函館記念ほど狙いを絞りにくい重賞も珍しくて、たいてい毎年「どうやっても買えないじゃんそれ」というタイプの馬がぶっ飛んでくる。ここ数年だけを例にとっても、↓↓↓買えない馬列伝はこんなに凄い。
これはもう、マトモに予想してたらとても当たりません、ということだと考えたほうがいい。函館記念自体がおそらくそういう性格のレースなんだろうと思う。
つまり、格も、調子も、ほとんど関係ない、と(笑)。そんな重賞って、本当に珍しいよね。 暑いところにいて調子を崩し気味だった馬が、涼しい北海道に来て急激に体調アップ、というのが、その理由のひとつかもしれない。あるいは、滞在競馬だとまったく体調がいい馬、とかもいるのかもしれない。いずれにしても、いろんな要因が重なって、「信じられない馬が激走」という結果を、ほとんど毎年繰り返してるのだ。
いや、実は上記の「信じられない激走馬」も、戦歴をよく見るとひとつのパターンがあることに気づいたんだけど、それはまた明日のコラムで。最近なんだかせわしなくて、更新頻度落ちててスンマセン(^^;
さてそれで、昨日の続きなんですが。
キーワードを思いっきりタイトルにしちゃいました(笑)。
函館記念を激走する馬は、人気だろうが超人気薄だろうが、 「右回りの芝2000m」
か、 「函館の芝」
か、 「直線平坦の競馬場」
のいずれかで、複勝率5割以上という成績を持った馬ばかりだったのだ。
つまり、逆に言うと<好走条件が著しく限定されてる馬たちの争い>が、函館記念の正体だと言えるのかもしれない。
「右回りの2000」も「函館」も「直線平坦」も、どれもこれも特殊な条件だけど、その3つで満遍なく高スコアを収めてる馬は、かなり好走確率が高いと見ていいような気がする。
過去の人気薄の激走馬がどのようにこれらの条件をクリアしていたかと言うと、↓↓↓こんな感じです。
さて、この方法はもしかしてわりと使えるんじゃないかな? 函館記念は、「涼しい北海道で急激に体調アップ」という馬がいるかもしれない、ということと、「とにかく函館専用馬」が活躍しやすい、ということを加味すると、昨日も書いたとおり「格と調子(近走成績)は関係なし」。だとすると、今年の出走予定馬で面白そうなのが、
○タイガーカフェ・・・右回りの芝2000m専用馬。<1・3・3・3>
○トーホウシデン・・・右回りの芝2000m実績抜群。<3・0・0・1>
敗戦は2002年中山の天皇賞(秋)のみ
○ヒマラヤンブルー・・・函館得意<2・1・0・2>、右回り芝2000も<1・1・1・3>
○ファインモーション・・・右回り芝2000は<4・0・0・0>、直線平坦は<4・2・0・0>
○ミデオンビット・・・右回り芝2000は<1・1・0・0>、直線平坦は<2・3・0・5>
○ワイルドスナイパー・・・函館専用馬、<2・3・0・0>、右回り芝2000も<1・2・0・1>
うーん、微妙に絞りきれませんね~(笑)
・・・というわけで、ファインモーションは出走するんでしょうかね?気になりますね~。 これをアップする頃にはもう出走馬確定してるんですが、夜までそれを見られない環境にいます(笑)。
夏競馬は血統コラムのネタがないんです。(←イキナリな発言・笑)
一応調べるんですけどね、たとえば函館記念なんか、ちゃんと「過去に超人気薄で3着以内に激走した馬」の血統表を全部見たりして、傾向がないかどうか、見てみたりするんですけど。
はい、傾向なんにもありません(笑)
いちおう、ちょっとだけそれっぽいものが見えてくるんだけど、今年の出走馬にそういうタイプの馬は皆無だったりしてね。来年のために書いておくと、函館記念、血統的には<マイナー種牡馬の仔>が激走の傾向にあります。それで母系にHyperion系とかBlandford系が入ってるとなおよし。つまりは「負けん気の塊」のような馬が、人気薄で上位に来やすい傾向ですが、来年まで覚えてないだろうなあ(笑)
函館記念がこんなに荒れるのも、実は過去ずっと、人気の方が間違ってるんです。なぜ間違うのかというと、G1級、G2級の馬はめったに出て来ないから。G1級だったサッカーボーイが出たときには、イキナリ日本レコードの大快走でしたもんね。
多少見にくくてスミマセン(^^;
とりあえず1番人気だけ太字にしておきました。よく見ると、「どちらさんでしたっけ?」という馬や、「だってダートで活躍した馬でしょ?」みたいな馬が、かなり上位人気してるケースがあるんですね。こうして改めて見てみると、函館記念は「人気の方が間違ってた」というレースの歴史だったような気さえしてきます。
G1級としてはいちおう、1995年のレガシーワールド。これはジャパンカップを勝った馬ですが、この函館記念は20ヶ月の休み明けの一戦。(しかもその後輝きを取り戻せないままだった。)
同じ年のトロットサンダーはマイルのチャンピオンで、路線違い。2000年のアドマイヤコジーンも路線違いだし、朝日杯を勝って脚を痛めた後、1年半ブランクがあっての休み明け2走目。
今年の函館記念はG1級の出走で、例年とちょっと雰囲気違いますね^^
| wrote:2004/7/23 |
|---|
サラブレッド再生工場 <**展開を読む/2004年 青函S**> |
| 昔、田原成貴が原作を書いていた「ありゃ馬こりゃ馬」という漫画があったの、知ってます? 僕はついうっかり全巻読んでしまったんですが(笑)。 体調の問題ではなくて、主に精神面の問題で<しっかり走らなくなっている馬>を再生させるのも、騎手の重要な仕事。しかしこれができるのは、本当にごく一部の、サラブレッドを知り尽くした騎手だけのようです。たいていの騎手は「調教師の指示通りに乗る」ことぐらいしか考えてなくて、そうでない場合も、馬の個性を無視して自分の騎乗スタイルを押しつけようとしたり、上手な騎手でもそのレースの勝ち負けだけで精一杯、という場合が大半です。 <走りたくない気分の馬>を一気に蘇らせる技術に特に秀でてるのは、岡部ジョッキー。 私は密かに、岡部騎手のことを<サラブレッド再生工場>と呼んでいます。 今週は土日ともに函館のメインで、厩舎サイドから<再生>の期待を込めた馬を依頼されましたね。青函Sのミデオンビットと、函館記念のウインシュナイト、前走見る限りではとても買えそうにないんですが、岡部が乗るのでちょっと注目です。 -------------------------------------------■ 【青函S】 -------------------------------------------■ 人気のアタゴタイショウは、やや体調整ってないような雰囲気のフットワーク。ゴールデンロドリゴは、最近では休み明けで勝負というのがパターンで、2戦目3戦目は疲れが残ってそうなレースぶりばかり。 コスモラブシックは前走バーデンバーデンCで持ち時計を大幅に更新、フットワークもいい雰囲気でした。リキアイタイカンは、もう一度だけ。 (単勝) |
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