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老化防止の為の漢方薬
若いという事は腎の気が満ちているという事です。この氣は先天的に少ない人。多い人がありますが、多い人でも加齢とともに減って行きます。先天的に少なく生まれた人は、成長が遅くなります。この場合によく使われるのか六味丸です。構成生薬は・地黄・ 山茱萸 ・山薬・ 茯苓・ 沢瀉・牡丹皮で現在中国ではこれに鹿茸と紅参を加えた、加味六味丸がこのんで成長不良には使われます。
この六味丸に桂皮と附子を加えたものが八味丸。さらに牛膝と車前子を加えたものが、牛車腎気丸です。
老化防止には牛車腎気丸や八味丸が良いと思います。ベースとなっている八味丸は下記のように解説されています。
八味丸の応用例 (新古方藥嚢・七合)
•一、婦人27歳、産後身體疲れやすく、目がかすんで永くものを見ることが出来ない。視力が低下してきた。20日の服用で効果があった。
•二、男子35歳、身體の疲れが原因で視力低下。八味丸の服用で戻る。
•三、腰痛で体を動かすことも出来ない。丸五丸を一回量として与えたるに即座に痛苦忘れたるが如きものありたり。
•四 、一婦人疲労すれば喘息様の発作を起こすものあり、其の状せいせいとして息苦しく胸中はりつまるが如き感じありと去、多くは夜間に発す、八味丸を与えて忽ち愈えた、これは『金匱要略』の条又に婦人の病、飲食故の如く煩熱臥することを得ず反って倚息する者は八味丸がよい。と書いてある處を採りたるなり、倚息は息苦しきため横になることが出来ず物によりかかって息する事を言う。
五、歯の痛みを八味丸で治したそうですね。
ハイ、家の者です。今まで歯痛を訴えたことはありませんでした。それが本年則ち乙巳の歳の四月中旬頃発病してどうして差えません。但し痛むといっても四六時中痛んでいるわけではなく、毎日きまって夜半の、十二時過ぎに始まります。そして一、二時間すると痛みは自然と薄らいで眠れます。
其の痛みの工合は。ハイ、虫歯ではなくハグキに物凄い痛みが生ずるのだそうです。どういう理由で八味丸を与えました。ハイ。最初から八味丸を使った訳ではありません。おおかた肩の凝りから来たものだろうと、たかをくくって勺薬甘草湯を与えました。之は私自身が昔之と同じような痛みを患った時に用いてよく効いたことがあったからです。所が一剤を服しても効が無いので次は桂枝附子湯に更えました。それは此の痛みは多分外の気の滞りが内に及ぼして熱を持ったものでは無いかと考えたからです。
所で之を一服しますと今まで耳の根本に近い所に在った痛みが急に前歯の方に移動したと去い出しました。之は桂枝附子辛甘発散の薬の働きで外に近い方にあった熱が散じ、奥歯の痛みはとれたが、前歯則ち内の方の熟は桂枝附子のカでは除けないので内から又熱が桶き出し恰も痛みが奥の方から前へ移動した様に感じたのではないかと思われました。それで今皮はその内部にある熱を冷やしてやったら熱の本が除けるだろうと黄連阿膠湯を与えてみますと、前の薬とは反対に今度は前方の痛みが奥歯の方へ移りました。則ち内の痛みが外の方へ浮いたわけです。ここでハッと気がついて麻黄附子細辛等を呑ませますと薬が利いた為でしょう、間もなくスース‐とねいきを出し始めました。どういう点に気がついたのですか。
ハイ、辛味と甘味とは発散の剤ですから外に在る熱を除くことが出来ます。苦酸は涌泄の薬ですから内に在る熱を去ることが出来ます。ですから此の場合熱が唯外だけにあったとすると桂枝附子で差ゆる筈ですし若し熱の本が内だけにあったとすれば黄連で治るわけです。
それが桂枝附子だと内に移り黄連阿膠だと外に移るのはとりも直さず外と内とに寒があるため、熱が外にも出られず内にも入れず、それで痛みが移動するのだと気が付いた訳です。
麻黄附子細辛湯は麻黄の苦温と附子の辛温とで外を温め細辛の辛温で中を温め寒より発する熱を止めますから此の場合病証とピッタリ当てはまると考えて用いて見たのであります。それでは歯痛を治せたのは麻辛附子湯のせいで八味丸の効ではありませんね。
イヤその時は、それで治りましたが、その翌晩の同じ時刻にまた発しました。但し今度は一寸眼が醒めたが直ぐに眠ってしまったと間いたのでその翌夜はもう大丈夫だろうと続けて前方を呑ませていた所、その晩また起こされてしまい前よりも激しく痛むと言われたので八味丸を与えましたら忽ち痛みは去り直ちに眠れ、それ以来痛むということを訴えなくなりました。
八味丸を用いた理由は、証としては『金匱要略』婦人雑病篇にある病飮食故の如く煩熱臥する能はずという處をとり、理屈として之は腎氣の虚が時の王に壓せている為に病は差えていても氣血のめぐりが妨げられると思ったからです。八味丸は腎氣を正常にし、その働きを行わせるものでありますから之によって土氣の壓に耐える事が出来る筈であります。腎氣の虚はどこから考えました。
ハイ、骨は腎に属し歯は腎に属するからです。土氣の壓と言うと土氣と云う事ですか。ハイ、病時にたまたま土用が循って来たのであります。今年の土用は4月17日に入りまして、5月6日立夏の午前2時42分に開けて居ます。ですからその時が過ぎれば自然と土の剋はなくなり病は愈る筈でありますが、まさか痛がる者をそのまま放って置くわけにも行かず、又放って置ける自信もないので腎気丸を持って行った次第であります。
すると藥を用いる際時令を考えるということも必要となりますね。
ハイ、『金匱要略』の蔵府経絡先後病篇に四季脾王邪を受けず則ち之を補う勿れと言う言葉があります。又素間にも五運六氣の説があります。何れも時候の大切なことを示したものとして太いに研究すべきではないでしょうか。
※八味丸は小便不利が主です。
小便の出が悪くて下腹が引きつったり、麻痺がおきたり、腰痛を起こしたり、呼吸困難を生じたりしたもの 又小便が自利している様な人で、腰が張ったり重かったりすると恩ったら
その前に必ず水を飲んでいるということが条件になります。
例えば、夜中に二、三度小便に行く人は、夜、水や果物を摂っているのです。そうでない時は八味丸の適証ではありません。
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