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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2008.12.29
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カテゴリ: 文芸

 映画化・ドラマ化するのに、十分な完成度を持つ作品であるとともに、
 単なるエンターテイメント作品に留まらない、存在感ある作品に仕上がっている。
 ボリュームある一冊だが、思わず一気に読み切ってしまった。

 主役を演じるのは、阪神・淡路大震災で、家族を失った神戸高校出身の3人。
 震災十年後、ポスドク地震研究者、衆議院議員秘書、自衛官として活躍中。
 そこに、元神戸大学教授で、地震研究第一人者だった人物を絡ませながら、
 地震予知段階から発生時、そして、復興に向けての第一歩までが描かれる。

「地震予知」と、それに対する「政治的判断」の難しさ、

フィクションでありながら、妙にリアリティを感じてしまう。
とは言え、実際には、さらに複雑な事情や思惑が絡み、困難な事態・状況になるだろう。

阪神・淡路大震災の教訓を基に、構成された本作品は、
大地震が起こると分かった時、そして、実際に起こってしまった時、
政治家は、研究者は、そして、人々は、何が出来るかの一例を示してくれている。
ただ、実際にやるべきことは、ここで描かれていることの何十倍、何百倍もある。

と言うのも、本作品で描かれている震災の現場は、フィクションにしか過ぎないからだ。
阪神・淡路大震災から十年以上の時を経て、私の頭の中にある、あの頃の神戸のイメージも、
急速に現実感が薄れ、空想世界のイメージと見極めが付かない程度のものになりつつある。
それでも、実際の現場は、本作品で描かれたレベルでは、決して済まなかったと言い切れる。

実際の現場では、もっと色んな思いや感情が複雑に絡み合い、

本作品は、フィクションであり、それ故、様々な読者に対する色々な配慮があって、
この程度の表現・描写に留めていることを、肝に銘じておく必要がある。





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Last updated  2008.12.29 15:08:14
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