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今回の主役は、根岸分室室長・上杉輝久。 夏希の名前が登場するのは、お話が始まって半分以上を経た157頁になってから。 ということで、今回はサイバー特捜隊による、サイバー犯罪への対応ではなく、 黒田部長の密命を受けた上杉が、らしさ全開で犯人に迫っていくお話です。 *** 『1週間以内に神奈川県警にとって拭いがたい恥辱となるような大きな事件が起きる。 このネタを県警に買ってもらいたい』(p.8)ミスターZと名乗る男から、刑事部長に伝言するようにと刑事部にタレコミ電話が。このX計画を明らかにすべく、黒田部長の命で上杉は本牧山頂公園駐車場に向かう。しかし、武器密売人・ミスターZは何者かの銃撃を受け絶命、上杉も銃撃されることに。パトカーが駆け付け、上杉は難を逃れたものの、本牧署警察官に逮捕されてしまう。誤解が解けた上杉は、X計画の内容を掴むため、ミスターZこと日下部の周辺の捜査を開始。刑事部監理官・佐竹や暴力団対策課・堀の協力で、街金社長・山川に辿り着くと、提供させたデータから、日下部が拳銃を売り渡していた会社がラスダックであることが判明。さらに、警備部監理官・小早川から、ラスダック監査役が攻撃している人物の情報を入手。それは、中央アフリカ共和国出身で、かつてノーベル文学賞候補になったエンゾ・マンベレ博士。マンベレ博士は、犯罪組織《ディスマス》の援助行為を偽善だと真っ向から批判しており、明後日には横浜で開催されるシンポジウムで基調講演を行うことになっていた。上杉は、X計画を《ディスマス》の差し向けた狙撃犯によるマンベレ博士暗殺と推測する。日下部狙撃犯が、スナイパー《グレーシャーク》と推察されるとの情報も佐竹管理官から届き、上杉は、小早川、堀、夏希の協力を得ながら、マンベレ博士の警護に当たることになる。 ***夏希の提案が功を奏し、さらに定番のアリシアの大活躍もあって、何とか《グレーシャーク》の逮捕に成功します。 「上杉さん」 夏希は上杉に駆け寄っていって、ひろい胸に抱きついた。 火薬の臭いが鼻をついた。 「おい、よせよ」 上杉は心底迷惑そうな顔で答えた。 「あ、すみません」 あわてて夏希は身を離した。 自分の衝動的な行動に、夏希は頬を熱くした。(p.256)やはり、上杉たちが活躍するお話の方が、スリリングで面白くなる感じですね。また、夏希が神奈川県警に戻る日が訪れるのでしょうか?
2024.07.28
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京都市営地下鉄の利用促進プロジェクト「地下鉄に乗るっ」。 本作はそのキャラクターを主人公とし、望月さんが書き下ろしたもの。 随分前に購入し、ずっと机の上に乗っていたものを、今回やっと読み終えました。 既にシリーズ全3巻が発行されているので、続けて読んでいきたいと思います。 ***『蚕の社』と呼ばれる神社の近くにある『太秦荘』という明治に建てられてた洋館。10年前、そこで暮らしていた太秦萌、松賀咲、小野ミサは、現在別々の高校に通う2年生。夫々に届いたハガキに導かれ、3人は地主神社『えんむすび祈願さくら祭り』で再会を果たす。後日、3人は太秦荘に集うことになり、そこにミサの兄・陵とその友人・藤沢翔真も加わる。10年前、咲とミサが太秦荘を離れる前日、入居者と大家一家で花火を楽しんだ。しかし、火の不始末から離れで火事が起こり全焼、住んでいたおばあさんは無事だったが、翌日、3人には火事の記憶が全く残っておらず、以後、母親たちも疎遠になってしまっていた。その話を萌の母・華から聞いた陵と翔真は、当時下宿していた4人の独身女性に疑念を抱く。そして5月5日、当時の関係者と既に亡くなっていたおばあさん・尾崎林子の息子・洋一、さらに翔真が一堂に会し、当時のことを振り返る中、火事は、林子の隠し財産を狙った犯人が、証拠隠滅のために火を放ったためだったと判明。そして、その犯人に犯行を促した人物も明らかとなっていく。 ***3人が記憶を失っていたのは、「催眠療法」のせいでした。『わが家は祇園の拝み屋さん』や『京都烏丸御池のお祓い本舗』の世界観の中なら、「まぁ、ありかな」ということになるのでしょうが……『京都寺町三条のホームズ』は、6月に新刊が発行されていたので、読んでみようと思います。
2024.07.21
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7月19日、米国では2700便以上、世界全体では航空便の約5%が欠航。 スタバではオンライン注文ができなくなり、テスラは生産ラインを一時停止。 病院で手術を受けられなくなったり、荷物の配達が遅れたりもしたとのこと。 前巻のお話が頭を過りましたが、今回はソフトウェア更新などが原因のようです。 ***サウンドウインド社のネットワーク・プレイヤー《歌いーぬ》に異常動作が発生。すると、サイバー特捜隊にアルマロスを名乗る犯人からメッセージが届く。夏希はアルマロスにメッセージを送信、対話を試みるが返答はない。そして、大手通販サイト・ラクソンの物流倉庫で搬送ロボットが暴走。再び対話を試みた夏希に対しアルマロスから返信が届くが、その正体はつかめないまま、新たに配膳ロボット《イヌボット》が各地で異常動作を起こす。その結果、SNS上はサイバー特捜隊に対する非難で溢れ返ることになってしまう。そんな中、夏希は、かつて石田に教わった「株の空売り」に思い当たる。そして、サウンドウインド社等3社の株式を不自然に売買している2法人を発見。その両者の代表取締役は、いずれも藤沢市辻堂東海岸に住む糟屋武志という男だった。織田の命で、そこを管轄区域とする江の島署の加藤巡査部長が、北原巡査と共に捜査を開始。その家に住んでいた津川香澄とその息子・健太郎に辿り着く。そして、公衆電話から夏希のスマホに電話がかかってくる。ツガワと名乗る女性は、子どもを人質にとられ脅されているという。女性が残した「ハンドラ」という言葉から、ハンドーラ公国公子の表敬訪問に辿り着き、夏希は織田と共に、公子が搭乗する羽田発新千歳空港行きの旅客機に乗り込む。 ***その後、搭乗した旅客機がクラッキングされ、その管理権限を奪われてしまいますが、トイレにこもる津川香澄を夏希が説得、クラッキングを解除させることに成功します。また、加藤は、北原の他、石田、沙羅、小川、アリシアと共に、アジトを突き止め、糟屋らを逮捕すると共に、健太郎を無事救出したのでした。今回のお話では、加藤と北原が捜査を一歩一歩進めていくシーンが、私としては、一番面白かったです。サイバー特捜隊による、サイバー犯罪への対応だけを描いていては、やはり全体的に抽象的で、何となくピンとこないお話に終始してしまいそう……
2024.07.20
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2019年4月に日本製鉄社長に就任すると、 2024年3月にはその座を退き、会長CEOとなった橋本英二さん。 2020年3月期の連結決算では、過去最大の4315億1300万円の最終赤字を記録し、 2021年3月期までは、4期連続の営業赤字に沈んでいました。 しかし、2022年3月期に黒字に転じると、2023年3月期は6940億円の黒字に。 (2024年3月期は5493億円の黒字、2025年3月期は3000億円の黒字の見通しとのこと) 70年の歴史を持ち、社員11万人、総資産10兆円という日本を代表する大企業が、 見事なV字回復を達成した背景を、本著は一つ一つ明らかにしていきます。 ***「第1章 自己否定から始まった改革 5つの高炉削減、32ライン休止の衝撃」では、「2年以内のV字回復」「上からの改革」「論理と数字がすべて」を掲げ始まった高炉休止を、「第2章 『値上げなくして供給なし』 大口顧客と決死の価格交渉」では、顧客至上主義から脱却する強気の価格交渉と、全国16拠点にあった製鉄所の6エリア集約を描く。「第3章 異例のスピードで決断 インドで過去最大M&A」では、2019年の欧州アルセロール・ミタルと組んだインド鉄鋼王手エッサール・スチールの買収劇を、「第4章 動き出すグローバル3.0 『鉄は国家なり』の請負人に」では、「メード・イン・ジャパン」の拘りを捨て、世界各地で一貫生産を推し進める様子を描く。「第5章 国内に巨額投資の覚悟 高級鋼で勝ち抜く『方程式』」では、ハイテン(高張力鋼)のライン新設(40年ぶり)と、素材メーカーにしかできない市場創造を、「第6章 脱炭素の『悪玉』論を払拭せよ 鉄づくりを抜本改革」では、カーボンニュートラルに向けた設備投資と、「水素還元製鉄」に向けての動きを描く。「第7章 『高炉を止めるな!』 八幡の防人が挑む改革後の難題」では、余剰能力削減後も、生産の空白を生まない強靭な操業体制を構築するための取り組みが、「第8章 原料戦線異状あり 資源会社に巨額出資」では、持続可能な鉄づくりのため、初めて打って出たカナダの資源会社への出資の経過が描かれる。「第9章 橋本英二という男 野性と理性の間に」には、橋本さんの幼少期から現在に至る経歴と、著者によるインタビューが掲載されている。 *** このままでは確実に潰れるという状況だったんです。(中略) まさにそんな中で、本当に自分が社長に就いて再建できるのかと思いました。 ただ、受けた以上はやるしかない。 決めたからには2年でやると覚悟しました。 現実的に考えて、当時のキャッシュアウトの状況が2年続いたら 倒れるところだったんです。(p.271)この言葉が、関係者の誰もが、当時抱いていた実感なのでしょう。崖っぷちに追い込まれ、もはや一刻の猶予も許されない絶体絶命の危機。だからこそ、次のようなリスクがあることは十分承知の上で、橋本さんの社長就任と相成った。 橋本の就任を不安視する者たちが指摘したのは、 強力なリーダーシップと表裏一体にある厳格さがリスクになることだ。 橋本は仕事について自身に厳しいだけでなく、他者にも厳しい。 その厳しい言動が各方面に及べば、 求心力を保てなくなる可能性があるとの見方だった。(p.32)まさに劇薬ですが、周囲の懸念を跳ね除けて、見事にV字回復を達成。ただ、劇薬の効果は、当人が社長に就任している時期だけには収まりません。それは、次期以降の社長が就任した後も、なお大きな影響を及ぼし続けることでしょう。日本製鉄については、今後その推移をまだまだ見守り続ける必要があると思います。
2024.07.13
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スミスに監禁された夏希と織田は、何とか倉庫からの脱出に成功。 倉渕駐在所で休憩後、佐野が運転するパトカーで再び長野県小鍋を目指す。 夜明けを待って、長野県警の十数人の私服警察官と共にアジトに突入し、 李晓明と二人の男を逮捕するが、彼らはスミスとは無関係の存在だった。 サイバー特捜隊は、スミスが警察官あるいは警察官経験者の可能性が高く、 このリアルスミスとは別に、クラッキングを行うサイバースミスがいると推測。 そして、サイバー・セキュリティ・コンテスト・ジュニア入賞者の調査を開始する。 しかしスミスは、夏希と織田を監禁した写真をSNSにアップ、次のようにコメントした。 - 羽田空港、新幹線、携帯電波、交通系ICカード、銀行ATM、 5月10日から今日まで私はいくつもの偉大なシステム障害を引き起こした。 すべてはこの情けない織田信和率いる警察庁サイバー特捜隊に対する挑戦だ。 昨夜、某所に彼を拘束した記念写真を皆様にお送りする。 byエージェント・スミス(p.185)その後、一昨年サイバー・セキュリティ・コンテスト・ジュニアで準優勝した10歳の野村直人が昨春から消息不明となっており、その父・野村隆行が元警察官であったことが判明。さらに、リアルスミスが利用していた可能性のある車両が見つかり、夏希、織田、麻美は、七里ヶ浜駅で加藤、小川、アリシアと合流、海の見える家へと向かう。 ***交通事故で車椅子生活となった息子・直人を支えるため、父・隆行は警察官を辞めていました。そして、息子に一生不自由しない環境を整えるため、息子の能力を示すカタログを作り、世界中の巨大クラッカー集団に、その能力を買ってもらおうとしていたのでした。途中から様子がおかしかった妻木麻美は、がんで亡くなった隆行の妻、直人の母の実妹でした。2巻に渡り繰り広げられた今回のお話では、サイバー犯罪の恐ろしさが随所で語られており、これから夏希が活躍することになる新しい舞台のプロローグとなっています。『デンジャラス・ゴールド』でも、クラッキングをテーマとする事件が描かれていましたが、作者の興味の方向が、ここに来て大きくそちらに舵を切ったということなのでしょうね。
2024.07.13
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シリーズ13弾は、新た展開の始まり。 夏希は、これまで勤務していた神奈川県警察科学捜査研究所から、 汐留の警察庁関東管区警察局サイバー特別捜査隊への異動を命じられる。 その隊長は、織田だった。 そして、開設されたばかりのサイバー特捜隊には、既に犯行声明が届いていた。 エージェント・スミスを名乗る犯人からアンダーソン君へ向けての予告通り、 大手三行のシステム障害に続き、交通系電子マネーでもシステム障害が発生。 夏希はかもめ★百合として指定アドレスにメッセージを送信、犯人との対話を開始する。さらに、携帯大手三キャリアでシステム障害が発生するが、サイバー特捜隊がマルウェアの駆除に成功し、スミスの使用回線も明らかになる。そして、その契約者・李晓明のいる長野県小鍋へと、織田と夏希は向かうが、スミスから新たな犯罪予告が届くと、二人が乗った新幹線は停車してしまう。やむを得ず、二人は安中榛名駅で下車するが、安中中央署警備課の警官に逮捕される事態に。それが誤認逮捕だったと判明後は、地域課の佐野が運転するパトカーで長野県小鍋へと向かう。その途上の山中で、佐野がバイク事故で倒れている男を発見、救助しようとするが、佐野はその男に倒され、夏希と織田は倉庫のような建物の中に監禁されてしまう。 ***この男こそが、スミス。そしてスミスは、織田と夏希を手錠やナイロンロープで椅子に拘束し、時限爆弾を作動させると、扉を南京錠で施錠し、立ち去ってしまったのでした。全く予想していなかった巻またぎで、お話は次巻へと続きます。
2024.07.12
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夏希の家に、福島1課長から宅配便が届く。 バラエティショップ《ファンタジアランド》から直送されたもので、 中には、着せ替え人形《ジュリエンヌ》が。 身に纏っているのは、夏希が鶴岡八幡宮舞殿で歌った時の衣装。 送り主の名前も住所も、実は偽りであったと判明するが、 この後、2度に渡って《ジュリエンヌ》は送り届けられることになる。 そして、その都度、身に纏う衣装が減っていく。 夏希は、福島や織田に相談するが、警察による捜査開始には至らない。そして、荒崎海岸に元衆議院議員・宍戸景大の遺体が漂着。オレンジ☆スカッシュの小野木ゆんに性的暴行を働き、あの事件の契機を作った男。そして、エクスカリバーと名乗る者が、宍戸殺害について大手SNSにメッセージを投稿。そこには、この世に害悪を及ぼす悪人どもに、第二の天誅を下すとあった。夏希は、この投稿にリプライをつけ対話を試みるが、正義の実行を繰り返すばかり。一方、有力参考人として、宍戸に飲食店を潰され行方不明となっている長沼宗雄が浮かび上がる。この事件の捜査本部を仕切る40代前半女性ノンキャリア警視・芳賀管理官は、夏希や小早川の懸念を無視して、長沼を追うことに専念する方針を打ち出す。オレンジ☆スカッシュ事件関連を無視することに不安を感じた夏希は上杉に相談、捜査1課の小堀沙羅巡査長と共に、上杉のランクルで小野木ゆんに話を聞きに行く。そこで浮かび上がったのが、オレンジ・モンキーズを名乗る男性ファンたち。一行は、彼らがオレンジ☆スカッシュを招いてライブを開催したレストラン《リフレイン》へ。店長・酒井から、オレンジ・モンキーズについての情報を得た上杉は、翌日からは単独行動。一方、捜査本部に戻った夏希には、エクスカリバーからDMが届き、明日第2犯行を行うと予告。さらに、帰途についた夏希が、長沼宗雄の遺体発見の報を小早川から電話で受けた時、オレンジ・モンキーズの4人に拉致・監禁されてしまい、またしても絶体絶命の窮地に…… ***オレンジ・モンキーズは、オレスカをつぶした宍戸景大を恨み、殺害していました。しかし、その殺害現場を酒井に見られてしまい、彼に脅されて長沼も殺害。酒井は、過去の死亡事件について長沼から恐喝されていたのです。そして、ジュリエンヌを夏希に送り付けてきたのもオレンジ・モンキーズの一員でした。彼らは、酒井と夏希を戦わせることで、二人とも死に至らせるように仕向け、自分たちの犯行を隠蔽しようとします。しかし、今回もアリシア、続いて上杉、加藤、石田、沙織が現れて、何とか危機を回避。その後、捜査本部では上杉が芳賀に次の言葉をぶつけたのでした。 ひとつだけあんたのために言っとく。 この刑事部一の頭脳は真田だ。 経験はあんたのほうが勝っているだろうが、 真田の意見は素直に傾聴したほうが身のためだぞ。 そうでないと、あんたの大事にしている出世の道が危うくなる。(p.257)上杉の夏希に対する評価の高さ、そして愛を感じます。
2024.07.07
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スタートは、夏希と小川祐介の鶴岡八幡宮への初詣シーンから。 しかしその最中、爆破事件が鎌倉市内で発生、小川は現場へと向かう。 この北条義時法華堂跡とその後背地で元日に発生した事件について、 犯人と思われる人物から、県警相談フォームに脅迫文が投稿されてくる。 - 松が明ける7日までの間に、 恨み重なる北条氏ゆかりの鎌倉の寺を次々に爆破する ワダヨシモリ夏希は、かもめ★百合として犯人にネット上で呼びかけると共に、現場を観察。犯人からの新たなメッセージに対し、さらに呼びかけると返信が届く。対話の中で、犯人はかもめ★百合が鶴岡八幡宮舞殿で歌う様子をテレビで生中継しろと要求。拒否すると、多数の人が生命を失うような爆発を起こすと脅迫するのだった。長官官房の指示で、夏希は犯人の要求通り歌を歌うが、東勝寺跡で爆発が発生。犯人は、かもめ★百合がマスクをしていたことが気に入らず、新たな要求を突きつける。それは、鎌倉署地域課の男性警官5人で、アイドルグループの曲を歌い踊ることだった。しかし、その要求を果たしても、今度は鎌倉文学館敷地内で爆発が発生してしまう。犯人が、次に要求してきたのは、捜査本部の警部以上の最低3人でパラパラを踊ること。福島1課長、佐竹管理官、小早川管理官、織田理事官が踊るが、さらに新たな要求が。それは、松平家由本部長が舞殿で土下座し、それをテレビで生中継すること。拒否すれば、鎌倉の大事な国宝や文化財がいくつも灰塵に帰し、死人が出ると脅迫する…… ***この後、小川とアリシアによる捜査から、犯人のアジトが判明。小川、さらにその救助に向かった夏希は、絶体絶命の危機に陥りますが、そんな中でも、夏希は犯人と対話を続け、彼の心の闇を明らかにしていきます。そして最後は、夏希の火事場の馬鹿力的反撃と、SISの突入によって事件は終息したのでした。さて、今回はこれまでとは違って、犯人がその姿を現したのは、残り頁が238/279になってから。これでは、流石に予想のしようがありません。まぁ、こういうパターンも、今後は増えてくるのかもしれません。
2024.07.06
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