ストップ !! 「第二迷信」

ストップ !! 「第二迷信」

2007年11月12日
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カテゴリ: ほっと一息
原作は西口克己。 監督、山内鉄也。

11日に「復元記念フォーラム」 があった。
祇園祭

「応任の乱」以後、治安の乱れた京都の町で、

その日の暮らしに困った百姓が「徳政」を求めるが、肝心の将軍は逃げたあと。
利益を溜め込んだ高利貸しの土倉を襲う「土一揆」のとばっちりで、職人の町も被害をうける。

都に残った役人は、「土倉」(どそう)と組んで懐を肥やすことばかり考え、
一揆衆の根拠である「山科村」の襲撃を町衆にやらせる。

 弱者どうしを戦わせ、自分達は真っ先に逃げ出す侍の姿をみた町衆は、本当の「敵」に気付く。



「独立プロ」の製作にもかかわらず、豪華キャストが並ぶ中、
美空ひばりや高倉健が「ノーギャラ」で「端役に出してくれ」と頼み込んだという、映画人の意欲と、
京都府の「文化の都」の威信をかけての大作。

 劣化したフィルムを現代技術で再生し、鮮やかな色が蘇る。(ただ、音源の傷みは直せないのか、時々音が飛んでいる)
1968年製作の作品の「復活」は、応仁の乱で33年途絶えた「祇園祭の復活」よりも長い
(もっとも、すぐに劣化したわけではないが)

「無駄な殺しあいをやめて、町衆らしい方法で立ち上がろう」、という藍染職人の新吉(錦之介)の両手は、最後まで紺色が染み付いたままである。

(ストーリーの展開にちょっと無理はあると思うが)、
弱者が弱者の足を引っ張りあう世相は、現代の「ワーキングプァ」とかわらない。その裏で「誰」が得をしてるんだ…。

 最後の巡行シーンでは、それまで「お上」の顔色を伺ってばかりいた町の役員も、鉾の先頭に並んでいる。隅々まで感動場面の行き届いた作品。

(実は、映画には感銘を受けたが、原作をまだ読んでいません。ちょっと重そうで…)







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最終更新日  2007年11月13日 14時05分39秒
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