五里離れた湖で土左衛門となって発見される話「 白光 」、最愛の幼い一人息子に死なれた愚かな寡婦・単四嫂子の話「 明日 」など、読後にどよ~んとなるような話が多い。
 それでもなぜか魯迅作品に心が惹かれてしまうのは、作中の人物達と同じく私も底辺の人間だからだろうか。すっかり堕落し、尚且つ閉塞しきった今の日本社会に吶喊をあげたいからだろうか。

 と、ここから話は全く変わるのだが、今年に入って楽天BLOGさんの幾つかの機能が終了した。

 ブックマーク機能の終了は残念ではあったが、これも各自が自分のPCのお気に入りに入れておけばいいだけだ。よくよく考えたら人様のブックマークをチェックしたことなどなかった気がする。ただ、楽天ブロガーさん以外と仲良くなるきっかけがなくなってしまった。こっちは何もしない(出来ない)けど、貴方様の方ではリンクよろしく!なんてどうして言えようか…。
 個人的に最も困るのが写真アップロード機能の変更である。今までは記事の左上に画像を貼り、その右横にツカミのようなどうでもいい文章を、そして下に本題の駄文を綴るという形で長らくやってきたのだが、2月1日からそれが出来なくなってしまう。今回は1月31日の書きかけ日記だったので今までどおりだが、この形式ではこれが最後の日記となってしまった。う~む、次回からどうしよう…。 

 最強寒波がついに日本列島に襲来した
ここ瀬戸内も台風かと思うくらいの強風が吹き荒れている。明朝の新聞配達が怖い。しかし北日本や日本海側の豪雪地域の方々のことを思えば、このくらいで寒いだの怖いだのとは言っていられない。秋田で雪崩が発生し、数人の方が巻き込まれたとのことだが…回復を祈るばかりである。





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Last updated  2012.02.01 22:02:33 コメント(2) | コメントを書く
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