CAPTAINの航海日記

CAPTAINの航海日記

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Profile

CAPTAIN

CAPTAIN

Comments

CAPTAIN @ Re:滋賀県彦根市(03/21) >滋賀県彦根市さんへ デマはやめましょ…
滋賀県彦根市@ 滋賀県彦根市 2025年8月1日【午前8時00分滋賀県北西地…
CAPTAIN @ Re:松本さん(03/17) >松本さんさんへ ???
松本さん@ 松本さん 2025年8月5日【大地震発表決定】
CAPTAIN @ Re:昨晩の地震(03/17) >松本さんへ すみません。コメント頂戴…
2011.07.09
XML
カテゴリ: マヌケな昔話
福島県内では山下俊一氏が福島県立医科大学の副学長に就任するニュースが話題になっていますが、その一方で、県の復興ビジョン検討委員会が「脱原発」を知事に提言したニュースもまた、地元紙では多くの紙面が割かれています。
ここでふと気になったのが、復興ビジョン検討委員会の座長を務める福島大学名誉教授の鈴木浩氏のこと。実は私、学生時代に鈴木氏のゼミに一時所属していたことがありまして、その身近さゆえ、どうしてまた鈴木氏が座長なんだろうと不思議に思っていた部分がありました。
一応、鈴木氏の研究実績について紹介すると、 こんな感じ になります。都市計画や地域居住政策が専門なので、震災後の地域再建に関しては知見を有している方だと思います。
ちなみに、私の在学していた1990年代前半は、バブル時代に花盛りだった総合保養地域整備法(俗に言うリゾート法)に伴う地方の乱開発への批判的検証や、大型店が撤退を始めるなど衰退の兆しを見せ始めていた福島市中心部の再興策などが、しばしば語られていたように記憶しています。
一度、福島市中心部の現状について、ゼミ内で学生同士がディベートをしたことがありました。驚いたことに、県外出身の学生の方が危機感を持っており、対する地元出身の学生は「地方都市はどこもそんなものだろう」と比較的気にしていない様子で、きれいに色分けされたんですよ。県外出身の学生からは各自の出身地と比べて「商業施設や観光スポットが不足している」「わざわざ訪れたいと思うような魅力に欠ける」といった批判が多く、地元出身の学生の話しぶりからは、生まれ育った地域に愛着と誇りを持っていること、また現状では生活には不便を感じていないから特に変わらなくてもいいのではないかというニュアンスが感じ取れました。
そんなやり取りを俯瞰していた鈴木氏は「地域社会をより良くするためには住民の合意形成が必要」と前置きしながらも、どちらかと言うと県外出身の学生の立場を尊重していたように思います。鈴木氏自身が県外(千葉県)出身ということもあるのかもしれませんが、地域社会において多様な考え方が共存することを肯定的に捉えていたから、また、現状肯定に凝り固まった考えだけでは地域社会の将来は危ういという認識があったからではないかと推察しています。
私は鈴木氏の考え方を自らに都合良く解釈してしまったため、福島市については比較的遠慮なくダメ出しする癖がついてしまったように思います。「郷に入れば郷に従え」なんて謙虚な姿勢は全くゼロ(苦笑)。それはそれで考えものなのですが、20年前に比べて更に衰退が進んでしまった福島市中心部を見ていると、やっぱり一言どころか二言三言は言いたくなっちゃうんですよね。
話がだいぶ脱線してしまいましたが、復興に際して「福島県は将来どのような道を歩めばいいのか」という問いかけが一般県民レベルまで浸透し、喧々諤々の議論が交わされるのは個人的には大賛成だし、恐らく鈴木氏もそれを望んでいることかと思います。鈴木氏の今後の活躍を、陰ながら、応援しております。



ISBN:4004301173《岩波書店》佐藤誠リゾート列島(岩波新書〈117〉) 【中古】afb





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2011.07.10 06:04:11
コメント(6) | コメントを書く
[マヌケな昔話] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:鈴木浩氏の思い出(07/09)  
elbe14 さん
おはようございます。朝から難癖つけるわけではありませんが、他県の学生のほうが危機感を持つと言うご判断はすこし違うのではないでしょうか?
危機感というよりは自由に第三者的な意見を言える立場だからこそ無責任に近い、また真実を含む可能性がある意見を開陳できるのです。
井戸の中の蛙はなかなかおのが姿を見ることもできず、大海も知らず、そんなメリットが他県者にはあると思います。地元民にはある意味できつい言葉になるので、排斥する反作用がはたらくのもこれが原因のひとつでしょう。

福島県民も自立性を持っていることが多々あるようですよ。さいきんわたしは福島県民って文句ばかりたれてるよなあと言うイメージは、マスコミがもたらしていることに気がつきましたよ。とくに公営放送局が顕著ですね。まあ世間の同情を喚起して福島県のためになろうというのか、誰も文句は言うまいという一種の胡散臭さがあります。

そんな中で福島県がなぜこぞって大学のセンセエ様がたを採用するのか?高給を払って地元大学の職員たちは何をしているのかと言うありもしない県民の意見を想像して先手を打ったのか、姑息そのものと言う感はあります。
市場原理がまだ働かないうちに官立のセンセエたちの意見を聞いておこうと言うならわかるのですが・・。 (2011.07.10 08:26:32)

Re[1]:鈴木浩氏の思い出(07/09)  
>elbe14さんへ

>他県の学生のほうが危機感を持つと言うご判断はすこし違うのではないでしょうか?

いきなり刺激的なご回答、ありがとうございます(笑)
これに関しては、まったく違っていないと断言できます。
というのも、我々ゼミ生はこの討論を行う前段階として、全国各地の(住民が主体となっての)まちづくりや地域起こしの事例を幾度となく学んでいた訳ですよ。
普通だったらそこで「私たちの地域もこのままでは埋没してしまう」という危機感を持って然るべきなのに、反応したのは他県出身の学生ばかりだったという現実に、ショックを感じた訳です。
危機感を持つのに際し「他県出身」であることは必須要件ではありません。郡山市だとK市民さんのように市内で展開されている行政課題に関し批判精神をもって(でいいのかな?)鋭く切り込む方がいらっしゃいますし、ELBE14さんが中心になって進めている県庁移転運動だって福島県の現状や将来に対する危機感の表れからくる行動ですよね? 自分の住んでいる地域をより良くするために問題意識を持って取り組むのがどこの地域でも当たり前に行われているのに、どういう訳か福島市にはそういった方面の論客が皆無に等しいんですよ。体質といえばそれまでですが、行政、市民問わず福島市の向上心のなさには、正直呆れている部分があるのです。
そんな訳で、福島市が目を覚ましてくれるための究極の荒療治として、県庁移転には賛成する次第なんです。サイト、拝見しましたが、震災でいったんストップしていた動きが徐々に再開しつつあるようですね。今後のご活躍を期待しております。 (2011.07.10 21:18:23)

Re:鈴木浩氏の思い出(07/09)  
K市民 さん
私ですか?自分では建設的な態度だと思っているのですが(笑)まぁ、郡山に関してもですが、地元の人間には多様性が欠如していると言えるのではないでしょうか。地元で暮らしていると少数派の悲哀を感じることが少なく無いですね。。問題はたたき台として出された案に対して行政も住民も自分の意見をはっきり表明しないことかもしれませんね。 (2011.07.11 05:48:01)

Re[1]:鈴木浩氏の思い出(07/09)  
>K市民さんへ

>建設的な態度

そうそう! それなんですよ。福島市には建設的な姿勢の人が殆どいないのです。しかも、県内他地域からも関心を持たれていないのが現実でして(苦笑)

鈴木氏の話を書いていたら昔のことを徐々に思い出してきたのですが、講義中には確か

「DID地区内の公園・緑地の比率は大都市になればなるほど高い。東京>仙台>福島・郡山の順」
「住民が街に関心を寄せているかどうかの尺度は、街を流れている川を見ればわかる(詳細な表現は忘れましたが、大意はこんな感じ。宇都宮市が悪例として引き合いに出されていました)」

といったような事も発言してました。
郡山市が90年代以降上記の問題点を徐々に克服していることに、個人的には注目しています。それこそ外の人間から見ると、決して「地元の人間には多様性が欠如している」とは言い切れない面もあるような気はします。 (2011.07.11 06:07:32)

Re[2]:鈴木浩氏の思い出(07/09)  
elbe14 さん
CAPTAINさん
わたしの体験では、少なくとも他県の学生は(私大理工系)では危機感を持った学生は皆無でした(汗)ほとんどが自分の郷土を自慢して、まるで年寄りが自分の孫を自慢するような感じ?
たぶんCaptainさんとわたしの体験が異なっていたのでしょうね。

考えてみれば、わたしの場合現役時代にはほとんど郷土と言うものを省みる余裕などありませんでした。もっともそこにいないほうが多かったし・・ふるさとはと沖にあり手(と変換されます)遠きにありて(やっとで増した)などと感傷的になることもなかったような超会社人間?でもないのですが、福島県?ああ俺はそこで生まれたんだなぐらいの存在でした。
現役ながらK市民さん、Captainさんたちのブログを通じた行き方を拝見しているとただ感心するばかりです。(ほめているわけではないのですが)
いろいろな制約がおありながらがんばって郷土をよくしようとなさる論客のお二人には敬意を表しておるのです。わたしも遅ればせながらまた決意あらたに(おおげさな)いきたいと思います。 (2011.07.11 06:15:18)

Re[3]:鈴木浩氏の思い出(07/09)  
>elbe14さんへ
進んだ学部やゼミの違いで、特定の物事への関心の濃淡の差は生じますよね。確かに…
生まれ育った地域をハード面ではなくソフト面でより良くするという考えは、多分1970年代以降に学問として確立された分野ではないかと思います。
ELBE14さんがなさっていることもその考えに合致したものだと思います。今後のご活躍を期待しております。 (2011.07.12 04:36:49)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: