つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2008年02月10日
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カテゴリ: アート
茶碗の美.jpg


指折り数えて待っていた。まだ未見のこの茶碗。いろいろなと
ころでその素晴らしさが紹介されている。例えば Takさんのこ
のページ
に詳しい。

アートめぐりをやっていると、往々にして期待が大きすぎ、か
えってがっかりすることが多いので、一抹の不安を抱えて静嘉
堂へ出かけたのだが、この茶碗は期待を裏切ることがなかった。
「感動の嵐」という言葉が決してオーバーな表現ではない。

12~13世紀に福建省建窯(けんよう)で焼成された茶碗。徳川家

も呼ばれている。

曜変の「曜」とは、きらめく星の意味。茶碗の内側(見込)一面、
漆黒の釉の中で、周囲に青く妖しい光を放ちながら、銀色に輝
く星々。360度から、鑑賞できるので、眺めながら周囲をゆっ
くりと回っていると、自分の意識は宇宙の中に漂っているよう。
背中がゾクゾクしてくる。胸が熱くなる。しばし現実の世界を
忘れ、至福の時を味わった。

しゃがんで、茶碗の外側を眺めると、見事なすっぽん口。胴、
腰と僅かな段々と高台上の釉薬のふくらみが、きっとこの茶碗
を持った際、しっかりと手になじむのだろうと想像した。

唐物の茶碗では、重文の大振りな油滴天目も、見応えがある。

がっている。

そのほか、高麗茶碗や和物茶碗も名品の数々。閉館時間が4時
半と早く、着いたのが3時過ぎだったため、すべてをじっくり
と眺める時間がなくて残念であった。

ノンコウの赤楽「ソノハラ」の純朴な丸さや、乾山の春の草花


静嘉堂の茶道具「茶碗」という図録が販売されており、手頃な
大きさと値段だったので、さっそく購入して帰った。





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最終更新日  2008年03月15日 18時36分56秒
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