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虔十公園林・考 ①生涯でたった一つの逆らいの言葉
『虔十公園林』というお話は宮沢賢治さんの書いた童話です。
賢治さんが亡くなられた翌年( 1934 年 / 昭和 9 年)に発表されています。
私はこの作品を 5 年半ほど以前に朗読会で発表しました。
近々朗読会でまた発表したいと、いま改めて読み取りをしています。
彼が植えた 700 本の杉の木を隣の畑の平二から木を伐るように迫られます。
“「伐れ、伐れ、伐らなぃが。」
「きらない」虔十が、顔を上げて少し怖そうに言いました。
その唇は、今にも泣き出しそうに、ひきつっていました。
実にこれが、虔十の一生の間のたった一つの、
人に対する逆らいの言葉だったのです。 ”
生涯で唯一つの逆らいの言葉、後にも先にもたった一度だけの逆らいの言葉・・・この一言を声に出して朗読してみたいというモチベーションが私の取り組みの源です。
『伐れ』に対して『伐らない』の一言、ああ、その一言に込める虔十の万感の思いの丈よ。
2 歳 ~3 歳ぐらいの頃の子どもは毎日のように実に沢山の「やだやだ」を言い放ちます。
虔十もこの位の年齢の時にはきっと沢山の「やだやだ」を言ったであろうと推測しますが、
何しろ生涯で唯一の逆らいの言葉なのですから平二の『伐れ』に対しての『伐らない』の一言はものすごい一言です。
この物凄い一言を声に出して読みたいと私は今日も朗読に精進しています。
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