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2026.07.10
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連れ合いは三人会(京都美濃吉)に出席した。あまりに熱いので、私は遠慮し。駅までの送迎とした。車のハンドリングを誤って、もう少しでぶつけるところだった。心しなければならない。

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中東情勢の緊迫により原油価格の高騰がいつ収まるか見通せない。これに対して日本政府は、ガソリンや灯油の価格上昇を抑制するための補助金政策を3月から継続している。主に石油元売り事業者へ補助金を支給し、ガソリンの店頭価格を170円程度まで抑える措置である。

近年は電気・ガス料金でも同様の補助が行われ、政府・与党は今夏の再開に向けた検討に入った。
これらの価格抑制策は家計や企業の負担を和らげるためのものだ。しかし経済学的に見れば、補助金は価格という情報を通じて資源の希少性を伝える動きを弱めてしまう。結果として資源の浪費と社会的損失を生むことが知られている。

こうした状況では経済学でいう「厚生の損失」が発生する。新聞の下図の三角形の部分がそれにあたる。
経済学者の多くはこのような理論的な背景から補助金政策に反対している。では原油高に対してどのような政策が望ましいのか。
国際エネルギー機関(IEA)は3月、石油の使用量を減らす需要抑制策を提案した。具体的には高速道路の速度制限や在宅勤務の活用、公共交通機関の利用促進などを挙げた。
これらは石油需要の大きい交通部門を中心に消費量を減らし、価格高騰の影響を和らげるための方策である。実際、備蓄や供給余力に制約のある一部の国々では、IEAの提言に沿って石油などの消費を抑える動きも見られる。

元手の要らないナッジは財政難に悩む政府に人気がある。しかしナッジで行動を促したからといって、必ずしも実際の行動変容につながるわけではない。
ィールド実験を行ってきた。そこでの経験から、省エネ行動を促すナッジの意義と限界を考えてみたい。
東日本大震災後の京都府では電力需給の逼迫時に家庭への節電要請を行った。夏冬ともシーズン平均で3%程度の節電効果があったが、効果の濃淡も要請期間内にあった。夏は2週間、冬は3週間の要請期間のうち、実際に大きな効果があったのは最初の3日間だけで、その後は効果が見られなかったのだ。
人間が同じ刺激に慣れることで反応が鈍る「馴化(じゅんか)」が起きたためと考えられる。ナッジは乱発すると効果が薄れてしまう弱点がある。
次に価格を用いた省エネ策を考えてみたい。資源価格などの乱高下に有効とされるのが、需給に価格を連動させる「ダイナミックプライシング」だ。供給の不足時には価格を上げるなどして需要を抑制する。
筆者はナッジと併用して1キロワット時あたり最大100円の変動料金制を採用したことがある。結果は夏冬とも採用期間は安定して2割近い節電効果が得られた。期間中の馴化がみられなかったのも特長である。
しかしダイナミックプライシングは、不安定な価格を嫌う消費者に人気がない。横浜市で行った実験では価格固定型から変動型の料金に切り替えた割合はおよそ2割にとどまった。新しもの好きの2割は先行するが、やがて後続が絶えるのは行動経済学で「2割の壁」とよばれる。
環境意識が高い米カリフォルニア州ですら、変動型料金が定着するのには10年かかった。より保守的な日本での普及には時間がかかると考えられる。
小売価格と卸価格の差を、節電へのリベートとして消費者に渡す方法もある。原油価格の値上がり時など仕入れ費用が価格を上回る際は、需要を抑制した分だけ企業の赤字が減る。そこで節電分を消費者に還元する方式は現実的な需要抑制策と考えられる。
しかし愛知県での実験では効果が限定的だった。人間は損失より利得を軽くみるため、利得にはたらきかけるリベート方式は反応が得にくかったのだろう。
結局、ナッジやダイナミックプライシングは省エネ対策の打ち出の小づちとはならない。人間の心には強い異質性があり、一人一人の好みに寄り添ったパーソナル化が重要である。

近年は行動経済学に因果推論や機械学習の知見を組み合わせ、個別の消費者ごとに最適な政策を探るターゲティングの進歩が著しい。パーソナルデータの利用拡大はこうした手法の高度化につながるだろう。
ガソリン価格を抑える補助金には問題がある。しかし同じ補助金でも将来の省エネ技術の開発と普及であれば投資の意義がある。
例えば政府は「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)」に補助金を出している。ZEHとは省エネ設備などによりエネルギー使用を減らした上で、太陽光発電などでエネルギーを創り出し、年間の1次エネルギー消費量をおおむねゼロにする住宅を指す。
筆者は北九州市において、ZEHへの住み替えで平均的世帯がどれだけの環境性効果と経済性効果を得られるかを計算した。
ZEH導入による環境性効果は、熱量ベースで約5割の削減に相当した。さらに経済性でも、実質光熱費を約4割軽減する効果があった。計算に用いたシミュレーターは、幾つかの世帯属性を入力するだけで効果の試算値を得られる。このような情報提供も有効なナッジとなるだろう。

<ポイント>
○ダイナミックプライシングとは需要や混み具合に応じて価格を変える仕組み

○ナッジとは人に強制せず、自然によい行動を選びやすくする行動。





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Last updated  2026.07.11 11:05:37
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