テレビ朝日・開局50周年記念50時間テレビ、
『日本中が見た泣いた壮絶10・19 ロッテ近鉄死闘』
が今夜、放映される。
この時のCMすっ飛ばし事件(?)は、テレビ朝日の快挙だったと思う。
その年の年末に放送した『ニュースステーション』の特集は、この「10.19」
だった。ボクはこの番組をビデオに録画し、以後何度も何度も繰り返して
見たものだった。今は擦り切れてしまい、もう見ることができないため、
あらためて録画するいい機会になりそうだ。
ボクはこの試合を川崎球場の三塁側(近鉄)ベンチのすぐ後ろで観ていた、
2試合とも。これまで近鉄をはじめ、プロ野球の試合を何試合も観たけれど、
あんなに異常な興奮に包まれたグラウンド、そしてスタンドをボクは知らない。
この試合の模様を、テレビ局が生放送をしていたなんて、その時ボクはまる
で気づかなかった。そもそも平日だったし、第1試合開始前の雰囲気はふだ
んの川崎球場と変わらない「長閑(のどか)」なもの。パ・リーグの消化試合が
平日に2試合組まれている、そんな雰囲気さえ漂っていたのに。
世の中は「ブラックマンデー」で株が大暴落、昭和天皇は体調を崩されて、
ひっきりなしに陛下の体調を伝えるニュース速報がテレビを通じて流れる、
そんな重苦しい空気が社会を覆う時期だった。だから、よほどの近鉄・ロッテ
ファンでもない限り、この川崎球場の試合に注目する人なんているはずがな
いと思っていた。
なのに、テレビ朝日は『ニュースステーション』の番組枠を使って延々と生放送
を続け、民放にはありえないCM枠までもすっ飛ばす快挙をやってのけた。
「なぜ、テレ朝はそこまでしてこの試合を強引に放送したんだろう?」
そして 「なぜ、ふだん近鉄やロッテに興味を持たない多くの視聴者がテレビに
かじりついたのだろう?」
いまだに、その理由がよくわからないのだけど。
「10.19」
第2試合の9回裏、ロッテの攻撃中に起きたシーンが、今でも
ボクは悔しく思う。
スコアは4-4、無死で走者は古川が二塁、袴田が一塁。ピッチャーは阿波野。
ここで阿波野が2塁へ投げた牽制球が高く浮き、大石が古川に被さるような体
制でキャッチした。その直後に古川の足がベースから離れてアウトと判定された。
この判定に有藤監督は猛抗議。大石に押されて足が離れたと主張した。
残り時間が無くなる中、抗議時間は9分間に及んだ。結局判定は覆らず、試合
は延長10回までもつれて同点のまま。4時間を超えると延長しないルールがあり、
4時間12分に及ぶ試合は引き分けで終了。近鉄は負けることなく、優勝を逃した。
実は、このプレーに登場する 阿波野秀幸
、 大石大二郎
、
古川慎一
の3人の選手は、すべて亜細亜大の先輩・後輩の関係だった。
大石大二郎
(静岡商高)は1981年卒、 古川慎一
(春日部工高)は86年卒、
阿波野秀幸
(横浜市立桜丘高)は87年卒。古川や阿波野にとって大石は
亜細亜大の尊敬する偉大な先輩であり、古川・阿波野は大学野球部だけでなく、
84年に行われた日米大学野球の日本代表メンバーどうしでもある。
伝説の「10・19」、その象徴的なシーンを演出した選手たちが揃って同窓生
というのが面白い。
もうひとつ。
この「10.19」の 大石大二郎 と 古川慎一 の エピソード 。
近鉄・大石大二郎、安打で出塁し二塁に進んだ亜大の後輩のロッテ・古川慎一
に、さりげなく呟いた。
「あんまり打つなよ・・・」![]()
ふだん、試合中に話しかけてくれることのない大学の大先輩・大石に声をかけて
もらい、舞いあがった古川の返事が面白い。
「はい、すいません」![]()
「・・・・・・・・・」
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