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<レイコにね、ちょっと手が触れたりするだけで、鳥肌が立つときもあるの>妹や弟たちとちがい、母親に嫌われていた子供時代のレイコ。疎外され、おびえながら歪んだ行動に出ざるを得なかった少女期。そのはるかな記憶は母親となった今、レイコとその娘たちへ繰り返される。幼い日々を引きずる女を描いた連作長編。
なんだか・・。
読んではいけないものを読んではいけないときに読んでしまった気分です。
”愛を乞うひと”でもいたたまれなく哀しくなったものですが
これもまた然り。
一時むやみと読んだ森瑤子ですが最近はまったく手を触れずじまい。
この本はむか~し読んだのかもしれませんが多分あまりにいたたまれなく
無かったことにしたんじゃないかと。
何冊も持っている中たまたま手に取りやすい位置にあったので
ウッカリ読みましたが・・。
・・イタイ。
痛いす。
母と上手くいっていたヒトにはきっとわからない。
年をとった今でこそ親子の間にだって相性はある、と
薄薄わかりかけてきましたが子供にとって親は全世界なわけで。
ここでつまずいてしまうと後々苦労するぞってのは身を持って経験しておりますが
多分誰にもどうにも出来ないことなんでしょうね。
哀しいことですが。
でもただ、ひとつ。
母がダメでも父が愛してくれればまだ救われるんじゃないかと。
それがダメならおじいちゃんでもおばあちゃんでも。
この本は娘の数といい、主人公の経歴といい限りなく私小説のようですが
事実をものすごい80年代風にデコレートして
小説にするのが得意技だった森さんの作品ですから
どこまでがどうなんだか。
てか、もし限りなく本当であれば主人子が愛せない、としている長女は
コレを読んでどう思うのか。
親の子に対する虐待は後を絶ちませんがこれは虐待の連鎖なんでしょうか。
愛されなかった子供は子供を愛せない親になるという。
複数子供がいてもなぜかひとりだけ気に入らない、という。
母がダメでも父が、父がダメでも誰かが、愛してあげてほしいなぁ。
すべての子供を。
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