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【キーワード】初めに困難がある(試練、忍耐、希望)
屯。元亨利貞。勿用有攸往。利建侯。(ちゅんはおおいにとおるていによろし。ゆくところあるにもちうるなかれ。こうをたつるによろし。)
「屯」は伸び悩むこと。「水雷屯の時、大いに通じる。貞正であれば良い。今は進んではならない。諸侯にやってもらうのが良い」。この卦は、早春に厚く積もった雪(水)の下から若芽(雷)が必死に出ようとしているのですが、雪の重圧にさえぎられて立ち往生している姿です。すなわち、タイミングが悪いのです。水雷屯の時、もし、やるべきことがあれば昔、王が地方に諸侯を置いたように、自ら手を下さずに人にやってもらえとあります。雪解けを待って、動かずじっと我慢の時です。
◎三大難卦に次ぐ難卦です。
〔大意〕物事がすべて思惑通りに順調に運ぶことは稀です。とくに物事のはじめには、創草期の苦労がつきまとう。そこで挫折したり、強引に運んだりすると、惨めな結果を招くということです。
「人は栄誉を得る前に試練を受けなければならない」(ソロモン王)のです。仕事でも受験でも恋愛でも、現実には苦しみのほうが多い。しかしそれを忍耐して乗り越えて、ほじめて輝かしい成功が獲得できるのです。
この卦は初春、草の芽がまさに地上に生え出ようとするイメージで、そこには生まれ出ずる苦しみがあって当然です。スムーズに苦労もなくいくことはまずない。しかし「最後まで耐え忍ぶ者は救われる」のです。
正しく考え、正しく感じ、正しく行なう ―― この卦が出たときの心的態度はこうあるべきでしょう。そこには大宇宙の偉大な力、あるいは自己の潜在意識への全幅の信頼があります。
あきらめ、短絡的な発想、怠惰は敵です。試練は天の与えたものとして受入れ、あせらず忍耐しながら希望を持ち、努力することが大切です。行く手は決して闇ではなく、願望の成就、目的の達成があるのですから、潜在意識の理論を知る者には忍耐も努力もできるはずです。
物事にはおのずと時節というものがある。種をまいてから収穫までには、一定の時間が必要である。待つ勇気、希望を持ち、幾多の障害に耐える勇気が豊かな収穫をもたらす。待てば、収穫の秋は必ずめぐってくるのです。大自然の循環に例外は絶対にない。それを待てない人は忍耐力も勇気もない人です。
●初 9
:偉大な力に導かれていることを実感しつつ、忍耐せよ。
磐桓。利居貞。利建侯。(ばんかんたりていにおるによろし。たてられてこうたるによろし。)
「磐桓」とは大きな石のこと。「大きな石のようにどっしりと動かずに貞正を守るのが良い。諸侯(地方の責任者)ぐらいが良い」。会社で言えば、地方で頑張る時でしょう。才能があっても今は中央を目指さず、現状で努力することです。
●二 6
:ボートの中にしっかりと座り、心を静めなさい。
屯如。邅如。乗馬斑如。匪寇婚媾。女子貞不字。十年乃字。(ちゅんじょてんじょ。うまにのりてはんじょ。あだするにあらず。こんこうせんとす。じょしていにしてじせず。じゅうねんにしてすなわちじす。)
「屯如」「邅如」「斑如」は、行ったり来たり、うろうろすること。「寇」は敵、賊のこと。「字」は結婚すること。「馬に乗ってうろうろと近寄ってくる男がいる。敵ではなく求婚しにきたのだ。しかし、女子は貞操固く結婚しない。十年後に結婚する」。不遇の時が長く続きます。今は、何事も 動き回らず、力をつけることです。苦しくとも安易な方向を選ばないこと。
●三 6
;夜明けは必ず訪れる。いまいるところにじっとしていよ。
即鹿无虞。惟入于林中。君子幾不如舎。往吝。(ろくにつきてぐなし。ただりんちゅうにいる。くんしほとんどすつるにしかず。ゆけばりん。)
「虞」とは案内人のこと。「鹿狩に行ったが、案内人がいない。林の中に迷い込んだ。君子たるもの、こんなことはやめたほうが良い。これ以上進んだら恥をかくことになる」。何事も深追いしないが一番の時です。
◎あなたの考え方、進み方に問題点があります。よく反省し、改めましょう。
●四 6
:種には水をやり、肥料を与えなさい。
乗馬班如。求婚媾往吉。无不利。(うまにのってはんじょ。こんこうをもとむゆけばきち。よろしからざるなし。)
「班如」とは、うろうろすること。「馬の乗ってうろうろしていたら、求婚してくる者がいる。これは進めて良い。よろしい」。協力が大切な時、人に求められて行なうことぐらいは良いでしょう。
●五 9
:人に手向うな。それは敵に利する結果を招く。
屯其膏。小貞吉。大貞凶。(そのこうをちゅんす。しょうていはきち。だいていはきょう。)
「軟膏を塗ったところ、全体にきれいに塗れず、一ヶ所に固まってしまった。小さい事は吉であるが、大きな事は凶」。何事も思うように進まない時です。今は大きな事に手を出さないこと。
●上 6
:感謝のうちに目をさまし、ひたすら祈り続けなさい。
乗馬班如。泣血漣如。(うまにのりてはんじょ。きゅうけつれんじょたり。)
「漣如」はひっきりなしに泣くこと。「水雷屯の動いていけない時に馬に乗ってうろうろしていたからバチが当たったのだ。血の涙 をながして泣き叫んでいる。」孤立無援の状態です。しかし、悲しみのどん底の今を耐え抜けば道が開けてきます。あと少しの辛抱。
◎あなたの考え方、進み方に大きな欠陥があります。よく反省し、方針の転換をしましょう。「マーフィの易い」 J. マーフィ(昭和 61 年、産能大学出版部)及び以下を参照しています。
http://www.keisho.server-shared.com/64/k3.html