テツタビ from 関西 Vol.2

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や_す

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続きです。


初っぱなからですが、
実はこの時の俺、超ブルーでした。
乗る予定だった『いさぶろう1号』が大雨で運休。
おかげで、ゴール地点の枕崎駅までたどり着けないことが判明。
もう、どうでもいいや。早く帰って寝たい。
っていうような、心境でした。

でも帰るにしても、とりあえず鹿児島か熊本まで出ないといけないので、
人吉駅から、『いさぶろう3号』に乗ることにしました。

noriba.jpg

hitoyoshi.jpg

 ↓肥薩線・普通 『いさぶろう3号』 吉松行
hitoyoshi-yoshimatsu.jpg(撮影:人吉駅)
キハ140系
 ↓

sabo.jpg

この肥薩線、元々は鹿児島本線で、熊本と鹿児島を結ぶメインのルートでした。
が、八代海沿いに新線が開通すると、そちらが鹿児島本線になり、
このルートは肥薩線と名を変えました。

八代-人吉間は球磨川沿いを走りますが、
人吉から先は、完全に山の中を通ります。

というわけで、ローカル線に格下げになった肥薩線、
元々が山の中を通る路線ですから、乗客の足は遠のく一方。

そこで登場したのが、この観光列車「いさぶろう・しんぺい号」です。

人吉→吉松の下り列車が、「いさぶろう」、
吉松→人吉の上り列車が、「しんぺい」と、
名前を変えるだけです。

「いさぶろう」は、人吉 - 吉松間建設当時の逓信大臣・山縣伊三郎から、
「しんぺい」は、同じくこの区間が開業した当時の鉄道院総裁・後藤新平から、


矢岳第一トンネルの矢岳側の入口に、山縣伊三郎の文字で、 「天險若夷」 (てんけんじゃくい)、
真幸側の入口に、後藤新平の文字で 「引重致遠」 (いんじゅうちえん)と、
石の額に書いてあります。
書き下し文にしますと、「天険夷のごとし」「重きを引いて遠きに致す」。
「天」は「天下」、「険」は「険(けわ)しい」、「夷」は「平ら」、という意味ですから、

「天下の難所を平地のようにしたので、重い物を遠くまで運べるようになった」

と、当時の肥薩線開通の重要性を説いていて、
まさに国家的プロジェクトだったわけです。

とまあ、そんなわけで、八代から人吉まで乗ってきたのと同じ車両ですが、
観光列車『いさぶろう3号』に乗り込みました。
人吉までは、ただの回送だったので、全席自由でしたが、
人吉から先は、「いさぶろう号」になりますので、
一部の自由席を除き、3両とも指定席になります。

ただ、元々は『いさぶろう1号』に乗る予定だったので、
『いさぶろう3号』の指定券は持っておらず、
しかも人気列車だから満席なので、自由席にしか座れません。
その自由席も、地元の人のためにほんの少しあるだけなので、
俺は座れませんでした。

というわけで、進行方向左側の展望カウンターの所に立つことにしました。
この「いさぶろう号」の見所は、ほとんど進行方向左側にありますから。

車内には、走っている前面の様子などを映しているテレビモニターも付いています。

tv.jpg

俺の左隣には、これまた俺のような乗りテツらしいおじさん、
その隣には、鹿児島出身の旅行者(男女二人連れ)が立ちました。

で、乗りテツ二人が、「いさぶろう・しんぺい」や肥薩線のことをよく知らないらしい、
二人の旅行者に、一から解説していました(汗)

俺はまだこの時は、すげーブルー入ってたんですけどね。

okoba.jpg

人吉駅から、5つのトンネルを抜け、
難読駅名の一つ、 大畑(おこば)駅 に、13:32、到着。

この大畑駅、テツなら知らない者はいない、 超有名な駅 です。
大畑駅を知らないテツは、偽物です(そこまで言うか)。

日本広しといえども、この大畑駅にしかないものが、あるのです。

大畑駅は、

ループ線の中にスイッチバックがある日本唯一の駅

なんです。

いわゆる 大畑ループ と呼ばれているものです。

どういうものかと言いますと……

okoba_loop.jpg

人吉方面からの列車は、上図の左側から来て、トンネル(横平トンネル)を抜け、
大畑駅に到着し、停車ます。
大畑駅で乗客の乗降をした後、進行方向を変え、
加速線までバックします。
その後また進行方向を変え、山を登りながらループをぐるっと回って、
上図下側の矢岳方面へ進んでいきます。

実はループの中にも、2時ぐらいの方向(右斜め上)に、
大谷トンネルという小さなトンネルがあります。

これだけ複雑な構造をしたループ線は、日本でもここだけです。
ちなみにループの直径は600mあります。

この大畑駅では4分間の停車時間があり、降りることができるので、
早速、ホームの端へ走っていって、スイッチバックのポイントを撮影。

okoba_switchback1.jpg

うおおおおおお! スイッチバック♪

今まで超ブルーだったのが、一気に吹っ飛びました。
だって俺、 スイッチバックフェチ だもん(汗)

ああん。ピンポイントで、弱い所突いて来ないで!
はぁはぁ喘いじゃう……

もうダメ……

あっけなく大満足で息切れして、昇天しちゃった俺でした(汗)

ちーん Ωヽ(-"-;)  (-人-)ナムナム…


……ちなみにこの駅の駅舎も、古くて趣があります。

okoba_station1.jpg

okoba_station2.jpg

↓駅舎の中の待合室には、
ここを訪れた人が記念に残していった名刺などが、所狭しと貼られています。

okoba_station_naka.jpg

この大畑駅も、いわゆる 秘境駅 の一つで、
一番近くの集落に出るには、徒歩1時間ぐらいかかるそうです。
ではなぜ、こんな所に駅を作ったのかと言いますと、
ここは、乗客が乗り降りする駅というよりも、
蒸気機関車がここで給水をするために作られた施設だったようです。
もちろん、スイッチバックなので、信号場も兼ねています。

というわけで、ホームには、機関士さんたちが、
すすで汚れた顔を洗っていたという、こんなものも。

mizu.jpg

本当はSL用の給水塔跡もあるんですが、
スイッチバックのポイント撮影に時間を割きすぎて、
撮るのを忘れていました(汗)

このようにSLの休憩所として、ループ線の中に平坦な場所を確保するため、
大畑駅はスイッチバック式の構造になりました。
傾斜がかかった駅は作れませんからね。
(大畑ループ図の、スイッチバック部分の直線部だけ平坦になっている)

13:36、再び乗客を乗せた『いさぶろう3号』は、
大畑駅を出発しました。

okoba_switchback2.jpg

運転席の後ろから、スイッチバックを激写!

素晴らしい……

列車は、反時計回りに、ループ線を登っていきます。

そして、横平トンネルの上、
ちょうどループ同士が立体交差する(片方はトンネルの中ですが)付近で、
進行方向右側に、今通ってきたスイッチバックが見えるポイントがあります。

okoba_switchback_view.jpg

この高さを一気に登ってきたわけです。
鉄道にしては、すごい傾斜です。


続きは次に書きます。





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Last updated  Nov 14, 2009 10:21:13 PM
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