音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2009年12月02日
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テーマ: 洋楽(3405)
フランス語でロックというのもカッコイイというのがわかった


 アンドシーヌ(Indochine)は1982年にデビューしたフランスのロック・バンド。その前年(1981年)にニコラ・シルキスとドミニク・ニコラが中心になって結成された。フランス語読みではアンドシーヌだけれども、要するにこの単語は"インドシナ"の意味。植民地を持っていたフランスにとってはある意味挑発的な名称と言えるかもしれない。実際、当初、レコード会社からバンド名の変更を要請されたらしいが、バンド側が名称変更を断ったと言われる。80年代を通して、フランス国内のみならず、フランス好きなベルギーやスイスでも売れ始め、やがて北欧(スウェーデン、デンマーク)でも人気を獲得していき、現在も活動を続けている。結成当時は4人組だったようだが、メンバーの死やその他メンバー交代が多くあり、現在はオリジナルメンバー1人(ニコラ・シルキス)だけが残っていて、6人編成である。

 このバンドの音楽は、"エレポップ"とか、"エレクトロ・フォーク・ロック"とか評されたりするが、要は80年代のニューウェーブ色の影響を色濃く残すバンドで、ギターとシンセを大きくフィーチャーしたロックサウンドを特徴とする。そんな彼らが1994年にリリースしたライブ・アルバムが本盤『ラジオ・アンドシーヌ(Radio Indochine)』である。バンドの変遷から言うと、創設メンバーのギタリスト、ドミニク・ニコラがまだ在籍していた頃の一枚ということである。

 とはいっても、実は、筆者が聴いたことのあるアンドシーヌのアルバムは、現在のところ、後にも先にもこれ1枚だ。したがって、他の作品との比較はまったく出来ない。買った理由もよく覚えていないが、リリース当時にCDショップで試聴してよさそうだったので、買ったような記憶がかすかにある。

 ともあれ、その試聴は大当たりで、その後、このアルバムは何度も聴いた。結論をひとことで言うと、フランス語でロックをしてもカッコイイということがわかった、というものだ。英語の世界で形成され、熟成されてきたロックという音楽は、言語を移すとなかなかぴったりとははまらない。少なくとも日本語に関しては、明らかにそうである。本筋からそれてしまうようだが、サザン・オール・スターズ(桑田圭祐)の日本語の発音が"変"なのは、音楽(リズムやメロディ)と日本語の"音"が噛み合わない部分を埋めようとした結果だと筆者には思える。それがなぜかフランス語で歌うアンドシーヌは、しっくりくるのである。余談ついでに言えば、筆者はフランス語は解さない(学生時代にちょっとだけかじったが、あっという間のに忘れてしまい、せいぜい辞書を引きながら曲名の意味がわかる程度)。したがって歌詞の意味もわからない。けれども、彼らのフランス語ロックは、なぜか自然に耳に馴染むものなのである。

 フランス語というと、パトリシア・カースとかヴァネッサ・パラディなどよく聴く歌手はいるのだが、いずれのもポップ系シンガーだ。フランス語ロックはあまり聴く機会がないのだが、そのような方や未体験の方におすすめと言えそうな1枚である。


[収録曲]
1. Savoure le rouge
2. 3 nuits par semaine

4. Un jour dans notre vie
5. Tes yeux noirs
6. 3ême sexe
7. More
8. La machine a rattraper le temps
9. Des fleurs pour salinger
10. Kao bang
11. Bienvenue chez les nus
12. Les Tzars
13. Crystal song
14. L'aventurier





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Last updated  2016年02月01日 16時28分02秒
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