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自分の寝台に戻ってもう一度寝ようとするが、チャイ売りにコーヒー売りやサモサ売りなども加わって朝からやたら元気よく通路を行き来するもんだから、すっかり眠れなくなる。夜行寝台の場合、たいてい朝の8時か9時頃には寝台部分を折り畳んで通常のシート席に戻すのだが、この列車はいつまでもカーテンを降ろしたまま真っ暗で、ひょっとしてみんな死んでるんじゃないかと心配になるほど誰も起きてくる気配がない。しかし昨晩から延々13時間、ようやく終点に到着する30分前というタイミングで、係員が全員のカーテンを開けて声をかけに周って来る。列車はまたしても優秀で、たったの20分遅れで終点「マルガオ」の駅に着いた。
「マルガオ」の駅はゴアのメジャーなビーチを随分通り過ぎた南寄りのエリアにあり、ここからさらにバスを乗り継いでもっと南部の開発の手が入っていない「パロレムビーチ」か「パトナムビーチ」に向かうつもりだった。しかし、予想以上に雨季のスコールが激しい様子なので、「こりゃどこに行っても基本的にビーチライフは厳しいなぁ」と判断し、急遽方針転換。これ以上の移動はすっぱり諦めて、ここから最も近い「コルヴァビーチ」に行き先を変更。しかし突然決めたのでビーチの情報が何もなく、ガイドブックにかろうじて一行だけ名前が載っていたコテージに、とりあえず行ってみることにした。
駅からは、バイクの後ろに二人乗りするだけの「バイクタクシー」に乗り(もちろんノーヘル)、のどかな南国田舎道を走りながらコテージに向かう。途中、また激しいスコールが降ってきて、しばらく軒先で雨宿りなどしながら、20分ほどで目指すコテージに到着。予想していたよりもずっと小洒落た建物で部屋もキレイな割に、オフシーズンということもあって意外とリーズナブルな料金だったので即決する。まぁ理想を言えば、椰子の浜辺の波打ち際に建つホントに簡素なバンガローみたいなのを想定していたのだが、このドシャ降りの中ではむしろこれで良かったかも。さっそく食堂のテラスで、昨晩からの長距離移動ではるばるゴアまでやってきたことに乾杯。くー、癒されるぜ。
外は1時間おきに降ったり止んだりといった天気なのだが、部屋にいてもしょうがないし、どうせ海に入りゃあ濡れるんだからということでさっそく海パンに着替え、徒歩5分のビーチに向かう。ビーチへの道では、たまーにタクシーの客引きがいるぐらいで、あとはヒトも牛もリクシャーもヤギも全然みかけない。バラナシの澱んだ喧騒に比べると、時間の流れと空気感がまるで違う。
インドでは男同士で仲良く寄り添って歩いているのはよく見るが、ここのビーチでは、さらにつないだ手をふわんふわんと振っていたり、やたら密着度の高い男の二人連れが目に付く。いやインド人だけではない。白人の若い男たちでも、波打ち際に立ってお互いの腰や肩に手を回していつまでも動かないのもいるし、ふたりでキャッキャと言いながら水掛け合いっこをしているのもいる。もしかして、ここって「モーホー」ビーチか?ワタシのすぐ真横には、男のかわりにイヌが3匹も集まってきて密着状態のハーレム状態である。いつもながらイヌにはモテモテなのだ。
20年目の印度再訪記<番外編2> 2007年09月16日 コメント(9)
20年目の印度再訪記<番外編1> 2007年09月15日 コメント(14)
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