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2026.05.25
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今日は配食ボランティアだけだった。腰の悪い私に代わって連れ合いはあちこちと細やかに動いてくれる。

***

柏崎刈羽原発6号機が再稼働した。福島の事故から15年、エネルギーをめぐる環境が激変するなかで再稼働はエネルギー政策の膠着打破へ重い期待を背負う。

2011年3月11日、サウジアラビアの首都リヤドは緊張に包まれていた。ホテルや商業施設が集まる地区には警官が並び、通りを一歩入ると完全武装の治安部隊が控えていた。

サウジではこの日、SNSを通じて「怒りの日」と名付けられた反政府デモが呼びかけられていた。中東に広がった民主化要求運動「アラブの春」はペルシャ湾岸の君主制産油国ものみ込むのか。世界が行方を注視していた。

「あれは日本だろ――」。衛星テレビは東北沿岸を襲う津波を映し出していた。サウジはこの日、デモを抑え込み、「アラブの春」の転機になった。中東産油国からの供給途絶は回避され、日本は救われた。

原発がすべて止まった日本で、代替燃料となる石油やLNGの供給余力があったのは、サウジやカタールなどの中東産油国だけだった。
原発の安全神話が崩れ、脱原発の機運が広がった。それから15年、ロシアのウクライナ侵略や米国のベネズエラ攻撃、イランの反政府暴動、米国とイランの戦闘など、地政学リスクの高まりを背景にエネルギー安全保障の重要性が増す。気候変動対策や人工知能(AI)時代を見据えた電力需要の増大も加わり、原発へ向けられる視線は変わった。

福島第1原発事故後のエネルギー政策は誤算の連続だった。経済産業省は(1)原発事故の収束と東電再建(2)原発の位置付け(3)電力・ガス市場の自由化――の3つの難題に直面した。当局者は「解けない3元連立方程式」と呼んだ。



しかし、15年の環境変化は様々なひずみを生んだ。ウクライナ侵略から1カ月後の2022年3月下旬、寒波に見舞われた東京は電力の供給余力が危機的水準に落ち込んだ。あわや大停電の事態を懸念した

ウクライナ侵略は石油や天然ガスなどあらゆるエネルギー価格の高騰を招いた。電力自由化は需要家の選択肢拡大や競争促進に一定の成果をもたらしたが、投資が進まず、電源や送電網の整備が追いつかない現実も見えてきた。

政府・東電が掲げる2051年の廃炉完了はおぼつかない。原発事故の処理費用は膨らみ、東電の経営体力は失われ続けた。東電を国有化した国は出口戦略を描けないまま、15年になろうとしている。

「なぜJERA以外の統合が進まないのか」。経産省の審議会で昨年10月、複数の委員が発言した。JERAは東電と中部電力が火力発電と燃料事業を統合して2015年に発足した。経産省は業界再編のモデルと位置づける。然し何故思惑通りに行かなかったか、取りかかりにくさが原因している。

東電、中部電、大阪ガスが一緒になれば、関西電力と東京ガスも統合に動く。JERAを起爆剤に、他の電力・ガス会社の再編を促す政府の思惑の文書も出回った。

だが追随は起きなかった。むしろ水平統合を選んだ東電や中部電に対し、原発をいち早く再稼働させ、発電、送配電、小売りの事実上の一貫体制を維持する関電や九州電力のほうが業績は好調だ。

東日本大震災前、東電はひそかにスペインの電力大手、イベルドローラの買収を検討していた。今日も世界規模で事業を展開し、再生可能エネルギーに強みを持つ。3.11がなければ、JERAとは違うグローバル企業が生まれていたかもしれない。

柏崎刈羽の再稼働を東電が停滞を抜け出し、エネルギー政策を前進させる足がかりにしなければならない。東電は新しい経営再建計画で協業推進へ決意を示す。

ただし、これで事態がすべて好転するわけではない。むしろ柏崎刈羽原発への前のめりの期待からは原発頼みの危うさが見えてくる。日本のエネルギー供給に原発は必要だ(然し漸次無くす事を考えるべきだ)。こうした前提で進めば再稼働と新増設の為に立地地域の理解と共存だ。

福島第1原発が立地する双葉町は事故を受けて7000人超の全町民が避難を余儀なくされた。ダルマ市は各地で避難を続ける町民がふるさとに戻って交流する機会だ。

2022年8月に駅周辺の特定復興再生拠点区域での避難指示が解除され、居住が可能になったが、街の人々は戻れない人や他に土地を買った人もいる。



新しい福島をどうつくっていくのか。向き合い続けることが未曽有の事故を起こした東電が再び原発を動かすうえでの責務である。

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Last updated  2026.05.26 17:03:01
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