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2007年01月21日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
『キングス&クイーン』(2004) ROIS ET REINE KINGS AND QUEEN

 「そして僕は恋をする」のアルノー・デプレシャン監督が、別れた一組のカップルのその後の物語を並行して描きつつ、悲劇と喜劇が混在する複雑な人生の有り様を巧みな構成で語るコメディ・ドラマ。主演はデプレシャン作品の常連、エマニュエル・ドゥヴォスとマチュー・アマルリック。共演にカトリーヌ・ドヌーヴ。






キングズ&クイーン.JPG
ノラ・コレトルはパリで画廊を営んでいる35歳の女性。3度目の結婚を控えた彼女には最初の亡き夫と間に息子が一人いる。今は息子は実家で彼女の父親と暮らしている。父親の誕生日に実家へと戻った彼女はそこで父親が体調が芳しくないことを知る。この日も下血をした父親はすでに取り返しの付かない末期癌に侵されていた。彼女は悲しみの中で父との最期の日々を過ごしていくことになる。そこで湧き上がってくるものは多くの思い出だった。

 ヴィオラ奏者のイスマエルはこの日も国税局の人間から逃げ回っていた。そんな彼の家の玄関をノックしたふたりの男は彼を精神病院へと放り込んでしまう。彼は自分が正常であることを訴えるが聞き入れられない。それは彼が「第三者による措置入院」で精神病院に放り込まれたからだった。しかし、そうした環境の中でも彼は自分にとっての楽しみ、居心地のよさを獲得していく。

 父の死の中でノラは婚約者とはうまくいっていない息子の行き場所を心配していた。彼女が思いついたのはイスマエル。息子は彼にだけはなついていたのだった。ノラはイスマエルの居場所を見つけ、事情を話しに行くのだが。 






アルノー・デプレシャン監督の『そして僕は恋をする』が公開された時は“フランソワ・トリュフォーの再来”と大きく取り上げられたそうです。

物語は、ノラのパートとイスマエルパートが交互に語られます。二人の時間はピッタリ半分の時間配分。そのせいか、間延びして感じるところも。ノラがシリアスで、イスマエルがコメディ色で構成されているそう。(だそうですが、あんまりコメディ感は感じられません。)

まずは、イスマエルがほんとに正常なのか、異常な人物なのか?と最初判断に迷いました。

精神病院に入るエピソードでは、ただの駄々っ子のよう、お騒がせ人物のよう。魅力なし。ちゃんとした大人とは思えない。。 けれど、病院を出てからは、誰が自分を病院に入れたかを知り、服装などもキチンとしてきて、以前の自分の傲慢さが、いかに周囲に嫌われていたかなど、知る。精神病院で知り合った女との関係が、何故成立するのか疑問ですが。、

ノラの息子の会話では、すごいいい事をたっぷり言います。思わずメモして、自分の子にも語ろうかと思ったくらい(笑)。

ノラのパートは、父の死が最大のシリアス部分。彼女の父は作家で、死の床にありながらも最後の作品へ情熱をそそぎ、死を恐れている。ノラへの父からの遺書は、戦慄が走りました。作家の父からの娘への苦言。あのえぐるような文は、愛し合う親子だからこそ、読んで理解可能なのでしょうか。深くて知的すぎです。父がいいうほどノラはひどい娘ではなく、普通の女性で、実の父だからこその言葉。 ノラと父との親子関係、ノラの男性たちとの関係は、若い頃のノラと現在のノラはずいぶんイメージが違います。性格も服装も。。ちょっと違和感でした。 ノラは母になり、息子の戸籍問題を闘い、画廊を開いて、大人な女性になっているのですが、父の死でさらにまた成長したようです。

それにしてもお国柄の違いか、日本では無さそうな展開にも戸惑いました。
「第三者による措置入院」というのも聞き慣れないし、息子を10日間も預かってくれる教師とか、さらに一番不思議に感じたのが、既に没関係になっている、元彼に息子を「養子」にして欲しいと考えるあたり。理由は息子が懐いていたから、なんて。。ちょっとわかりずらい感覚です。芸術家の感性なのか、ノラの独自の感性なのか、フランスの自由な思想の感性なのか?


エマニュエル・ドゥヴォス、「リード・マイ・リップス」や「パリの確立」、「真夜中のピアニスト」などより断然、綺麗に、貫禄ついてきてますね~。
貫禄といえば、カトリーヌ・ドヴーヌが精神科の女医さん役で出てますが、なんで、こんなに色っぽいの~っという感じです。すごく洗練されていて、ただ座ってイスマエルのわめき話を聞いているだけ。そして、、何故、ノラと手をつないで病院を歩くのか? 初対面のはずなのに、淡々とした表情で、、。やっぱりバター文化の国の所作が良く分からない、、と感じました。


ノラが息子を迎えに行くシーンで、「亡き王女のパヴァーヌ」(ラヴェル)が流れていたのですが、とてもゆったりとした良いシーンでした。観る人がみれば いろいろに詰まっている映画なんでしょうが、自分は消化し切れなかったかな~という感じです。








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最終更新日  2007年01月21日 05時46分29秒


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