ケニー・バレルはブルーノートの看板ギタリストとして活躍した(他の作品については、過去記事(1)、(2)、(3)、(4))。そんなブルーノート・レーベルでの花形セッション的面子のライブ盤がこの『アット・ザ・ファイヴ・スポット・カフェ(On View at the Five Spot Cafe)』である。アルバム名の通り、ニューヨークの有名クラブ、ファイヴ・スポットでのライブ演奏を収録したものである。ちなみに、録音は1日でなされていて、アルバム前半(1.~4.、ただし長尺曲ばかりなので時間にすると後半よりだいぶ長い)と後半(5.~8.、主に短めの曲中心)でメンバーの異同があるが、これは昼の部と夜の部の演奏だったせいで、本盤収録と実際の当日の演奏順序は逆(アルバム前半が夜の部、後半が昼の部)だったらしい。
さて。本盤の面子には、実に特色があって個性の強いメンバーが並ぶ。ケニー・バレルのほか、ベース(ベン・タッカー)とドラムは固定され、ピアニストはアルバム前半と後半で入れ替わっている(ボビー・ティモンズとローランド・ハナ)。ちなみにドラムのアート・ブレイキーについては、ジャケットにちゃんと“ケニー・バレル・ウィズ・アート・ブレイキー(Kenny Burrell with Art Blakey)”との表示がある。さらに、管楽器としては、“幻のテナー奏者”と言われるティナ・ブルックス(参考記事はこちら)もアルバム前半に参加している。