.     47歳今まで中途半端に生きてきたけど,この歳になって「今から医者になる」と決意しました

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2007年11月10日
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旭川から「北へ!」向かった一行は、

軽トラ(書いてなかったですが、軽トラックなのです。二人乗りの所に

    ぎゅうぎゅう詰めで乗ってました。)

のおじいちゃんに拾われて行き着いたのは、「音威子府(おといねっぷ)」です。

気品のあるおばあちゃんに歓待を受け

「わんこそば」状態で、酒と料理を頂きました。

以前、泊めてあげた人に、

「孫が来る時の為にコツコツ貯めていた」というお金を盗まれたそうです。

以後、おじいちゃんが例え深夜に“見知らぬ”お客さんを連れてきても

料理・酒のもてなしは、喜んでしますが、

泊まる事だけは、ご法度なのです。

その為に、おじいちゃんは、

自腹を切って「宿を紹介する」とまで言うのです。

その申出を断った一行は、道の脇の「バス停」を

今宵の宿とするのですが・・・・・・





           昭和56年 日付が変わって4月3日早朝

・・・・・・真っ暗な中で、目が覚めました。

一瞬、どこにいるのかわからない状態です。

「ああ、バス停で寝たんだっけ・・・」





外に人の気配を感じます。

真っ暗な中を、手探りで入り口に向かいます。

バス停の入り口は、昨夜トタン板と、木戸でフタをしてあります。

風が吹いたら、飛んで行きそうです。

スキマ風もほとんど無く、意外に密閉性があるんだなぁ・・・

外に出ようとして、戸を押してみますが、

ビクともしません。

??????


「おい!起きろ!」

相棒を起こします。

「どないしてん?」

「ちょっと手伝えや」


二人して押してみますが、ダメです。

ライターの灯りで戸のあたりを見ると・・・




あちゃあぁ~  ←ブルース・リーでは有りません。


どうやら、夜のうちの雪で、このバス停はすっぽりと覆われ

入り口の無い「かまくら」状態になっているようです。

相当な雪だったようで、二人して押せどもどうにもなりません。




「春まで冬眠か?」

冗談も、通じません。



戸を蹴ったり、叩いたりしても事態は変わりません。


とりあえず、タバコを吸いながら作戦会議です。




















 急に










Ba oooooooooo nnnn















「ななな・なんじゃあ!?!?!?!?!?」

「何か、爆発したんか?」 あたふた

「ちゃうで、そんな音やないで!」 あたふた







更に、続けて

Ba oooooooooo nnnn




「げ~~っっっっっっ!!!!これって、猟銃か何かの音ちゃうかぁ?」






「しかも、明らかにこのバス停に向けて打ってねぇか!?」






「どないなってんね?どないすりゃええねん?」






「助けてくれよ~~~~!!!!!!」

ああぁぁぁ





「誰かおるか?」


外から、人の声がします。


「お・お・お・おられます。」 ←既に上ずっている。

「大丈夫か?」

「は・は・は・はいぃ~」 ←もう「かまくら」の中で両手を挙げている。

「熊は?」

「は?」

「熊はおるか、と聞いてる」

「熊さんは、おられませんん」 ←ず~っと「ばんざい」状態。泣きそう。


「待ってろよ、今 発掘 してやる」



「手を下ろしても、エエですか?」


「何をワケのわからない事を言ってるの?」





しばらくして・・・・・・

私たち二人は、無事 発掘 されました。


「こんな所で、な~にをしてた?」

「寝てたんです」

「バカもんがぁ!これ見てみろ」



猟銃と、スコップを持った叔父さんが指差したところには、



・・・・・・ネコ  の足跡じゃ無いよねぇ・・・

・・・・・・おんまさん(お馬さん)  でも無いよねぇ・・・



クマ だ、熊!」


「クマ・・・・って・・・・・・」

「だから、さっき クマはおるか?って聞いたんだよ」

「てっきり、熊崎さん、とか熊田さんとか、の事かと・・・

 だから、そんな人はいません・・・って言うたんです。」



「まぁ、生きてたから良かったけど、

 今時のクマは冬眠明けでハラすかしてっから・・・

 また、うまい事カマクラになってよかったなぁ。

 雪降ってカマクラになってなかったら、

 おまえらぁ クマに食われてたぞ。はっはっはぁ~っ




・・・笑い事じゃ、ないんですけど・・・




「おまえらぁ、行くアテあんのか?」


ありません。 」 ←まだボーゼンとしてる。

「また、クマが戻って来ないうちに、メシ食うぞ」

 ひえぇ~ この状態で、戻って来られたら一巻の終わり!!!

「乗れ!」





4輪駆動の車に乗って、ほっとすると

急にカラダ中の力が抜けました。


「朝、電話で“クマが、バス停ん中に閉じ込められてる”

 って電話が有ったんさ。で、鉄砲持って行ってみたら

 足跡がいっぱい付いてるし、様子探ろうと思って

 撃ってみたんさぁ。」

昨夜、クマさんが私たちの寝ているバス停の周りを

ウロウロしてたかと思うと、 っとしました。




カマクラ状態で気が付きませんでしたが、

もうすっかり日が昇っています。

岐阜を出る時から時計を持っていませんので、




かくして、恐怖の宿から脱出した一行は、

「自称“マタギ”」の親分の所へ朝ごはんをいただきに向かったのです。




それにしても、ほんと~~に、北海道の人って

見ず知らずの人に優しいので、びっくりです。

20数年前は、

日本中が今よりはもう少しノンビリしていたような気がします。

こういう経験をしてからは、

時々、逆の立場で、見知らぬハイカーを乗せた事もしばしばですが、

平成の今となっては、

「乗せるのが怖い」というのが正直な気持ちです。

まして、こちらが1人で、二人のハイカーを乗せる

・・・なんて事は、ゼッタイにできません。

私の心が狭いのか、それとも世の中が変わったのか?




音威子府(付近)のマタギ宅で、これまた豪勢な「朝飯」

をご馳走になり、これまた、「手弁当」をいただき、

「どこまで送ればよい?」と聞かれ、

「別にアテは無いので、今日中に旭川に行ければ・・・」

今夜の宿は「旭川ステーションホテル(駅構内で野宿)」

と決めていたので、何とか1日かけて旭川へ行くつもりでした。


「何時までに?」

「何時でもええんです。駅で寝るだけですから・・・」

「旭川駅ならクマも出んから、大丈夫だ。

 それじゃあ、夜までドライブに行くぞ。」



この日は、奥さんが出かけるようで、

子供を1日面倒見なくてはならないようです。

稚内へ遊びに行くようで、私たちも「ついでに乗ってけ」

という事です。





かくして一行は、更に「北へ!」

しかも、いよいよ  最北端






つづく  ⇒ 「シンザンに遭う・・・「オペレーション:シンザン」完遂!!!」



2007/11/10 14:22:05





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最終更新日  2009年07月02日 01時16分48秒
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