リンジーとメラニーは息子のガスと娘のジェニー・レベッカ(JR)を連れて、いよいよカナダへ向かうことに。JRの父親であるマイケルとベン、JRの祖母・デビー、そしてガスの父親であるブライアンが見送りに来ていた。別れを惜しんでの各々の抱擁のあと、車に乗込もうとしながらリンジーがブライアンに言葉を掛ける。 「 You'll be all right?
(大丈夫?)」 「 Without you crazy resbians?
「 I meant Justin.
(ジャスティンのことよ)」 「 He's a selfish prick. Thinks only of himself.
(アイツは自分勝手なヤツだ。自分のことしか考えてないからな)」 「 You taught him well... I know. I'm sorry. No apologies.
(あなたが上手く教導したんでしょ…分かってるわ。ごめんなさい。謝罪じゃないわよ)」 「 No regrets.
(後悔もないさ)」 最後に軽く接吻を交わすブライアンとリンジー。次にブライアンは息子へも別れの言葉を掛ける。 リンジー&メラニー達は人生の新たな門出に向け、カナダ・トロントへと旅立っていった
そして終にブライアンとジャスティンは最後の夜を迎えた- 「何時の飛行機だ?」 「10時だよ」 住む所はダフネの友人がいるので何とかなりそうだけど作業場探しは難航しそうだ、物価も高いし…とちょっぴり不安げなジャスティンに 「いつもの調子でどうにかするさ」とブライアン。 「 I'll be back. And you'll come there, we're gonna see each other all the time.
(戻ってくるよ。それに会いに来てくれるでしょ。僕達いつでも会えるよね)」 「 You don't know that. Neither do I. Whether we see each other next week, next month, never again, it doesn't matter. It's only time.
(どうだろうな、俺も分からないし。また会うのが来週か来月か、それとも…もう二度と会わないかどうかなんて問題じゃない。時間(機会?)ってだけだ)」 ブライアンが注いだお酒を呷り、ちょっと離れる二人。机の上に置いてあった結婚指輪の箱をジャスティンが見つけ 「 You didn't return them?
(返品しなかったの?)」 「 I didn't return them.
(ああ、返さなかった)」 箱を開け、暫く中の結婚指輪を黙って見つめてから元の場所に戻すジャスティン。 そして再びブライアンの前に立ち、じっと彼の目を見ながら 「 We don't need rings or vows to prove that we love each other. We already know that.
(愛し合っていることを証明するのに指輪や誓いは必要ないね。もう十分わかってるから)」 嘗てはあれほど結婚に憧れ、形ある幸せを夢見ていたジャスティンだったが、ここにきてようやく真実の愛の姿が分かったようだ。 「 …You did it.
(…やったな)」 「 Did what?
(何を?)」 「 Became the best homosexual you could possibly be.
(お前が成し得る限りで最高のホモになったな)」 嗚呼…。5年前、17歳にして初めてブライアンに抱かれて(というか掘られて)同性愛者の道へ足を踏み入れたジャスティンも、今ではすっかり立派なホモに成長。少年は大人になったのだ。 ブライアンもジャスティンも後は言葉にならず、幾度も接吻し、全身全霊を注ぎ激しく愛し合うばかりであった。汗にまみれながらにっこり微笑むジャスティンを、愛しさを込めて強く抱き竦めるブライアン。 だが次の瞬間には既にジャスティンの姿はなく、ブライアンは最後にジャスティンを掻き抱いた時と全く同じ体勢ながら、たった一人でベッドに横たわっているのだった-