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古い車種なのでかなりボロボロなのですが、デザインが気に入っていて7年くらい乗っているのですが、3か月くらい前にセルでエンジンがかからなくなってしまいました。
なので、キックでエンジンをかけようと思っていたのですが、固着していてキックレバーが下がらない!
「買い替えてもいいけど、修理道具は一式揃っているので、自分で修理してみようか」と思い、ネットで下調べをしてから修理しました。
「キックレバーが戻らなくなって、困っている」という人は結構いるらしく、手順を紹介しているサイトもあるのですが、かゆいところに手が届かないというか、「修理慣れしている人ならばわかるけど、全くの素人だとわかりにくい!」という箇所が何か所もあったので、結構困りました。
なので、素人(私もですが)がつまずきやすい点を挙げながら、手順を書いておきます。
【必要なもの】
8mmのボルトレンチ(スパナタイプは不可・なるべく長くて握るところが太いもの)
ペンチ
潤滑剤(556とか)
グリス
軍手
【状況に応じているもの・あれば楽なもの】
ウォーターポンププライヤ
マイナスドライバー
ハンマー
ブラシ(使い古した歯ブラシで十分)
ぼろ布
洗剤
手順
1.クランクケースの六角ボルトを外す
ジュリオのクランクケースは前と後ろの二つに分かれています。
前はビスの長さが五個とも同じなのですが、後ろは場所によって長さがかなり違います。
なので、外した後どこのビスか間違わないように気を付けましょう。
私は手書きでクランクケースの絵を書いて、ビスの位置に外したビスをガムテープで貼っておきました(笑
が!ここまで行くのに実は1日かかっています。
実は、ボルトが固すぎてぜんっぜん回らなかったからです。
556を吹きかけようが、ベルレイの潤滑剤を吹き付けようが、ボルトレンチの柄にウォーターポンププライヤをかませてテコの原理で体重をかけようが、まったく動かなくて、ボルトレンチのソケットがなめてしまいました。
あきらめてそのまま放置して、翌日ダメもとで別の8mmのボルトレンチで回してみると、多少抵抗はあるものの回るではありませんか!
多分、ベルレイの潤滑剤が浸透したおかげだと思います(笑
556は揮発しやすく浸透しづらいと思うので、556しかない人はこまめに何回かかけて1晩放置でいいかも?
2.クランクケースを外す
これも六角ボルトを外す並みに苦労しました。
ガッチガチに固着していて、ぜんぜん外れなかったからです。
後ろのクランクケースはゴムパッキンがあるので、ちょっと強引目にマイナスドライバーを隙間に突っ込み、またしてもテコの原理でこじ開けられました。
が、前はぴったりと引っ付いていて、マイナスドライバーが入る隙間というか、紙一枚も入る隙間がなかったので、ゴムハンマーで地道にトントンしていたのですが、外れる気配なし。
なので、継ぎ目部分にぐるりと556をたっぷりと吹き付け、1時間ほど放置。
その後、またゴムハンマーでガンガンするも外れるどころか微動だにせず、イラッとしてキックペダルの上に乗って、全体重をかけるとポロっという感じであっけなく外れました(笑
ジュリオはクランクケースの上にホースが出ていて本体とつながっていますが、本体側の方でスポッと抜けました。
3.清掃
開けてみたところ、バイク本体側の中身はさほど汚れておらず、サビもなかったのですが、外した側はススと油が混じったようなもので、べったり汚れていました。
半月状のギアの横に、丸い部品が付いているのですが、手では取りにくいのでペンチでつまんで、らせんに溝が付いているので反時計回りに回しながら外します。
修理のサイトを見ると、「専用の洗浄剤で洗浄」みたいなことが書かれていましたが、そんなもん家にはありません。
なので、スーパーオレンジ(マジックリンの数十倍強い洗剤)を吹きかけて、歯ブラシと爪楊枝でガシガシ洗いましたが、面白いように汚れがとれていきます。
スーパーオレンジはホームセンターなんかで売っていますが、なかったらマジックリン、それもなかったら食器洗剤で地道に落とすしかないですね。
本体側は、ぼろ布できれいに拭いておきました。
4.取り付け
洗った部品が乾いたら元通り取り付けるのですが、その前にまたしてもベルレイの潤滑剤の登場です。
全部きれいに洗ったので油分がなく摩耗しやすくなるため、キックギアやらせん状の部品にうっすくベルレイの潤滑剤を吹きかけてから、半月状のギアのギザギザ部分とらせんの溝の所にグリスを塗っていきます。
潤滑剤がなかったら、556をたっぷり目に吹きかけるのよさそうです。
その後、ペンチでらせん状の部品をもとに戻すのですが、そのままはめるとキックペダルが下がらないことがあります。
私もらせん状の部品を外した状態のキックペダルを動かしたところ、「うわ!手で簡単に回る!すごい!」と感動していたのですが、らせん状の部品をはめたところ微動だにしなくなりました。
試しにバイクに取り付けて、キックペダルに体重をかけてもやはり動かず、メッチャ焦りました。
もう一度外して30分ほど悪戦苦闘したところ、半月状のギアの右から2つ目の山が他と少し異なっており、ここにらせんが噛んでしまうと動かないみたいでした。
なので、手でキックペダルを動かして3山分ずらしてから、らせん状の部品を奥まで押し込んだところ、手でも軽快に動くようになりました。
「キックを直そうと開けたら、ギアの山が欠けていた…」という人でも、半月状のギアは完全に下まで動かしても半分くらいしか使っていないので、欠けた位置が右から1~5番目くらいならば調整でなんとかなりそうな感じですね。
(注意:この方法は完全に自己責任で)
後は、バイクの元の位置に取り付けて、元通りに六角ビスを取り付けておしまい。
ですが、後ろのカバーのゴムがへたっていた場合には、取り換えた方がよさそうですね。
うちのジュリオはバイク整備士の兄がフル整備して譲ってくれたものなので、ゴムも交換していたためかそのままで大丈夫でしたが、古いバイクだとゴムが劣化して割れる危険性もありますし。
修理・清掃後はキック一発でエンジンがかかるようになり、しかも軽く踏む程度の力で済むようになりました。
暖かくなってきたので、バイクで出かける回数が増えそうです
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