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ジョニー・デップ


2011年02月04日
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カテゴリ: カテゴリ未分類


このミステリがすごい2011年 国内編 第5位


シューマンに憑かれた天才美少年ピアニスト、永嶺修人。彼に焦がれる音大受験生の「わたし」。卒業式の夜、彼らが通う高校で女子生徒が殺害された。現場に居合わせた修人はその後、ピアニストとして致命的な怪我を指に負い、事件は未解決のまま30余年の年月が流れる。そんなある日「わたし」の元に、修人が外国でシューマンを弾いていたという「ありえない」噂が伝わる。修人の指にいったいなにが起きたのか――。

野間文学賞受賞後初の鮮やかな手さばきで奏でる書き下ろし長編小説。




『シューマンの指』が刊行された2010年はシューマン生誕200年だったのですね。
おなじ生誕200年を迎えるショパンに比べ、扱われ方が地味だと、ファンの間では忸怩たる思いがあったようです。そんな中、本書は喝采をもって迎えられたようです。
シューマンって、ほとんど知りませんが、シューマンを聞く人、聞かない人でくっきり分かれるところがあるみたいですね。

有名なピアニストを母にもつ子供時代から天才と騒がれた 永嶺修人
平凡な家庭出身の努力家で秀才肌 里崎優
天才くんと秀才くんの青春音楽ミステリー、、という単純なお話ではなかったです。

里崎が語り手「わたし」。「わたし」の永嶺への接し方には、涙ぐましい葛藤を感じました。斜に構え人を寄せ付けない永嶺に、憧れと畏れを抱き、鈍感と無知の装う。
里崎の繊細さは、ラストで特に痛ましく感じました。
彼ら”二人”と、 鹿内堅一郎 とで、シューマンにちなんで音楽雑誌「ダヴィット同盟」を始めます。」音楽論の交換日記ノートみたいなモノです。
鹿内は、とても人間的です。おひとよし、鈍感、真に「音楽」を理解してないと仲間に認められず、軽く馬鹿にされてる。彼はホントになんにも気付いていなかったんでしょうか。殺人の事件の現場にも居合わせたのに。変だな、と感じつつも、雑誌「ダヴィット同盟をせっせと届けてくれたり、と、忠実で優しい人だと感じました。

シューマン 音楽家、批評家、人間 として、の全人格が投影されたキャラたちとプロット”なんだそうです。
永嶺が音楽家、里崎は批評家、鹿討が人間くささを、現してたってことですよね。
つまりこの辺が、本書が幻想小説とも言われる点なんでしょうかね。ノート上での脳内会話。


シューマン が要なのに、そこらへんがちゃんとは楽しめてないです。
音楽に魅入られた人の焦燥が直球で描かれていて、そんな世界にどっぷり浸かってみたい憧れと、平凡な世界の住人であることへの安堵がないまぜになった読後感でした。

のだめちゃんが、師匠のミルフィによく言われた言葉。「音楽に正面から向き合うので~す。」
これっぽいことがやっぱり出てました。  「音楽」 を目指って、つまりこういうことなのかなぁ、と。素人考えですけど。

道の過程ではわからない、けれども、ひたすら精進しろよ、みたいな。
音楽をめざす人たちが向き合うものって、ものすごいのね~、と平凡な世界の岸辺からため息をついておりました。音楽に限らず、どんな世界ででも何にでも通じる、人生の大事な真髄に触れた気分です。
素晴らしいような恐ろしいような。。

はなしの大部分が音楽蘊蓄に費やされてましたから、これを面白いと感じるかどうかは人によるんでしょうね。でも、中盤からは一気に話が進みました。

ミステリーとして面白かったかは、オチは、このパターンか~と、分類されそうなオチなので、意見は分かれるところのようです。
私的には、充分面白かったです。欲を言えばさらに後日談が欲しかったかな。




【本文より印象深い文章の抜粋】

けれども、私は一度諦めた地点から、逆に開き直った。下手でもかまわないではないか。どのみち人間が演奏するのであれば、どんな名手が弾こうが完璧はありえない。  「音楽」はすでにこの世界にあるのであり演奏されるされないなどは本質の問題ではない。 私はおぼろげながら、「音楽」の存在を感じており、つまり 私がピアノを弾くのは、私が「音楽」に一歩でも近づくための、他に無数にある方法のひとつにすぎないのだ 、と。
つまり私は、他の誰でもない、私自身の為に、私自身が「音楽」の美神に触れるためだけに、≪交響曲的練習曲≫を弾こうと決意したのである。

ひたすら音楽に共感し、誠実に音楽に向かい合う姿勢が際立ち、たとえていえば「祈る人」の印象が濃厚だったこと。
「音楽」にただ奉仕すること。ひたすらに尽くすこと。 その姿勢の徹底が修人の、あの素晴らしい奇跡のような演奏を産み出したにちがいなかった。
私もそうであろう。自分が何かを「表現」するのだとは考えずに、私も精一杯「音楽」に奉仕してみよう。 力は足らずとも、一歩でも「音楽」に近づき、その美しい裳裾に触れてみよう。 どのみち完璧など人間にはできないのだから。そのように発想したとき、無明の闇に一筋の光が差し込んだように私は感じたのである。(P194より)



奥泉光 代表作

『ノヴァーリスの引用』    野間文芸新人賞・瞠目反文学賞[1]受賞(1993年)
『石の来歴』         芥川賞受賞(1993年)
『「吾輩は猫である」殺人事件』(1996年)
『神器-軍艦「橿原」殺人事件』野間文芸賞受賞(2009年)


音楽小説








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最終更新日  2011年02月07日 17時23分08秒


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