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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2008.05.24
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カテゴリ: 教育・子育て

 地域や家庭における教育が語られることが多い。
 そして、そんなとき、必ずと言っていいほど、
 「家庭の教育力の低下」が、問題として取り上げられるのである。

 そんな、最近、当たり前のように語られる事柄について、
 本著では、「本当に家庭の教育力は低下しているのか?」と問い直している。
 過去から現在へ、そして、農村部から都市部へと視点を移動し、
 さらに、様々な階層による差異を見つめることで、この疑問を解明していこうとする。

そこで行われた調査や検討を通じて、

時代により、そして、地域や階層により異なることが判明する。
そして、本著における結論は、次のようなものである。

  「最近の家族は昔に比べてしつけをしなくなってきている」とか
  「最近の親はしつけを学校まかせにするようになっている」といった、
  世間でよく言われていることは、
  歴史をきちんとたどってみると事実誤認なのである。

  数十年前の教育学者たちは、母親を含めた大人たちの、子どもへの無関心と放任を非難し、
  もっと子供の教育に熱心になるよう訴えていた。
  ところが今や、「わが子に手をかけすぎないように」と
  くりかえし注意しなければならないところにまできているのだ。

  いわば、大正期の新中間層に起源をもつ、「教育する家族」が

  (中略)
  要するに、「家庭の教育力が低下している」のではなく、
  「子供の教育に関する最終的な責任を、家族という単位が一身に引き受けるようになってきたし、
  引き受けざるをえなくなってきた」のである。

では、なぜ「昔に比べて」という言い回しが横行するのか?


  階層差であれ個人差であれ、しつけ態度は社会的に多様に分布している中で、
  しつけに厳しい目をもつ人たちがしつけに寛容な親を批判するレトリックとして、
  誤って時代的な変化を読み込んでしまうことが多いのではないかということである。

そして、何かあれば、家庭のしつけにその原因を求めようとする、
現在の風潮について、著者は次のように述べている。

  家庭のしつけにさまざまな問題の原因を求める議論は、
  すべての親に「完全な両親」になることを求めるのだが、
  そんな時代はくるはずがないし、
  それがもし実現したらずいぶん気持ち悪い社会になるはずである。
  人間の生き方は多様だし、親はそもそも子供のためだけに生きているわけではないのだ。

成人式を、とうの昔に終えた子供の不始末に対し、
記者会見で謝罪する親の姿に、何か違和感を感じている人は、
本当は、少なくないのではなかろうか。
そして、こんな場面を見て、子供のしつけに対する親のプレッシャーは高まっていく。





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Last updated  2008.05.24 16:36:42
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