AMI's HP ブログ別館

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April 20, 2007
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カテゴリ: 雑談
はしか東京や埼玉で流行…行楽シーズン前に注意呼び掛け


以前も 関連するようなエントリ を上げたことがあるんだけどね。

麻疹ワクチンの接種率問題。
wikipediaで 麻疹・風疹混合ワクチン の項を見てみたら、こんな感じで書いてあった。

-以下引用-

1988年から、麻疹・流行性耳下腺炎・風疹混合ワクチン(新三種混合ワクチン、MMRワクチン)の接種が始まった。しかし、ムンプスワクチンによる無菌性髄膜炎の発症率が予想外に高かったため、そのことが問題とされて1993年にはMMRワクチンの接種は中止された。

このことには薬害エイズ問題などで薬の副作用に対する社会的関心が高まっていた時期であること、薬害問題が起こった際に厚生省(現:厚生労働省)がマスコミ等から厳しく責任を追及されたことが影響しているものと考えられる。



-引用終了-

メリットとデメリットの比較検討もなにもなく、メディアが騒ぐだけ騒いだ無菌性髄膜炎、そして亜急性硬化性全脳炎(SSPE)というワクチンの副反応報道に過剰反応してしまったお母さん達が子供達に麻疹ワクチンをうたなくなった。

日本でワクチンに対してのヒステリックな報道とそれに関連してワクチン接種中止になっていた時期に、他の先進国は順調に接種率を伸ばし麻疹罹患率をどんどん下げ、天然痘同様、麻疹撲滅に向けて突き進んだ。現在ではアフリカ諸国などでもワクチン接種が広がり、WHOの指導の元、麻疹撲滅までもう一歩とかやっているのである。

…現在、麻疹対策において日本がいかに諸外国から非難されているか、それも、
「なんで?なんで日本は麻疹ワクチンをうって大事な大事な子供を恐ろしい麻疹から守りませんか、WHY~?ワタシリカイデキマセーン!」
ばりに非難されているわけなのである。

日本で麻疹が流行すると、欧米は日本からの子供の旅行客を嫌がるぐらいだ。
万が一持ち込んだら、非難囂々である。
「わしら撲滅に向けて頑張ってんのに、何持ち込んどんのじゃ、ゴラァ」
ってな感じである。

麻疹は生ワクチンだ。ある程度の副反応は起こってしまう。しかし、命に関わるほどの副反応がたくさん出現したのかというと、実際そんなことはなかった。


麻疹は決して甘く見ていい病気じゃない。
合併症もウィルス性脳炎、遅発性のSSPEなど、ヤバイものがてんこ盛りだ。

…んで。
今回の麻疹の流行で、もちろん重症化する小中校生や成人患者も出る可能性がある。
しかし今、もっとも危険にさらされているのは、現在0歳ー4歳の乳幼児である。


しかし、ここ数年の厚労相のキャンペーンが功を奏し(ていない地域もあるけど)、今回定期接種になってからの麻疹ワクチンの接種率は上昇傾向である。
1-4歳の幼児で、麻疹ワクチン接種を済ませている子はある程度危険を回避出来るかもしれない。

問題は0歳児である。
こっちは脳炎、肺炎、SSPEの発症を含め、麻疹にかかるとシャレにならない年齢である。
SSPEの発症率は、0歳代に麻疹にかかった患者が一番多いのである。
しかし、麻疹ワクチンの定期接種は、1歳のお誕生日前後。
乳児の母体からの移行免疫は4-6ヶ月で消失するので、6-12ヶ月の乳児は文字通り、免疫をまったくもたずに麻疹に対峙しなければならないのである。

(ちなみに、1歳の定期接種と決められたのは、麻疹ワクチンの6-11ヶ月の乳児に対する安全性が確立されていないから。乳児の麻疹感染の危険性が高いからと接種時期を早めて、万が一の事が何かあった日にゃー、前回みたいにメディアから適当に煽られて、また大勢の子供達を麻疹の危険にさらさないといけなくなるからね…ちなみに、6ヶ月以降の任意接種は可能である…自費だけど。ちなみに海外麻疹流行地では9ヶ月で接種しているところもある。)

というわけで。
今回の大流行でもっとも危険な位置にいるのは、少子化の中、また産科崩壊の中、果敢に生まれてきてくれた現在1歳以下の赤ちゃん達だ。
脅す訳じゃないが、1歳以下の子供が麻疹にかかって治癒し、SSPEが発症するのは、それから6-10年経ってからだ。
「なんだ、治るじゃん、楽勝楽勝!」ってな簡単な話ではないのである。

自分の子供の麻疹ワクチンをうたなかったお母さん達は、そりゃ理由はあったんだけど、その結果、今危険にさらされているのが、自分の孫だったりする可能性はすっごくあるわけだ。
もちろん、大きくなってから罹った子供本人だって、そうそう軽い病気じゃないからね…。

なので。
まずはこれから結婚でもしようかという男女は、病院に行ってとりあえず風疹、麻疹の抗体価を調べて、自費だけどしょうがないので、任意接種することを考慮すべきじゃないかと。自分のためだけじゃない、自分の子供のためでもある。

もちろん、すでに結婚して子育て中の夫婦も、妊娠中とかじゃなければ、接種を検討してみるべきだと思う。

ほんで子育て中の人は、とりあえずお子さんの1歳の麻疹ワクチン接種を確実に受けることかな…。そんでもって、抗体が出来なかった場合の取りこぼし防止と、ブースト効果のための小学校入学前の1年間で二回目のワクチンを確実にうっておくことかな…。

…後は当分子供さんの海外旅行は控えるべきかも…。
特に熱のある(あった)お子さんを海外に連れて行くのは、絶対止めるべき。
海外で麻疹と診断されると、思いっきり隔離されたり、白い目で見られたりする可能性がある。
それでなくても日本は「麻疹輸出国」として諸外国の検疫官に思いっきりマークされている。
こんな報道が出ているこの時期、ちょっとでも疑わしかったら向こうでイヤーな目に遭う前に、延期出来る渡航なら延期するほうがいいんじゃないかと思われる。

…私?
私は持ってますよー、麻疹の抗体。
ブースト効果もばっちりさね…。





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最終更新日  April 20, 2007 03:48:54 PM
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