2004年04月12日
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カテゴリ: 映画生活
気がついたら、病院のベッドの上だった。腕には点滴注射が刺さったままだ。そういえば、交通事故に遭ったのだ。病室にはワタシの他に誰もいない。廊下に出てみるが、まるで人の気配がない。大声で呼んでみるが、反応がない。

そんな感じで始まる、ダニー・ボイル監督の『28 DAYS LATER』(邦題:28日後)をDVDで見た。

もともと映画館で公開中に観に行こうと思っていて行けなかった作品で、ようやくレンタルビデオ屋に登場したので急いで借りてきたのだ。
実のところ、ストーリーはあまり気にしていなかった。一番見たかったのは、早朝のロンドンで交通封鎖をして無人と化した街の風景シーンだったのだが、やはりこれはなかなか圧巻だった。日常の都会の景色に「誰もいない」という、ありえない情景を、デジタルカメラによるザラついた映像で見せる手法は、シュールである反面、なんだか妙にリアリティーがあって良かった。主人公が虚空に向かって何度となく繰り返し叫ぶ「HELLO!」の言葉が胸に響いた。

うーむ、これはなかなかアートしてるなぁと思っていると、突然、ウィルスに感染しゾンビとなった市民があちこちから現れて襲いかかってくる。これがまた変な早回しのギコちない動き、かつすんごいスピードで迫ってくるので、ちと怖すぎる。
かと思えば、作品中盤からはガラっと趣が変わり、エンターテイメント溢れるドキドキ感で、純粋に娯楽映画として楽しませてくれる。全体的に閉塞感の漂う作品だけに、「希望」に向かうラストシーンでは爽快感すら覚える。
BGMもお洒落に格好良く、ストーリー的には予想していない展開だったものの、最後まで期待を裏切らない秀作でした。


見終わったあと、深夜の寝静まった誰もいない街をビデオ屋まで歩きながら、思わず「HELLO...」と呟いてみる。

コチラ
いろんなシーンのストリーミング映像が観られて楽しいです。





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最終更新日  2005年08月26日 10時49分39秒
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