つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

全て | 徒然 | 読書 | アート |
2006年01月29日
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カテゴリ: 読書
この作品も村上春樹特有の日常と非日常の世界とを行き
廻る短編集。

偶然の不思議を描いた「偶然の旅人」
人生にびっくりするくらいの偶然ってあります。私の一
番の偶然は、もう20年位前の夏休み、登山の帰りに寄
った富山の片田舎の無人駅で、ばったりと中学時代の同
級生に出会ったことです。
世の中の出来事は全て偶然で、要は本人がそれを意識す
るかしないかだというこの短編、説得力がありました。


が~と思うのですが、それは奇譚ということでOK。主
人公が抑圧された過去に気づいて再生していくラストは
美しいです。

「日々移動する腎臓のかたちをした石」の中のキリエと
いう謎の女性のセリフ。
この世界のあらゆるものは意思を持っているの・・・
たとえば風はひとつの思惑を持ってあなたを包み、あな
たを揺さぶっている。風はあなたの内側にある全てを承
知している・・・
こんな文章が胸に響きました。

東京奇譚集





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最終更新日  2006年01月29日 22時35分12秒
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