穴馬発見☆資料置き場(倉庫)

函館記念

函館記念ほか


・CONTENTS・





展望格とか近走成績は一切気にしないほうがいい?

<**レース展望/2004年 函館記念**>

 函館記念ほど狙いを絞りにくい重賞も珍しくて、たいてい毎年「どうやっても買えないじゃんそれ」というタイプの馬がぶっ飛んでくる。ここ数年だけを例にとっても、↓↓↓買えない馬列伝はこんなに凄い。

☆函館記念でいかに買えない馬がぶっ飛んできてるか☆
○1997年
・・・
前走巴賞を9着、近走まったくいいところのない7歳牝馬の
グロリーシャルマン が14番人気で2着。
○1998年
・・・
前走巴賞を9着、これまた近走ぱっとしない6歳牝馬の
パルブライト が、9番人気ながら3角マクリを決めて
1着。単勝44.9倍。
○1999年
・・・
前走500万条件を勝ったばかりの軽ハンデ馬 ジョービッグバン
が先行して1着。2着には近走パッとしなかった
エイシンガイモン が10番人気で突っ込んだ。
○2000年
・・・
まったく泣かず飛ばずだった クラフトマンシップ が豪快に
差して14番人気で1着。2着には前走900万条件を
勝ったばかり の オースミタイカン が7番人気で
突っ込んで馬連300倍。
○2001年
・・・
巴賞7着の ロードプラチナム が9番人気で1着。
2着は昨年の覇者 クラフトマンシップ がまたしても14番人気で
ぶっ飛んできた。
○2002年
・・・
良馬場発表だというのに2分5秒も掛かる馬場コンディション
で、何が来るか分からないレース。1着 ヤマニンリスペクト
は4番人気、2着 トップコマンダー は3番人気でやや平穏。
○2003年
・・・
巴賞6着で精彩欠く ヒマラヤンブルー が、
11番人気で逃げ粘って2着。

(年齢表記は現在の満年齢表記に合わせてあります)

 これはもう、マトモに予想してたらとても当たりません、ということだと考えたほうがいい。函館記念自体がおそらくそういう性格のレースなんだろうと思う。
 つまり、格も、調子も、ほとんど関係ない、と(笑)。そんな重賞って、本当に珍しいよね。 暑いところにいて調子を崩し気味だった馬が、涼しい北海道に来て急激に体調アップ、というのが、その理由のひとつかもしれない。あるいは、滞在競馬だとまったく体調がいい馬、とかもいるのかもしれない。いずれにしても、いろんな要因が重なって、「信じられない馬が激走」という結果を、ほとんど毎年繰り返してるのだ。



 こりゃー、馬券を買う側も、そろろろ学ばなくてはイカン、ということだよね(笑)
 今年がもしカタイ決着になったとしても、<函館記念は信じられない馬が激走することが多い>、と脳みそにインプットしておいたほうが、来年以降のためにはずっといい(笑)。
 穴党さん、今週は出番ですよ~^^

 いや、実は上記の「信じられない激走馬」も、戦歴をよく見るとひとつのパターンがあることに気づいたんだけど、それはまた明日のコラムで。最近なんだかせわしなくて、更新頻度落ちててスンマセン(^^;



人気馬「右回り2000」「函館・芝」「平坦」がキーワード。

<**危険な人気馬/2004年 函館記念**>

 さてそれで、昨日の続きなんですが。
 キーワードを思いっきりタイトルにしちゃいました(笑)。
 函館記念を激走する馬は、人気だろうが超人気薄だろうが、 「右回りの芝2000m」 か、 「函館の芝」 か、 「直線平坦の競馬場」 のいずれかで、複勝率5割以上という成績を持った馬ばかりだったのだ。

 つまり、逆に言うと<好走条件が著しく限定されてる馬たちの争い>が、函館記念の正体だと言えるのかもしれない。
 「右回りの2000」も「函館」も「直線平坦」も、どれもこれも特殊な条件だけど、その3つで満遍なく高スコアを収めてる馬は、かなり好走確率が高いと見ていいような気がする。
 過去の人気薄の激走馬がどのようにこれらの条件をクリアしていたかと言うと、↓↓↓こんな感じです。

☆函館記念を激走する前の戦歴☆
年度
馬名
得意だった条件
1997
グロリーシャルマン
・右回り芝2000m<1・0・2・2>
1998
パルブライト
・右回り芝2000m<1・0・1・1>
・函館芝コース <1・0・1・2>
1999
ジョービッグバン
・右回り芝2000m<1・0・0・0>
・函館芝コース <1・0・0・0>
・直線平坦コース<1・1・0・0>
1999
エイシンガイモン
・直線平坦コース<4・1・3・7>
2000
クラフトマンシップ
・直線平坦コース<1・0・2・3>
2000
オースミタイカン
・右回り芝2000m<2・2・2・1>
・函館芝コース <4・1・2・1>
2001
ロードプラチナム
・右回り芝2000m<1・1・0・0>
・函館芝コース <1・0・0・1>
2001
クラフトマンシップ
・右回り芝2000m<1・1・2・3>
・直線平坦コース<2・0・3・5>
2002
ヤマニンリスペクト
・函館芝コース <1・0・1・1>
・直線平坦コース<4・0・2・4>
2003
ヒマラヤンブルー
・右回り芝2000m<1・0・0・1>
・函館芝コース <2・0・0・1>

※情報には万全を期したつもりですが、間違いがあったらゴメンナサイ※

 さて、この方法はもしかしてわりと使えるんじゃないかな? 函館記念は、「涼しい北海道で急激に体調アップ」という馬がいるかもしれない、ということと、「とにかく函館専用馬」が活躍しやすい、ということを加味すると、昨日も書いたとおり「格と調子(近走成績)は関係なし」。だとすると、今年の出走予定馬で面白そうなのが、

  ○タイガーカフェ・・・右回りの芝2000m専用馬。<1・3・3・3>
  ○トーホウシデン・・・右回りの芝2000m実績抜群。<3・0・0・1>
                敗戦は2002年中山の天皇賞(秋)のみ
  ○ヒマラヤンブルー・・・函館得意<2・1・0・2>、右回り芝2000も<1・1・1・3>
  ○ファインモーション・・・右回り芝2000は<4・0・0・0>、直線平坦は<4・2・0・0>
  ○ミデオンビット・・・右回り芝2000は<1・1・0・0>、直線平坦は<2・3・0・5>
  ○ワイルドスナイパー・・・函館専用馬、<2・3・0・0>、右回り芝2000も<1・2・0・1>

 うーん、微妙に絞りきれませんね~(笑)



 いっぽう、ちょっと人気っぽいところでダメそうなのが、まずは例によって(笑)、ヤマノブリザード。この馬は精神的に走りたくない状態になってる可能性アリ、ということは前に書きましたが、右回りの2000も函館の芝も直線平坦も、複勝率5割を超えない(つまり、これまでには好走したことがないタイプ)。
 ほかでは、ダービーレグノも右回りの芝2000が<0・0・0・4>でやや微妙かも。
 今回穴人気確実のユキノサンロイヤルも、右回りの芝2000は<0・0・0・5>、函館が<0・0・1・0>、直線平坦が<0・0・1・4>ではかなりボーダーラインという感じ。この馬はおそらく1800か2200限定の馬で、中途半端な距離が合うタイプ。根幹距離の2000mではいつも競馬になっていない。

 ・・・というわけで、ファインモーションは出走するんでしょうかね?気になりますね~。 これをアップする頃にはもう出走馬確定してるんですが、夜までそれを見られない環境にいます(笑)。



展開を読む
荒れるのは、人気が間違えてるから。

<**展開を読む/2004年 函館記念**>

 夏競馬は血統コラムのネタがないんです。(←イキナリな発言・笑)
 一応調べるんですけどね、たとえば函館記念なんか、ちゃんと「過去に超人気薄で3着以内に激走した馬」の血統表を全部見たりして、傾向がないかどうか、見てみたりするんですけど。
 はい、傾向なんにもありません(笑)
 いちおう、ちょっとだけそれっぽいものが見えてくるんだけど、今年の出走馬にそういうタイプの馬は皆無だったりしてね。来年のために書いておくと、函館記念、血統的には<マイナー種牡馬の仔>が激走の傾向にあります。それで母系にHyperion系とかBlandford系が入ってるとなおよし。つまりは「負けん気の塊」のような馬が、人気薄で上位に来やすい傾向ですが、来年まで覚えてないだろうなあ(笑)



 さてそれで。血統の話は諦めて、「荒れるレース」について今日も少しだけ。
 一般的な話として、「荒れる」レースというのはほとんどの場合「人気の方が間違えてる」ワケでして、「実力断然の馬が不可解に負けて荒れる」というレースは、ほとんどありませんのです。人気なんて本当にイメージでしかなくて、一流厩舎のサンデー産駒(の黒い馬)に武豊が乗ると、黙っても一番人気になってしまう。

 函館記念がこんなに荒れるのも、実は過去ずっと、人気の方が間違ってるんです。なぜ間違うのかというと、G1級、G2級の馬はめったに出て来ないから。G1級だったサッカーボーイが出たときには、イキナリ日本レコードの大快走でしたもんね。

☆函館記念、過去10年の人気馬☆
1993年
1人気
フジヤマケンザン
4着
2人気
ヤクモアサカゼ
5着
3人気
ヘイアンワッスル
15着
1995年
1人気
マチカネタンホイザ
8着
2人気
レガシーワールド
15着
3人気
トロットサンダー
7着
1996年
1人気
ロイヤルタッチ
5着
2人気
ブライトサンディー
1着
3人気
ヤシマソブリン
6着
1997年
1人気
フェアダンス
12着
2人気
アロハドリーム
1着
3人気
グルメフロンティア
10着
1998年
1人気
アラバンサ
3着
2人気
ツクバシンフォニー
4着
3人気
アロハドリーム
6着
1999年
1人気
タイキブライドル
15着
2人気
サイレントハンター
8着
3人気
フサイチシンイチ
6着
2000年
1人気
アドマイヤコジーン
6着
2人気
エアギャングスター
3着
3人気
レガシーハンター
7着
2001年
1人気
エアスマップ
15着
2人気
ニューイングランド
7着
3人気
ブリリアントロード
4着
2002年
1人気
メイショウラムセス
6着
2人気
ロードクロノス
11着
3人気
トップコマンダー
2着
2003年
1人気
エアエミネム
1着
2人気
タイガーカフェ
14着
3人気
ヤマノブリザード
6着

※1994年は札幌で施行のため、除外してあります※

 多少見にくくてスミマセン(^^;
 とりあえず1番人気だけ太字にしておきました。よく見ると、「どちらさんでしたっけ?」という馬や、「だってダートで活躍した馬でしょ?」みたいな馬が、かなり上位人気してるケースがあるんですね。こうして改めて見てみると、函館記念は「人気の方が間違ってた」というレースの歴史だったような気さえしてきます。
 G1級としてはいちおう、1995年のレガシーワールド。これはジャパンカップを勝った馬ですが、この函館記念は20ヶ月の休み明けの一戦。(しかもその後輝きを取り戻せないままだった。)
 同じ年のトロットサンダーはマイルのチャンピオンで、路線違い。2000年のアドマイヤコジーンも路線違いだし、朝日杯を勝って脚を痛めた後、1年半ブランクがあっての休み明け2走目。



 それで何を言いたいのかというと、はい、もちろんファインモーションです!
 率直に言って、こんなところでは負けてほしくないというレベルの馬ではないでしょうか。ここに送り出す陣営も、もちろん鞍上も、「夏祭り」気分はまったくないと思いますよ。ローカルのハンデG3に負けたとなると、もう言い訳できないし、いよいよトレーナーの腕が疑われる、ということにもなりかねません。出走にあたってはかなり慎重に判断したでしょうし、真剣度も相当なものと思った方がいいでしょう。
 展開的には同厩舎のヒマラヤンブルーがペースメーカーで、平均ペース。それを交わしてタマモヒビキが行ったとしても、まずスローはなさそうな雰囲気。ならばのびのびと道中追走して、最後2ハロンびしっと切れれば、たとえハンデがもう1kg重くても勝ちそうなメンバーに思えますが・・・。

 今年の函館記念はG1級の出走で、例年とちょっと雰囲気違いますね^^


wrote:2004/7/23

展開を読む
サラブレッド再生工場

<**展開を読む/2004年 青函S**>

 昔、田原成貴が原作を書いていた「ありゃ馬こりゃ馬」という漫画があったの、知ってます? 僕はついうっかり全巻読んでしまったんですが(笑)。
 その中で今でも印象に残っているシーンがあって、普通の騎手が乗るとズルさを出したり、場合によっては鞍上をナメて真面目に走らないような馬が、手替わりした途端にビシッと走るようになる、というエピソードが描かれていました。その時に馬がつぶやいた台詞が、
 「だってこの人、上手なんだもん」(笑)
 実際に競馬を見てると、本当に騎手によって馬の走り方ってエラく違うもので、ひどいときにはストライドのバランスまで全く変わったりします。おそらく、レース中の馬への負担が、一人ひとりかなり違うのでしょうね。



 体調の問題ではなくて、主に精神面の問題で<しっかり走らなくなっている馬>を再生させるのも、騎手の重要な仕事。しかしこれができるのは、本当にごく一部の、サラブレッドを知り尽くした騎手だけのようです。たいていの騎手は「調教師の指示通りに乗る」ことぐらいしか考えてなくて、そうでない場合も、馬の個性を無視して自分の騎乗スタイルを押しつけようとしたり、上手な騎手でもそのレースの勝ち負けだけで精一杯、という場合が大半です。

 <走りたくない気分の馬>を一気に蘇らせる技術に特に秀でてるのは、岡部ジョッキー。
 この人は本当に、特別な騎手なんです。ダメになりかかった馬が、岡部騎手の騎乗でビシッと最後まで走りきって、それをきっかけに再生されたという例を頻繁に見かけますが、そんなことができるのは岡部ジョッキーだけかもしれません。
 例えばローエングリン。あの馬は3歳の秋に神戸新聞杯を14着、そして菊花賞を16着と大敗したときには、「これはかなりやばそう」という雰囲気だったのですが、菊花賞の次に選んだキャピタルSで岡部騎手が一気に再生してしまいました。
 最近の例で言うと、七夕賞のストロングブラッドも、そういうパターンになるかもしれません。ただ、再生されたあと、「岡部じゃなきゃダメ」という馬もいたりして、その辺の見極めも馬券的にはかなり微妙です(笑)。



 私は密かに、岡部騎手のことを<サラブレッド再生工場>と呼んでいます。
 今週は土日ともに函館のメインで、厩舎サイドから<再生>の期待を込めた馬を依頼されましたね。青函Sのミデオンビットと、函館記念のウインシュナイト、前走見る限りではとても買えそうにないんですが、岡部が乗るのでちょっと注目です。

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【青函S】
  ◎ブルーショットガン
  ○コスモラブシック
  ▲ミデオンビット
  △アタゴタイショウ
  △リキアイタイカン
  △ゴールデンロドリゴ

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 人気のアタゴタイショウは、やや体調整ってないような雰囲気のフットワーク。ゴールデンロドリゴは、最近では休み明けで勝負というのがパターンで、2戦目3戦目は疲れが残ってそうなレースぶりばかり。 コスモラブシックは前走バーデンバーデンCで持ち時計を大幅に更新、フットワークもいい雰囲気でした。リキアイタイカンは、もう一度だけ。

(単勝)
  11番 コスモラブシック
   4番 ミデオンビット
(馬連)
  北海道が合うブルーショットガンから。○▲のタテメも。
(馬単)
  ◎はここしばらく「勝ち」の味を知らない馬なので、馬単なら2着付けが面白いかも。
(3連複)
  3連複は◎○と◎▲軸で。

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