イギリス絶対王政の最盛期、テューダー朝のエリザベス1世は、1600年12月31日、正式に「イギリス東インド会社」、つまり「東インド諸地域に貿易するロンドン商人たちの総裁とその会社」を法人と認める特許状を下付した。従って「東インド会社」East India Company というのは通称であるが、EICの略称は広く世界に知られるようになった。 最初の東インド会社船4隻がロンドンを発ったのは1601年3月であった。500人以上が乗り組み、大砲を110門備えた武装船団であった。翌年10月にスマトラのアチェに到着、さらにジャワ島のバンテンに立ち寄り、マラッカ海峡ではポルトガル船を襲い、積荷の胡椒などを略奪、1603年9月に無事イギリスに戻り、103万ポンドの胡椒を持ち帰った。ロンドンに入荷した胡椒はそこからヨーロッパ各地に売りさばかれた。