嘘つきの僕

嘘つきの僕

2007.05.12
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テーマ: 詩(924)
カテゴリ: カテゴリ未分類
     (8)

そしてあなたに対する十の疑問文をもって出かけよう

一つ あなたは「ひとりで影ふみ遊び」をして
   影がなくなっていくことを知っていますか?

二つ あなたは「みんなで指きりげんまん」をして
   針千本飲まされたことがありますか?

三つ あなたは「みんなで花いちもんめ」をして
   美代ちゃんが欲しいと言ったことがありますか?


   鬼になってみたことがありますか?

五つ あなたは「いれてくださいままごと遊び」で
   味噌汁をつくったことがありますか?

六つ あなたは「むかしむかし あるところ」に
   おじいさんとおばあさんがいなかったことを信じますか?

七つ あなたは「泣いてかえった帰り道」に
   赤トンボが飛んでいたのを見た事がありますか?

八つ あなたは「やりたくないのに誘われて」
   時の流れを忘れたことがありますか?

九つ あなたは「このままひとりでいたいのに」と言って
   窓からそっと道行く人に声をかけてみたことがありますか?


   後をふり返って何もなかったことを知っていますか?


       あとがき

僕はこの詩で終りにします。
僕は一連の詩で「僕は」と一人称で書いてきた。「僕等」と書きたいところもあったが、
「僕は」と書いてきた。僕はやっぱり一つの部屋の中にいるような気がします。

選択しなければいけない。自己選択というのはいつも不安とか苦悩とかが、僕と一緒に居る訳です。僕はこの不安とか苦悩を払いのける為に、「易」とか「神」に自分自身を委ねる。
そんな自分は欺瞞的であると思う。僕は一つの部屋の中で自分勝手に生きるというのでなければ、僕の想像力も既存の道徳みたいなものに、吸い込まれてしまうような気がします。

そして僕は「おはよう」というコミュニケーションによる、明日への『出会い』が必要な気がします。僕の詩が「おやすみ」という形で終わっていたら、僕は夜の蒲団の中で死んでいこうということです。
もぐらは出てきているのである。












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Last updated  2007.05.14 08:24:19
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