カツラの葉っぱ 大好き!

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和田誠アンソロジーR7

<和田誠アンソロジーR7>
図書館で「和田誠切抜帖」という本を借りたこの際、和田誠アンソロジーを作ってみました。


・(三谷幸喜のありふれた生活)シリーズ(2019年配信)
・ほんの数行(2014年刊)
・Coloring in Wadaland 和田誠カラー作品集(2011年刊)
・和田誠切抜帖(2007年刊)
・猫のつもりが虎(2004年刊)
・青豆とうふ(2003年刊)
・物語の旅(2002年刊)
・仕事場対談(2001年刊)
・字幕の中に人生(1994年刊)
・オフ・オフ・マザー・グース(1989年刊)

和田

R7:『猫のつもりが虎』を追加



<(三谷幸喜のありふれた生活)シリーズ>
2019年10月7日に和田誠さんが逝去されたが(10月11日事務所が発表)、10月10日朝日配信のシリーズ#963には、もちろん言及はありません。

 この(三谷幸喜のありふれた生活)シリーズには和田誠さんの挿絵やカットが添えられているように、三谷さんと和田さんの付き合いは古いわけで・・・
三谷さんは、この訃報にふれて、「和田誠さんになりたい!」と題した追悼のコメントを発表したそうです。
「和田さんの描く絵は、どれもスマートで、繊細で、暖かい。和田さんご自身もそんな方でした」「今も変わらず僕は思い続けます。和田さんのようになりたい、和田さんのように生きたい、と」

不肖、太子のブログにもシリーズ#963、#964を取りあげているので、以下のとおり紹介します。
(三谷幸喜のありふれた生活964)先輩、仲間、「育ての親」 2019.10.17
(三谷幸喜のありふれた生活963)記憶に残った映画の宣伝 2019.10.10

久々の封切り映画:記憶にございません!



<ほんの数行>
図書館予約で借りた和田誠著『ほんの数行』を読んでいるが・・・ええでぇ♪
安西水丸さんが亡くなり・・・
イラストレーター界の大御所のような存在であるが、偉ぶらないのが和田さんの持ち味なんでしょうね。

この本で、装丁した3000冊を超える本から名ゼリフがキラリと光る100冊を選んだとのことです。
表紙のイラストとエッセイが楽しめる構成が、グリコのアーモンド味みたいで・・・ええでぇ♪

100冊のうち、1冊を紹介します。

<イブのおくれ毛> よりp72~73
「そら、マサシゲさんかてしたはるわ。マサツラさんがいてはるもん」
 田辺聖子「イブのおくれ毛」(文芸春秋)より

 田辺さんは「文芸春秋」に「女の長風呂」というタイトルのもとにエッセイを6年ほど連載されていた。それが5冊の単行本になり、さらに「ベスト・オブ女の長風呂」として3冊のアンソロジーにまとめられた。その3冊の装丁をぼくが担当したわけです。

「女の長風呂」はシモネタが多かった。シモネタと言っても下品ではない。ユーモアのオブラートに包まれていて、楽しいのである。
 引用した数行は、女学生時代にセックスについての知識を仕入れた同級生が友だちに一人ずつ耳うちしたが、当時の田辺さんは楠木正成までそんなことしたとは信じられず、その話の63パーセントはウソだと思う、ときいて発した同級生の言葉。

 戦時下のことである。後醍醐天皇を守る楠木正成は忠臣中の忠臣と教えられたいた。銅像も立っていた。「青葉茂れる桜井の 里のわたりの夕まぐれ・・・」という歌も知られていた。戦場に向かう正成を追ってきた息子の正行を泣きながら国に帰す情景を歌ったもので、このエピソードは小学校(当時は国民学校)の学芸会の演目にさえなっていた。

 そんな正成は多くの日本人の尊崇の的だったので、セックスと結びつけることなど畏れ多いことだったのだ。でもこの同級生は「正成さんにも正行さんという息子がいるのだから、セックスしている筈だ」とクールに言う。そういうセリフが面白い。



【ほんの数行】
和田

和田誠著、七つ森書館、2014年刊

<商品の詳細説明>より
 半世紀以上にわたってイラストレーター、デザイナー、映画監督と多才な活躍を続ける和田誠さん。装丁した3000冊を超える本から、名ゼリフがキラリと光る100冊を選びました。和田さんのインスピレーションを刺激した「ほんの数行」のフレーズとブックデザインをめぐる想い出を、装丁家ならではの視点で楽しく綴ります。

<読む前の大使寸評>
「この本の装丁も和田誠だったのか」といつも思うのです♪
「商品の詳細説明」の目次に、和田さんの好みとか交友関係が表れているようです。

<図書館予約順番:7(9/23予約、11/18受取)>

rakuten ほんの数行





【Coloring in Wadaland 和田誠カラー作品集】


和田誠著、愛育社、2011年刊

<「BOOK」データベース>より
挿絵、ポスター、レコードジャケット、さらには旅のスケッチに色指定やCFの場面カットに立体まで。およそ1,000点を掲載した和田誠カラー作品の集大成。

<読む前の大使寸評>
かなり分厚い大型本であるが、これがほぼ全てカラー画像の作品で埋められいるのです。・・・極めつきのビジュアル本というか、大人向けの絵本のような体裁となっていて、ええでぇ♪

<図書館予約:(11/24予約、1/04受取)>

rakuten Coloring in Wadaland 和田誠カラー作品集



『Coloring in Wadaland 和田誠カラー作品集』2
『Coloring in Wadaland 和田誠カラー作品集』1



<和田誠切抜帖>
 図書館で借りた「和田誠切抜帖」から、和田さんの人となりの一部を紹介します。
西域フェチの大使にとって「月の砂漠」という童謡は気になる歌でもあるのですが…
和田さんはこの童謡から古い映画にさかのぼって語っているので、紹介します。

<「月の砂漠」異説> よりp5~7
 童謡「月の砂漠」は七五調の詞に曲がついたもので、形は典型的な日本の童謡だが、詞の中身はまるで日本調ではない。王子と姫が金と銀の鞍をつけたラクダに乗って砂漠を旅する風景なのだから。
(中略)
 まず、加藤まさお氏(作詞者)は抒情詩を書いた人でもあるが、本業は挿絵画家だった。とすると、「アラビアン・ナイト」などの挿絵を描いたことがあるのではなかろうか。少なくともそういう風景に興味を持つことはあったのだあろう。イマジネーションで、アラビアン・ナイト的な詞を書いても何の不思議もない。

 モデルの存在を晩年になって認めたことについて考えると、発表された大正年間は、たぶんのんびりした時代であり、詞のヒントについて問いただされることもなかったのではなかったのではないか。時が過ぎ、リアリズムが尊ばれるようになって、どこの砂漠をイメージしたのですか、などと訊ねられ、うーむと考えていると、あなたは若い頃御宿海岸で過ごしたことがあると聞くが、そこではないのか、と畳みかけられて、そうかもしれない、と答えたのが広く伝わったのではないか。

 そこまで考えて、ぼくはふと「カスバの女」という流行歌を作詞した久我山明さんに会った時のことを思い出した。あの歌の舞台はアルジェリアである。ヒントは何ですか、とぼくが聞いたら「映画ですよ。私たちが若い頃は『モロッコ』だの『外人部隊』といった映画をよく観ていましたから」と答えてくれたのだ。
(中略)
 それから十年ほどたって、『別冊太陽』で『童謡・唱歌・童画100』というのが出た。「月の砂漠」のページも当然ながらあって、加藤まさおのご子息、嶺夫氏のエッセイが載っていた。それによると「特定の場所などを描いたりはしていないといっていいだろう」「父は砂漠も砂丘も見たことがない」とあり、千葉県のある海辺の町に関しては、「ある方が本人に話したところ、『せっかく観光のメダマにしてくれているのに反対するほどのこともないでしょ』と笑いながら答えたという」と記してあった。



【和田誠切抜帖】
和田

和田誠著、新書館、2007年刊

<「BOOK」データベース>より
「昭和15年、4歳。そのころからイラストレーションを描いてました」何が飛び出すか。ほんのすこし懐かしい、不思議なスクラップブックです。

<読む前の大使寸評>
週間文春の表紙を書き続けているイラストの大家であるが・・・
大使より一回り年上の和田さんの、ややスローな感性に癒されるわけです。

rakuten 和田誠切抜帖





【猫のつもりが虎】


丸谷才一著、マガジンハウス、2004年刊

<「BOOK」データベース>より
ズボンとベルトの歴史的背景を論じ、スカートをはいた男の性的放縦に驚く。モスクワの冬のアイスクリームの甘さをうらやみ、テニスの“ラヴ”と“Love”の関係を研究し、そしてグレタ・ガルボの足の大きさについて語る。知的好奇心に溢れた「話の種」が満載。【目次】
ベルトの研究/男のスカート/冬のアイス・クリーム/絵を買ふ/提案三つ/批評の必要/驢馬の耳/ある日のこと/あの大阪の運転手/ガルボ伝説/故郷の味/四十八手/ポルトガルの米料理/歴史的抒情/夜中の喝采/エジプトの女王/日本デザイン論序説

<読む前の大使寸評>
パラパラとめくったら・・・和田誠さんの挿絵とコラボした構成が絵本のようで、ええわけです♪

rakuten 猫のつもりが虎


『猫のつもりが虎』4 :日本語論p66~70
『猫のつもりが虎』3 :クレオパトラの美貌p133~140
『猫のつもりが虎』2 :相撲の「四十八手」p102~106
『猫のつもりが虎』1 :冬のアイス・クリームp25~28



<『青豆とうふ』>
図書館で『青豆とうふ』という本を、手にしたのです。
この本は二人がかわりばんこにエッセイを綴ったもので・・・
したがって目次のページがないのです。どこから読んでも面白い♪


【青豆とうふ】


安西水丸×和田誠著、講談社、2003年刊

<「BOOK」データベース>より
二人がかわりばんこに文と絵をかいた、楽しさあふれるしりとりエッセイ。
タイトルは村上春樹さんが付けてくれました。
描下ろしカラーイラストレーション満載!

<読む前の大使寸評>
この本は二人がかわりばんこにエッセイを綴ったもので・・・
したがって目次のページがないのです。どこから読んでも面白い♪

amazon 青豆とうふ
『青豆とうふ』3 :和田さんや安西さんのロボット談義
『青豆とうふ』2 :和田さんの映画談義




<『物語の旅』1>
図書館で『物語の旅』という本を、手にしたのです。
ぱらぱらとめくってみると、和田さんのカラー挿絵がええでぇ♪
この挿絵のために紙質を選んだと思われるが、この本を持つとずっしりと重たいことに驚いたのです。


【物語の旅】


和田誠著、フレーベル館 、2002年刊

<「BOOK」データベース>より
書物の国からの絵はがき。著者が選んだ54作品。カラー挿絵とともに四方山ばなし満載!子どもの頃に初めて読んだ「かちかち山」から現在に至るまでの“読書体験”の数々。本好き・装丁好きの著者がその思い出をふり返る。

<読む前の大使寸評>
ぱらぱらとめくってみると、和田さんのカラー挿絵がええでぇ♪
この挿絵のために紙質を選んだと思われるが、この本を持つとずっしりと重たいことに驚いたのです。

amazon 物語の旅


『物語の旅』3 :霧笛
『物語の旅』2 :アシェンデン 
『物語の旅』1 :長いお別れ



<仕事場対談>
和田誠さんの「仕事場対談」という本を読んだのですが、一歩間違えば変人と言われかねない規格外の人がいたりして、面白いのです。
これをきっかけに、イラスト作品が気にいっている人、その生き方が面白い人など・・・ネットからイラスト作品を探してみました。

なお 東京イラストレーターズ・ソサエティ(略称TIS) の顔ぶれを見てみると・・・和田さん交遊関係や私のご贔屓は旧世代になっていることがわかります。当然かもしれないが。


【仕事場対談】
仕事場
和田誠著、河出書房新社、2001年刊

<「MARC」データベースより>
和田誠が仕事上影響を受けて来たイラストレーター24名の仕事場を訪れ、制作から過去・日常・趣味までさまざまな話を聞き出し、創作の秘密に迫る! 巻末に番外編・同世代3名との対談つき。『イラストレーション』連載。

<大使寸評>
27人との対談なので、和田さんが嫌う人でなければ(笑)、古手の著名イラストレーターは、ほぼ網羅しているのかも。

一歩間違えば変人と言われかねない規格外の人がいたりして、面白い本である。
個人的に気になる人は・・・
下谷二助、沢野ひとし、安西水丸、南伸坊、田島征三、横尾忠則、ささめやゆき、山本容子、長新太、宇野亜喜良、etc

Amazon 仕事場対談



<字幕の中に人生>
戸田奈津子さんの『字幕の中に人生』という本の表紙を和田さんが手がけているが・・・
これがええでぇ♪

アメリカ映画に造詣が深い和田さんだから、戸田奈津子さんとお付き合いがあったのでしょうね。


【字幕の中に人生】
戸田

戸田奈津子著、白水社、1994年刊

<「BOOK」データベース>より
一秒四文字、十字×二行以内のせりふ作りにすべてを賭ける映画字幕の第一人者が、『第三の男』の名訳を目にして以来あこがれつづけた字幕翻訳者への道が『地獄の黙示録』で花開き、以来ひっぱりだこの人気と実力を得るようになった今日までの半生をたどる、はじめての書き下ろしムーヴィー・ライフ。

<大使寸評>
今はなき大御所清水俊二さんの薫陶を受けた戸田奈津子さんであるが・・・
映画字幕に入れあげた末に、大御所にまでのぼりつめた感があるのです。
映画の台詞とは異文化そのものともいえるが、その翻訳がこれほどアナログな世界であるとは・・・いつまでたっても自動化できない世界のようですね。
『第三の男』で字幕に開眼し、『地獄の黙示録』で大ブレークするあたりが、シブいというか・・・映画が好きなんでしょうね♪

それはそうと、和田誠の表紙イラストがええなぁ♪

rakuten 字幕の中に人生




<『オフ・オフ・マザー・グース』>
お話しをひとつ、見てみましょう。
p4~5
<ねことヴァイオリン>
ぎこぎこ ごりん
ねことヴァイオリン
牝牛が月をとびこした
子犬がそれ見て
笑った そして
お皿がおさじと逃げだした


THE CAT AND THE FIDDLE
Hey diddle, diddle,
The cat and the fiddle,
The cow jumped over the moon;
The little dog laughed
To see such sport,
And the dish ran away with the spoon.





【オフ・オフ・マザー・グース】


和田誠訳、筑摩書房、1989年刊

<「BOOK」データベース>より
和田誠の新訳60篇。原詩の韻にこだわって。やっぱりマザー・グースは面白い。

<読む前の大使寸評>
おお 和田さんが訳したマザー・グースではないか・・・
絵本はやはりイラストレーターが訳するのがええでぇ♪

rakuten オフ・オフ・マザー・グース


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