弥々*とはず語り   

    弥々*とはず語り   

2005.08.08
XML


百けんのなんともつかみどころのない
だけど、読む人それぞれに
イマジネーションを掻き立ててくれる作風が好きでしてなぁ・・・

怪談という事で、吾は怪しの語りがしたくて
百けんを引っさげてお伽座の門をたたいた。
当初、百けん?と胡散臭がられちまったが・・・
代表の関本氏が、吾の葬儀司会の経歴に興味を示してくださり
ならばこの『冥土』はいけるんじゃないかと、のってくれたのだ

最初は、他愛もない会話でひょっとしたら
丁重に遠まわしに、めんどくさがられてる?って感じであったが・・・
吾が葬儀司会で感じた数人のエピソードをお話しすると
「それは、おもしろい・・・下手なドラマよりも数段面白い」と、のって頂き・・・

気が付いたら『冥土』で、お伽座公演に出演することになっていた(>_<)キャッ
で、さんざっぱら話した後で気が付いた
お伽座は、朗読でも語りでも、決して本を手にしない
宮沢賢治の作品だって、皆、一字一句間違いなく頭にいれて
語り芝居をするのである

吾・・・墓穴ほっちまったぁ!!!
なんだか不思議で、わけわからぬ作品を頭に入れるのは至難の業!
いつものようにキッチン&ドライブ暗記となる
きゅうり刻みながら、本を読む
車の中では自分で録音した語りを、ただひたすら聞きまくり
ただひたすら耳に記憶させる

今までは、これで結構覚えられたものやが・・・
この『冥土』に関しては、一向に頭に入らない(>_<)キャッ
焦ったなぁ・・・

原因はこの作品に心を寄せずに
言葉そのもので覚えようとしてたからなんだよね
てにをはは復唱する事で体で覚えればええが
幻想的な『冥土』のお話そのものは、何度も読んでみただけでは
ちっとも頭に入らなかった

基本中の基本をうっちゃり、手っ取り早く覚えたいといたずらに焦った吾・・・
心からイマジネーションを膨らませ
創り上げることから、結局やり直しだった


☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆♪☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆♪☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆♪☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆


何故、覚えられぬのか・・・
吾は、まだ大事な人を失ったことはなく
自分の感情として持ち合わせていないということが致命傷だった
そして、その負い目が行き詰まりの原因だった
取り組む前から、こんな難しい作品を吾なんかが語るなんて
おこがましいと、逃げ腰やった
これでは、ええ語りなんぞ、はなから出来るわけも無し・・・

そこで自分の書いた葬儀日誌をコメント欄まで全て読み返し
今日までの期間、身内や大事な人を亡くされた方の日記を読み漁り
残された者の心理を徹底的に己の血肉、骨の髄まで刷り込んだんや


☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆♪☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆♪☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆♪☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆


そしてまた、作者・百けんという人物、そのものへの理解も深め・・・

1889年(明治22年)5月29日
岡山市に、老舗の造り酒屋の一人息子として生まれた百けん
本名は栄造

16歳で父を亡くすが、この時の感情が、百けん文学の根底にあるようだ

1922年、幻想掌編の連作を発表。その中の代表作が『冥土』である

1945年5月、戦災に遇い、1948年まで掘っ建て小屋に住む
黒澤明の映画『まあだだよ』はこの頃の百けんがモデルとなっている

1950年、特急に乗るだけのために大阪に行き、「特別あほう阿房列車」を書く。

1957年、愛猫ノラが失踪、一連のノラものを書く

1967年、芸術院会員に推挙されるが、「いやだからいや」と断る

hyakken


初期の小説は師である夏目漱石の『夢十夜』の影響を色濃く受けた
夢のスケッチだったが、しだいに独自色をあらわし
戦後の「サラサーテの盤」にいたる。

随筆は漱石のもう一つの面である俳味を受け継ぎ
何度読んでも尽きないおかしみを生んでいる。

1971年4月、82歳で死去。


☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆♪☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆♪☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆♪☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆


名誉には目もくれず、「いやだからいや」と言い放つ百けん先生
この「いやだからいや」の精神がなんとも吾に、ヒットした!
キタァ!!!!!!

へぇ、お蔭さんで何やええ感じになってきたで・・・冥土・・・
皆様の大事な亡き人への思いを
日記を通してたくさん聞かせていただいたからな。
その思いを、全部乗っけて、声に発しまする

思えば、【とはず語り】の今日までは、この『冥土』を語る為にあったと・・・
大袈裟ではあるが、今はそんな気持ちである
【とはず語り】を通して出会った縁があったからこそ
『冥土』そのものが見えたような気がする

その縁にご恩返しがしたい・・・
冥土の語りを通して、ゲストがそれぞれに亡き人を偲ばれ
魂触れ合わせ、心と心の対話が出来ますように・・・

亡き父の幻想に会えた時の百けんの気持ち・・・
その時32歳だった百けんの心に、近づけるだけ近づいて
魂を触れ合わせる事が出来たなら・・・完璧なんだけどね・・・

あくまでも挑戦者の域ですから・・・
でも、これを新たな一歩として・・・
『冥土』のような語りを、自分の持ち味にしていけたらと思うところ・・・


完:2005.08.08 00:20:00






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2005.08.08 00:20:00
コメント(32) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

Comments

ドーナツ党首@ Re:3歳のぽっつら・・・『 知命 』 『 落ちこぼれ 』 (語り41)(01/22) おはようございます。どちらにコメントを…
@弥々@ どこぞのさんへ どこぞのさんへ これまた、一昨年の台風…
@弥々@ Yのトランクさんへ 気付くのが遅れてすみませぬ&lt;(_ _)&gt;…
Yのトランク@ Re:長男坊の意地と親心(03/16) すみません。こちらから送信出来るのか分…
どこぞの@ Re:長男坊の意地と親心(03/16) ご無沙汰してます! 台風のニュースを見て…
@弥々 @ Re:姪っ子たちへのプレゼント(03/01) >こちらなら伝わるかなとコメントしてみ…
@弥々 @ Re[1]:『 小さな娘が思ったこと 』(語り12)(02/26) ゆりこさんへ &gt;以前に教えて頂いたボ…
ゆりこ@ 姪っ子たちへのプレゼント お久しぶりです。 前回、どこにコメントを…
ゆりこ@ Re:『 小さな娘が思ったこと 』(語り12)(02/26) ご無沙汰しております。 忙しく久しぶりに…

Archives

2026.08
2026.07
2026.06

Profile

@弥々

@弥々


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: