つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2020年12月05日
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カテゴリ: アート


石元泰博という写真家をはじめて知りました。今回は生
誕100年記念ということでの東京の2会場、そして出身
地の高知県立美術館の3会場で展覧会が開催されています。

まず11月23日まで開催されていた東京都写真美術館
での展覧会。「生命体としての都市」というサブタイト
ルがつけられており、シカゴや東京の風景の写真がメイ
ンに展示されていました。

今まで写真の展覧会を見て、これは素晴らしいと思った
ものは数少ないのですが、この写真家の作品は好きな作
品が多かったです。まずアメリカのシカゴの街を撮影し
たもの。これは人物写真よりも無機的な建物の写真がか
っこよく感じました。東京の街、山手線の駅界隈の写真
はちょうど同時代を生きていたために懐かしく感じたも
の多かったです。桂離宮の写真はほとんど縦横の直線で
構成されており、こうやって切り取ると写真になるのだ
なと感心して眺めました。色とかたちはカラーの多重露
光の作品で、今までのモノクロのものと違い、色彩が豊
かで、抽象画のように楽しめました。




東京オペラシティアートギャラリーの「伝統と近代」と
名づけられた展覧会は、圧巻でした。前半は写真美術館
と同じテイストの内容でシカゴや東京、桂離宮の作品が
続くのですが、後半の両界曼荼羅のコーナーは得も言わ
れぬ迫力がありました。両界曼荼羅に描かれた仏の様子
をこれほどまでにしげしげと眺めたことはありません。
クローズアップされている仏の姿に囲まれて、自分も曼
荼羅の世界の一員になったように感じました。「食物誌
/包まれた食物」のスーパーで販売されているビニール
ラップで包まれたままの魚や野菜の生々しさが、色鮮や
かなカラー写真によって迫ってきます。35年前の作品で
すが、当時は今と比べて、けっこう物価も高かったのだ
なとも思いました。





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最終更新日  2020年12月05日 09時08分28秒
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