本読みのひとりごと

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読むこと、書くことが大好きなbiscuitです。
夫、元気すぎる2人の息子と4人暮らし。

新聞記者を経て、フリーランスライター/エディターに。

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biscuit5750

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biscuit5750 @ Re[1]:木々との対話(09/12) >micoさん こんにちは!すっかりご無沙汰…
mico@ Re:木々との対話(09/12) bisさん、こんにちは。まずは次男くんのご…
biscuit5750 @ Re[1]:さようなら、クウネルくん(01/27) >micoさん お久しぶりです! コメントを…
mico@ Re:さようなら、クウネルくん(01/27) クウネル。新装された表紙を見てお別れし…
biscuit5750 @ Re[3]:子どもを持つことの不自由と、自由(11/17) >バーソロミューさん お久しぶりです! …

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カテゴリ: こころもよう
疲れていることは、わかっていた。

考えすぎる。その結果、完璧を目指してインプットを増やしすぎ、悪循環に陥って疲弊する癖は、たぶん子供のころから何も変わらない。

1カ月ぶりのカウンセリングで、シンプルなその事実を再発見する。

落ち着け、自分。
まず外から入ってくる情報を遮断、次に何もしないことを自分の頭に強制するのよ。
それからコーヒー。
頭に血がのぼるから、量を減らすこと。
あとは、好きなことをして、のんびり過ごすだけ。


ヨガのポーズをためす。
詩を朗読する。
写真集をながめる。
ハーブティーを入れる。
物語を書く。
散歩はゆっくり。かたつむりの如く。
写真、撮る。
ウクレレをつまびく。
…ウクレレ?

 *

それから、会社見学の学生を案内する仕事のこと。

「そんなものさ」とあきらめるには、わたしはたぶん若すぎるし、経験が少なすぎる。

今の仕事は楽しいし、自分に合っていると思うし、職場環境もいいし、実力以上の評価も受けているし、こんなにありがたいことはない。
でも、この場所ではいつまでも、前の仕事をしていた自分を主語にして話すことを求められる。
「もう、それは嫌なんです」と自分の口がしゃべったので、驚く。
カウンセリング中はいつも、自分の話す言葉に驚かされる。


あちこち飛び回り、どんどん人と関わって、泣いたり笑ったりしたい。
それは雇われ物書きとしてでなく、もっと生々しい人間として、女として。

結婚して、小言を言いながら旦那の世話を焼き、子供をたくさん産み、泣いたり走り回ったりする子供たちを両脇に抱えてスーパーを闊歩し、おいしいものをどんどん作って家族に食べさせ、わたしが自分の体で理解したことを着実に書き記し、ほかの誰でもない、わたしがこの体でここに生きている意味をちゃんと感じたい。

…なんてことを、教習所のがやがやした待合室の隅っこで、ぐーっとこみ上げるように思った。

心身ともに元気が出てきた証拠だな。
慎重すぎるほど慎重な、長い長い助走期間も、あながち無駄ではなかった。

 *

帰りみち、いつもの喫茶店に寄ったら、窓際の席でおじいさんがふたり、額を寄せ合い、真剣な顔でウクレレの練習をしていました。
店員さんがすっと寄っていったので止めるのかと思ったら、楽器がぶつからないように、テーブルの角度をそうっと変えていた。
店の中を、涼しい夕方の風がすーっと吹くような、空へ抜ける音色。
なるようになる。
なんくるないさー。
南の人びとの、ほっと体の力が抜ける道具だな。





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Last updated  2007.06.06 15:26:23
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