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「雇用型」の在宅勤務やモバイルワーク は、ほとんどの場合、 正規雇用労働者(正社員) の働き方である。ある社員が通常の勤務から在宅勤務やモバイルワークに移行したとしても、賃金は変わらない。つまり正社員として、 りっぱに家族を養えるだけの賃金 が支払われているのである。一方、 「非雇用型」の在宅ワーク では、 最低賃金にも満たない 仕事が大半で、かなり懸命に働いても収入は家計補助的な金額にとどまる場合がほとんどである。
(中略)
しかしながら、在宅勤務型やモバイルワーク型とで収入に極端に差が出る理由は、テレワークという労働形態の内部にあるのではなく、それを取り巻く社会のしくみにある。本来、在宅勤務だから高収入、在宅ワークだから低報酬というりゆうはどこにもない。しかし、この社会には 「正規雇用(正社員)>非正規雇用(派遣やパート)>請負」 という、 報酬の格差構造 が厳然と存在している。その構造のなかで請負型テレワークは、いやおうなく最底辺に位置づけられる。テレワークのかたちではなく、雇用形態という外在的要因は、かなり強力なのである。(176~177ページ)
熊沢誠は、近年、 労働条件が切り下げられていく原因の一つ として 「強制された自発性」 をあげている(熊沢、二〇〇七、一一七頁)。「強制された自発性」とは、「そうせざるをえないような状況下で、人が一応は自発的に選ぶというかたちで状況適応的に物事を決定すること」を指す。うまり、本当は残業をしたくないのに、明日の仕事に支障が出ることがわかっているので、自発的に残業するといった場合である。 他に選択肢のない状態 で選択したものを、自発的に選んだと、当人たちも周囲も思い込み、また思い込まされる状態が「強制された自発性」である。(185ページ)
テレワーク: 紀伊國屋書店BookWeb から抜粋(一部を赤字にした。)
時給1270円は悪くない。1カ月約25万円になった。だが部屋代、つなぎのクリーニング代、食費、光熱費などを差し引くと 残らない。 「正社員が400円のメニューを600円で食べた」
(中略)
仕事と住まいを同時に失う恐怖。住所を失うとケータイも使えない。通話が止まれば、派遣会社と連絡がとれない。 自暴自棄になっていく男の心情が読み取れる。
二十代・アキバ献花台発:/中 薄氷踏む、派遣の生活 - 毎日jp(毎日新聞) より抜粋(一部を赤字にした。)
放射能汚染で国土を台無しにされたのに、… 2011年04月14日
団地 2008年05月27日
登場しない労働組合 2008年05月12日