「人間は何故自分の似姿を造りたがるのか」・・・。現代を生きるすべての人たちに問う衝撃の問題作、押井守監督の『イノセンス』。その『イノセンス』の世界観を表現する壮大な美術背景-チャイニーズ・ゴシック様式と監督が命名-をバックに、押井守作品ではお馴染みの川井憲次の音楽とジャズボーカリスト伊藤君子の歌を収録した文字どおり豪華なミュージッククリップです。特に、伊藤君子の歌う映画主題歌「FOLLOW ME」、挿入歌「RIVER OF CRYSTALS」は、主人公バトーの心情とともに情景にとけこむ珠玉のナンバーです。
「劇画の世界と、東映の長篇アニメーションの世界と、どちらが表現方法として優れているかというので、ずいぶん自分でも悩み続けて、結局、アニメーションの方が優れているという結論を、自分なりに出してしまったんですね。」 「劇画はこどものためのものじゃないと思ったから、そうじゃない(こどもたちのためのものとしての)世界として、アニメーションにすごく魅力があったんです。」(「THIS IS ANIMATION 1」小学館/1982年)