
これは、蕪のポタージュ。
ポタージュというと日本では、コーンクリームポタージュなどを筆頭にとろみのついたクリームや牛乳で仕上げた物ということになっているようだが、、、本来のフランス料理用語では、とろみのついたものやにごった物、コンソメのように澄んだ汁物など全て含めていわゆる汁物全般を指す言葉だ。
ポタージュがまず、ポタージュ・リエ(つなぎの入った、とろみのついた汁物、コーンクリームスープなど)とポタージュ・クレール(澄んだ汁物、コンソメの類)に分かれる。
この蕪のポタージュはもちろんポタージュ・リエの仲間だ。つなぎは米!蕪のような繊細な味わいを生かすにはやはり米が最適だ。つなぎといっても皮を剥いた蕪を1キロに対して米はカップ1/3弱もあればたくさん。
蕪にひたひたくらいの量の薄めのチキンブイヨンと生米を入れて火にかけ沸騰したら、火を弱めて18分煮る。コツは、あくをこまめに取る事くらいか、、。
あとはミキサーにかけてシノワなどで漉す。牛乳を少しとバターと生クリームをほんの少し加えて仕上げる。味付けは塩だけ。蕪が繊細なので胡椒も要らないと思う。
この手のポタージュのとろみ付けには、よくジャガイモを濃度をつけるのに使うが、ジャガイモというのは意外に持ち味が強いので、ニンジンなどとあわせるにはいいかもしれないが、蕪に使うと蕪が負ける。また、バターと小麦粉を炒めたルーなどもちょいと重すぎるのだ。やはり、少量で適度なとろみがつきしっかり脇役に徹してくれる米が適しているのだ。
米というと、シェフの和風なアレンジ?などと思うかもしれないが、これがとてもクラシックなフレンチの技術。古いやり方なので忘れ去られているきらいがあるが、上手に使えばとても優れた方法なのだ。
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