ラッコの映画生活

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2007.07.28
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カテゴリ: アメリカ映画
THE SUNCHASER

122min

*0.jpg

寸評:よく訪問して下さる Nobubu さんのおすすめで見た映画。好みの問題で細部に小さな不満はあるものの感動的な良い映画で、それ以上に社会を描くという面もあり、詳しいことは知らないけれどアメリカの映画界では生きていきにくい監督さんなんだろうな~!、と。

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アメリカ映画をよく知らない自分なので調べてみたんですが、マイケル・チミノって監督さんは『ディア・ハンター』の監督さんなんですね。『ディア・ハンター』はベトナム帰還兵を扱った反戦風味のある作品、『天国の門』はアメリカのロシア東欧系移民の悲劇を扱った作品、そしてこの『心の指紋』は社会の不平等やナバホ族などのインディアンの問題も扱っている。表向きは巨費を投じた『天国の門』の興行的失敗により映画界を追放されたようだけれど、実のところテーマ自体がアメリカ社会を批判する内容を含んでいるので嫌われたんでしょうね。この『心の指紋』はなかなか良い映画ですが、IMDBの観客評価を見ると非アメリカ人に比べてアメリカ人の評価が特に低いのがわかります。アメリカという国はゼロからスタートして努力と才覚で成功するというのを評価し、そういう人を応援するという気風もあるようだけれど、それはあくまでも主流である白人中心の社会観に同化することが前提ですね。そしてたとえ成功してもものを言うのはやはり家柄や学歴で、この映画の中でも病院内の要職につくのに必要なのは能力だけではなく ハーバード 出っていう学歴であることが仄めかされる。平等と言っても、丘の上の大邸宅に生まれるのとスラム街に生まれるのでは最初から条件が違い過ぎるわけで、そんなセリフも入れられていました。息子が凶悪犯に連れ去られた連絡を受けてやってくる上等な服を着た気取った意地悪そうな母親を登場させている。息子の安否を気遣うよりも家名に傷がつく方を案じてるように見える。インディアンの土地を白人が奪ったことも語られている。妻が欲しがっていて、主人公のエリート医師が200万ドルの家を買うの買わないのって話が出てきますが、これはほとんどメインのストーリーには不必要です。一方にはスラム街の貧困があり、その対比のために監督は入れたんでしょうね。200万ドルの家や17万ドルのポルシェなど。そういう差を持ったエリート医師と末期ガンの凶悪犯の少年の心の交流を、安っぽくならない程度に上手く描いていました。

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エリート医師マイケルは病院内の要職に抜てきされるところなんですが、そんなとき16才の前科6犯の凶悪犯ブルーが刑務所から送られてくる。たまたまマイケルが担当しなければならないことになるけれど、診察の結果ブルーは末期ガンで余命1~2ヶ月。その話をブルーも壁越しに聞いてしまう。ただ苦しみを延ばすだけだとマイケルは気が進まないが、院長の政治的判断で延命治療の実験台としてブルーは国立ガン研究所に送られることになり、パトカーで護送されるブルーに自家用車のポルシェで同行する。しかしブルーは仲間が病院内に隠したピストルを持っていて、パトカーから脱走してマイケルを人質にアリゾナに向かう。途中ブルーはマイケルに(つまりは観客にも)スラム街の惨状を見せつける。ブルーはインディアン・ナバホ族の血が入っている。彼はインディアンの伝説にある聖なる山の奇跡の湖に行こうというのだ。

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(以下ネタバレ)
もちろん最初は色々と抵抗を試みるマイケルだったが、やがてブルーのことを放っておけなくなり、是非にも彼を伝説の湖に連れていこうとするようになる。そのために病状の悪化したブルーを助けるために途中ブルーの拳銃を使って病院から薬剤や点滴機材を強奪したりもしてしまう。ここまでもマイケルの子供時代のフラッシュバックが白黒映像で何度か挿入されていた。マイケルが少年の頃、兄はやはり末期ガンで延命治療に苦しんでいた。病室でマイケルは兄に生命維持装置の停止を懇願され電源を切ったという思い出だ。それをマイケルはブルーに初めて語るが、それによって2人の関係は更に深まる。マイケルにとってブルーは死んだ兄でもあり、ブルーを湖に連れていこうというのは、かつて兄の生命維持装置を切って以来彼の中で解決できていない心の解放でもあるのだ。(途中には色々な出来事もあるが)聖なる山に辿りつき、2人はそこで別れる。ブルーはインディアンの祈祷師に連れられて奇跡の湖に向かい、ブルーは湖に消えるのだった。一方マイケルは強盗犯としてロスに護送されるが心は爽やかだった。空港には妻のヴィクトリアと幼い娘が待っていた。



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Last updated  2007.07.30 03:14:05
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