音楽日記~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2012.04.09
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 ミゲル・ボセー(Miguel Bos?)は1956年パナマ生まれのスペイン人俳優およびミュージシャン。14歳で俳優として映画に出演し、1975年から音楽活動を行っている。これまで20枚ほどのアルバムをリリースしており、2002年発表のアルバム(『セレーノ』)では、ラテン・グラミー賞(ベスト男性ポップ部門)にも輝いている。

 このミゲル・ボセーという人、なかなかのセレブ一家の出なのだ。母は元ミス・イタリアの有名女優、ルチア・ボゼー(名字のボセーはイタリア語ではボゼー)である。スペイン人なのに生まれがパナマなのも、このセレブ一家の生活と関係している。父親は有名な闘牛士のルイス・ミゲル・ドミンギンという人物。この人のドミンギンという名(本名ではなく、闘牛士には普通“愛称”もしくは“闘牛士名”というのがある)は、そのさらに父親(つまりミゲル・ボセーの祖父)から襲名したもの。ともあれ、この父が闘牛の興行でパナマに呼ばれ、その期間中に生まれたので出生地がパナマとなったとのこと。

 父親・母親が単に有名人というだけでない。この家族は著名人との交友が広いセレブ一家だったようである。画家のパブロ・ピカソ、イタリア人映画監督のルキノ・ヴィスコンティ・ディ・モドローネ(この人はミゲルの代父にもなっている)、小説家・詩人のアーネスト・ヘミングウェイ、後にコロンビアの副大統領となったフランシスコ・サントス・カルデロンの家族などの名前がその交流範囲に挙げられる。この一家の中で、ミゲルはスペインを拠点としながらも、ミラノ、パリ、ロンドン、ニューヨーク、さらにはラテンアメリカ諸国などを旅しながら育ったという。

 レコード・デビューは1975年で、最初のアルバムは1977年に出ている。当初のミゲル・ボセーは甘口ポップ歌手という感じだったが、やがて大人向けに通用するポップへと作品の趣向を変えていく。ここからは筆者の想像も入るが、スペイン・ポップというのは70~80年代にはまだ垢ぬけていない部分もあったのだが、90年代を迎える頃にはぐっと洗練度が増してきた。1990年に出た本盤『ロス・チコス・ノ・ジョラン(男は泣かない)』は、ボセー自身の作風からも、スペイン・ポップ界全般の流れからも、そうした変化の跡がうかがえるアルバムだと思う。

 本作からは、1.、2.、3.、5.、10.の5曲がシングルカットされた。これらを含めてのお勧め曲を挙げておこう。1.「バンブー」は適度に肩の力が抜けた軽快さがよく、ボセーのシンガーとしての成熟度がよく表れている。2.「センツァ・ディ・テ」も同じようにヴォーカリストとしての余裕と貫録が伺える好ナンバーで、、基本的にスペイン語詞で歌われているものの、表題とサビの詞はイタリア語という曲。アルバム後半でのお勧めは、9.「ウニカ・リベラ・ラディオ」と表題曲の10. 「ロス・チコス・ノ・ジョラン」 。特に後者は、個人的には過去のボセーのナンバーの中でも1、2を争う出来の名曲。ついでながら12.で「ミックス・オトーニョ(秋ミックス)」と表記されているのは、4.「オハス・セカス」の別ヴァージョン。この曲も適度に余裕のあるヴォーカルが筆者のツボにはまる曲。

 全体としてヴォーカル面でのいい意味での余裕、貫録が伺える。それと同時にほとんどの曲作りにボセー自身が参加しているが、ソングライティングのセンスの良さも伺える好盤と思う。


[収録曲]


2. Senza Di Te
3. Manos Vac?as
4. Hojas Secas
5. Si Te Cuentan Que Ca?
6. Nunca Pasa Nada
7. Aquel Sendero
8. Otro
9. ?nica Libera Radio
10. Los Chicos No Lloran
11. Josephine
12. Mix Oto?o








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Last updated  2012.04.11 07:08:24
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