
昨日訪ねてきてくれたこの好青年は、諫早君といって7年くらい前にうちの店で研修に来ていた人。私のお客様の友人のご子息で、フランス料理人かパティシェになりたくて、私のところに相談に来たので、「辻調理師学校に行って、フランス留学するのが一番手っ取り早いでしょ!」という風にアドバイスをしたんです。というのも、この前のロブションのモナコの店のシェフの山崎氏も辻の出身でフランス留学をして、研修先のポール・ボキューズで気に入られたことから、彼のキャリアが始まっているんです。まあ、お役人でいえば東大や京大に行くのがエリートコースなのと同じで、辻調理師学校は料理業界においては、エリートコースなんですね。もちろん辻で成績優秀でなければだめですけどね、、、。
諫早君は、辻に行く前に高校を卒業後うちに少しの間研修に来ていたんです。まじめに勉強して、フランス留学も経験しフランス研修も経験して、今は水戸のお店でパティシェをしています。25歳になりもう結婚もして、娘さんもいるとのこと、、。繊細な感じのおとなしい高校生でしたが、たくましくなったもんです。年齢は私のちょうど半分!息子でもおかしくないというわけで、彼に子供がいるということは私はお爺ちゃん?まあ、いいか、、、。
研修といってもうちの場合は、皿洗いや掃除や調理の手伝いをしてもらって、食事つき(結構ちゃんとしたものを食べさせてあげます)で、給料は出さないけど、味見放題レシピ教わり放題という感じです。ただし素人さんはお断り!この業界の若い人に限ります。職人仕事というのは、ある程度成熟した技術の持ち主は、後進にどんどん技術を教えるべきなんです。せっかくいい腕をしているのに「俺のレシピは秘密だ。」なんて、了見の狭いことを言っているようじゃ、業界自体の発展がなくなります!近頃のように本当の手仕事が滅んでゆく時代では、なおさらのことです。
今までに、10人くらい来ましたかね、、、。そのうちの何人かは今でもたまに顔を出してくれます。それぞれ頑張ってくれていると、嬉しくなりますね。
PR
Keyword Search
Calendar
Comments