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コミック「キャットストリート」は以前、読んだことあるし、ドラマを見たこともあったのだけど、最後まで読んだことはなかったので、5巻からまた借りて読みました。ゲオで10冊借りないと1週間レンタルならないので、冊数合わせみたいな感じ?「最上の命医」2~4巻、「ハガネの女」6~8巻と中途半端ですが、合わせて10冊、それも明日返却だから、今日慌てて全部読みました。読めないのなら、借りてこなきゃいいのに、つい返却したついでに借りてしまうのですよね。まあ、10冊以上借りると時間的にも金額的にもきついので、ちょうど10冊くらいになるように計算して借りてます。話はそれましたが、この「キャットストリート」は、子役で活躍していた女の子が、舞台で挫折して、小学校から高校生の年代まで不登校、ひきこもりになるけど、小学校の同級生の知り合いから誘われて、エル・リントン(散歩道)という名のフリースクールに通い始め、仲間が出来、立ち直って、女優に復活するという話。ネタばれでしたね・・・なんか、不登校だった?ミンミと重なる部分があり、つい感情移入してしまうのですよね。ミンミも小1の時、1年だけ事務所に登録して居た時がありました。ハウスのクリームシチューのCMのエキストラをやって、主役の子のそばで、ミンミの後姿と横顔がチラっと映ったり、モーターショーのプロモーションビデオに出てくる姉妹の妹役などやったことがあったのです。マッキーも一緒に姉役のオーディション受けたけど、落ちてしまい、姉の友達役として、誕生日会のエキストラに私も一緒に出ましたね。誕生日会の食事が、実際の夕食になってしまったので、マッキーがもりもり食べてるところが映ってたなあ・・・ミンミは天真爛漫で、適当にやってと言われ、アドリブでやったりしてました。その時のプロデューサー(監督?)が優しくて、抱っこしてくれたりしたから、仕事というより遊びだったのですよね。事務所で挨拶が出来ないと怒られて泣いてから、もうやらないと言い出し、やめました。マッキーや私も一緒に1年でやめました。私は2回ほどエキストラやったことしかありませんが・・・カズは幼児だったので、もともと事務所に入れませんでした。仕事もほとんど無かったし、謝礼も少しだったからやめて正解?まあ、マッキーはケーブルテレビの仕事で、松本零次からマッキーの描いた未来の絵(ロボットが宿題やってくれる絵)を誉められたのが、いい経験だったかな?学校休んでロケとかあったから、やりきれないなと思ったのもあります。こんなちょっとでも大変だったのに、このコミックの名子役のケイトは相当プレッシャーだったのでしょうね。暗い穴の中に逃げ込んで、もう出たくないと思いつつ、「人を幸せにするには、自分から幸せをつかまなくてはダメ。人から与えられた幸せだといつか逃げていってしまう。」というようなことをフリースクール、エル・リントンのスクール長に言われ、女優復帰する決心をするのですよね。復帰してからも、やはりひきこもりの男女にやっかまれ、軟禁されたりもするけど、同じ空っぽの目をした彼女たちを放っておけない。ミンミは週1日通信制の高校に行けるようになったのだから、復帰できたと言えるのでは?と思いつつ、4月から毎日、専門学校に行けるかなと親子共々心配ですが、このコミックを読んだら、きっと行けると信じたくなりました。にほんブログ村
2011年03月06日
またゲオでコミック「LOST MAN」1~10巻をレンタルしてきました。明日返すので、今日まとめて10巻読んでしまった。記憶喪失のサッカーの勝利請負人マツモトと代理人サカザキの話です。1週間放っておいたけど、読み始めたら、面白くて一気に読んでしまいましたね。クールな話かと思ったら、結構ホットな部分もあって良かった。涙することはないけど、結構胸を衝かれました。最後までやってみなきゃわからない。諦めたらそこで終わり、という考え方がいいなあ。就活中のマッキーが、遅刻しても、学生証忘れてもあきらめずに電話したり、頼み込んだりして面接や試験を受け、受かったりしてるのを聞くとやってみるもんだなと感心します。諦めが悪いというのも才能?かもしれない。「成せば成る成さねばならぬ何事も成らぬは人の為さぬなりけり」(上杉鷹山)ですよね。私も「さわやか相談員」の面接を受けたからこそ、「育児の為の短時間勤務代替教員」の話が来たのだし、何事もやってみるものですよね。また好きなところを抜書きしますね。 カルロス「聞こえるか?イリアーヌ。スタジアムの外から聞こえるファゼンダFCへのどうしようない声援が。」イリアーヌ「ファンゼーダ。」カルロス「やめろイリアーヌ。」イリアーヌ「ファンゼーダ!!」カルロス「無意味なことを・・・人は金で動くものだ、そんな非生産的なことをして何になる。」イリアーヌ「それは違うわ、カルロス。人は人で動くものよ。」カルロス「くく・・・マツモトは金で動いたぞ。」イリアーヌ「けれど彼はファゼンダの地に大きな証を残していってくれたわ。」カルロス「証だと?」イリアーヌ「人はそこからいなくなっても、その人が残したものがずっと息づいていくものよ。その積み重ねが伝統と呼ばれるものであったり、その地に眠る人たちを敬う気持ちになったりするものだわ。あなたが今やろうとしていることは、50年後、100年後、人々の心に何も残らない。」カルロス「くだらないロマンチシズムだな。今のうちにせいぜい夢でも見てるんだな。あと5、6分で否が応でも現実を見ることになるのだから。」 試合中継「残り5分!!ファゼンタはこのまま街と共にローカスツに破れ去ることになるのか!?」ティアーゴ(イリアーヌの兄)「オレはマツモトを許すことなどできない。だけど・・・こいつがオレたちに残していったものはとてつもなく大きなものだった・・・だからこそくやしいんだよ・・・みんなだってわかっているんだ、裏切られたという気持ちが強いのは、こいつ(マツモト)に頼り過ぎた気持ちが大きかったから、だってことが。その大きすぎたマツモトの存在がくやしいのなら・・・オレがマツモトと同じ存在になるしかない!!それがチームを去ったマツモトに対する本当の決別だ!!マツモトと同じ存在になる・・・!?それってなんだ!?マツモトがオレたちに残していったもの・・・それは勝利にこだわり、リスクを恐れず前に進み、自分を表現しようとする姿勢だ!!」 コーチ「まったく・・・あいつらがここまでやれるなんて・・・なんでもっと早くに出来なかったんだ!!ひょっとして監督は、ティアーゴたちに自覚を持たせるためにわざと身を引いたのでは?!」監督「さて・・・どうじゃろな。じゃが・・・こういうことは自分で気づいて初めて身になるものじゃ。」 カルロス「なぜみんなして私を裏切る?全てを手に入れるはずだったのに!!なのにどうして・・・!?人は金で動く・・・か」 サカザキ「相手を怒らせたり、笑わせたり、熱くさせたり、欲を出させたり、それらの感情を引き出すことで、相手の意志はコントロールできます。」監督「相手の意志をコントロールするためには、自分は常に冷静でなくてはなるまい。お前はずっと自分の感情を殺し続けていくのは?誰一人としてのその心の内を知られることがないように・・・・・・ならばせめて、今だけでもその心にまとった鎧を外してもよかろう・・・はりつめてばかりじゃ身がもつまい。」サカザキ「ご心配には及びませんよ。いい死に方ができそうにないのは覚悟の上です。」 カルロス「私はまだ終わってはいないぞ。確かに会社は倒産した。だがもともとゼロから始めたんだ。体一つあればまたやり直せる。見ていろイリアーヌ・・・私は・・・フェジョアーダか・・・こいつを食べたくなくて私は・・・あいかわらず・・・みずぼらしい味だ・・・ウゥ・・・」イリアーヌ「まだ・・・食べられるでしょ?」・・・ にほんブログ村
2011年02月27日
レンタルコミックで「アラクレ」の1~10巻読みました。先日読んだのですが、ゲオに返す前に今日アップしますね。さちえの世話係で一番身近にいる五十嵐ですが、居候の自分は、ヤクザの親分のお嬢とは身分?が違うと自分で自分に歯止めをかけている。それを見てる真がイライラするのも分かります。万博の時に10年後に届くはがきをお互いに出し合ったさちえと五十嵐。五十嵐が「出す人が居ない」と言ったら、「私に出して」とさちえに言われたのです。さちえは初恋なのに、名前を覚えていなかったのです。ハガキには差出人の名前が無かったから・・・じれったいですよね。でも、このすれ違い?行き違い?が恋愛小説・漫画の常道ですよね。いまどき身分の差なんてと思うけど、格差は存在するしなあ・・・ムネキュンものでしたね。五十嵐の結構大胆なスキンシップ、ツンデレな嫌味?と、世話役というより執事?さちえのヤクザ言葉はムリがあるけど、正義感の強さは嫌いじゃない。まあ、本当にこんなことしてたら、返り討ちに遭いそうだけどね。ネタばれになるので、これ以上書きませんね。また気に入ったところを引用させてもらいます。割と面白かったですよ。 先輩教師「教育者が、なんて呼ばれようです。情けない!」ちーちゃん先生「僕は『先生』と呼ぶように言ってます。」先輩「でも、呼ばれていないということは、そう思われていないんでしょうね。」ちーちゃん「そんな!」先輩「それにあれだけ質問に並ぶということは、時間内にすべて教えきっていないということで」さちえ「ちーちゃんは!昔っから誰よりも教え方がうまかった・・・」先輩「な・・・なんだ君は」さちえ「いや!うまくはなかった!!でも、誰よりも根気強く熱心に教えてくれてくれる人でした。他の誰が根を上げても、ちーちゃんはあきらめずに最後まで教えてくれた。回想・・・ちーちゃん「さっちゃん、違うよ。持ち方はこう・・・」さちえ「こう?」ちーちゃん「そうじゃなくて・・・」さちえ「できた!」ちーちゃん「スゴイスゴイさっちゃん!」さちえ「やさしく教えてくれてありがとう。あのねサチ思うんだけど、ちーちゃんって、絶対先生に向いてると思うよ。」・・・さちえ「ちーちゃんがちゃんと授業してるかどうかなんて生徒をみてればわかるじゃないですか。みんな去年より出席率いいし、寝る人いないし、授業中静かで熱心でおかげでもうスッゴイいいメーワク・・・まあ、なめられてかどうかはすぐわかりますよ。次のウチのクラスの成績楽しみにしてて下さい!」 ちーちゃん「教師なら、たとえどんな生徒でも見捨てたりせずに生徒を送り出すべきじゃないでしょうか。・・・回想教師「千草クン、悪いが(ヤクザの子供の)君が居ると学校の秩序が乱れるんだ」・・・「外側だけ見て、てめえらが勝手につけた値札だろうがい!!」『そうだ。僕はずっとなりたかった。そんな先生に。』 わたしもそんな先生になりたいです。どんな子も見捨てないような・・・でも、手のかかる子に手こずって、あまり気にしないようにしたりもしてしまう。注意すると注目されたと、ますます調子に乗ることもあるしね。でも、一応見てはいるのですよ。今日も、話を聞く態度がなってないと叱ってしまったけどね・・・説明を聞かないのなら、もう説明しないと言ったら、そんな先生クビだと言う。話を聞けない生徒もクビと思わず言ってしまった・・・ムキになってはいけないですね。まあ、それで一応、聞くようにはなったけど。相変わらず、なめられて大変だけど、お説教も少しは聞くようになったかな?「人の失敗を笑わない。」「人のことを指差さない。」などとね。 元ヤクザ「でも足洗って店出して女房もらって子供もできて。こんな俺にだって、手を伸ばせば届く所にこんな立派な人生がちゃあんと用意されていたんだなあ・・・。自分一人じゃ見つけられませんでした。教えてくれてありがとう。」・・・真(あずま・五十嵐の恋がたき)「『手を伸ばせば届く所に』そんな夢みたいなことあるわけないって思ってんだろう」五十嵐「・・・え」真「教えてやるよ、さっちゃんの答え。・・・耳かしな。(・・・ワッ!!教えるわけねえだろ、バカヤロー!)」 さちえの母、由伎絵の世話係だった仁が捨て猫をさちえ達に預ける。仁「『愛しい人の名前をつけるといいらしい。」さちえ「へ?・・・い、いとしいひとぉ・・・!?」仁「そう、そうすれば・・・回想由伎絵『愛情が湧いてずっと一緒に痛くなるだろう』で、仁、お前の愛しい人は!?」仁「愛しい人?」『俺に生き物は育てられないと言ったら、そう言われた。だから。』仁「誰も居ません。」由伎絵「誰かいないの?いいか、ホントに大切な人が現れるまで今日から私があんたの『愛しい人』になってやる。ありがたく思ってよーく面倒を見るようにっ」仁『必要ないって言ってるのに、何がありがたいのかよくわからなかった。』だから俺生き物は・・・っ」由伎絵「まだ(ねずみ)小さくて弱いから必ず25度くらいをキープしてよ。・・・」仁『とりあえず体よく押し付けられたことだけは分かった。それでもなぜか嫌な気はしなくて』由伎絵「ダーイジョーブ、ダイジョブ仁ならできるよ。」仁『思えばあれが世話役の始まりだった・・・ネズミの「ユキエ」係が「由伎絵」の世話係になるのに時間はかからず』仁「由伎絵さん、お呼びで。」由伎絵「仁、『ユキエ』が・・・死んじゃった・・・」・・・・由伎絵の幽霊「いつでも見てるからねえ、仁。このままじゃダメってこと本当はもう気付いているでしょう。」『ホントに大切な人が現れるまで私が愛しい人になってやる。』大切なもの、たくさんできたよね。仁、怖がらなくていいんだよ。手を伸ばしてごらん。それでもしまた傷ついたら助けてもらえばいい。あなたはもう一人じゃないんだから。ダージョーブ、ダイジョブ、仁にならできるよ。」仁「ああこの人はこの言葉を伝えるために俺のために(幽霊になってまで来てくれた。)あーあ、ホントに惜しい人を亡くしたなあ・・・」・・・・仁「やっぱり俺がこの猫飼うわ。」仲間のヤクザ達「そんないい加減な奴にユカリはなあ。」さちえ「大丈夫」ヤクザ達「お嬢!!」さちえ「だ、だって・・・・っこの子もう(仁さんを)選んでるんだもん・・・」・・・仁『今度こそ守るよ。』由伎絵『頼んだよ』仁『愛しいものを。』 五十嵐「そうですね、でも、言えば失う・・・それがわかってて、伝えられる人間なんていませんよ。今が幸せだったら尚更、誰だってこの日々を守りたいですから。」さちえ「五十嵐さんは、何か知られたくないものがあるんですか?」五十嵐「ありますよ・・・」 さちえ『お願い事はなんですか?』五十嵐『やくそくをください。』・・・回想五十嵐「おかあさん、今日は何時に帰ってくるの?ごはんあっためてまっ」母「さあ、わかんないから先に寝てなさい。あ、それからええと『おゆうぎかい』だっけ。その日友だちと約束があるからムリなんだ。一人でも大丈夫よね。」五十嵐「うん、大丈夫だよ。」『いいこなら、笑ってくれるかな?お願い事は「やくそくをください」「やくそく」それはその人の未来に自分がいるということ。存在を、そこにいることを許されるということー・・・』・・・さちえ「またネ!!」五十嵐『やくそく・・・じゅうねんご(さちえから)とどくハガキ』 五十嵐「何が?」真「ムリしちゃって。本当は飛び上がる程うれしーくせにさ。かっわいくねーの。何だよ。何か言いたいことあるなら言ってみろよ。スカしてんじゃねーよ。・・・なんで言わねーの?(さちえが)好きなくせに!なんで言わねーの?」『そうだよ、あれ(さちえの初恋のハガキの君)もお前なんだから。なのに・・・」「見ててイライラすんだよ。好きなら好きって言えばいいだろ?」五十嵐「・・・言えば、とまらなくなるよ。」真『あいつはいつだって、笑って、余裕で・・・なのに・・・』
2011年02月21日
図書館から借りながら、なかなか読めなかった「魔術はささやく」(宮部みゆき著)をようやく今日読み終わりました。読み始めたら2日くらいと早いのですが・・・宮部みゆきは何読んでも面白いですね。また気に入ったところを引用させてもらいますね。 だけど不思議なんだよね。あねごは考え込むように言った。あねご「三浦ってさ、中身はともかく、外見はかっこいいタイプじゃない?あれで女子にもモテるんだよね。バスケット部でも、1年生でレギュラー入りしているのはあいつだけだし、成績だって悪い方じゃない。なのにさぁ、どうしてあんなネチネチした弱い者いじめみたいなことをするんだろう。」三浦は何でも持っている。父親は大手の保険会社に勤めていて、家も裕福だ。姉御の言うとおり、容姿にも不足ないだろうし、能力にも欠けるところはない。ただ貪欲なのだ。守は思う。自分には足りないものはないが、同じように足りないものがない人間はほかにもたくさんいる。自分も10持っていて、隣の人間も10持っている状態で、その隣にいる人間に対して優越感を感じたいと思ったら、相手から何かを取り上げてしまうしか方法がない。そうしないと満足できない。三浦のような人間-今は大部分がそうなのだ-が満足感と幸福感を得ようと思ったら、もう足し算では駄目なのだ。引き算しながら生きていくしかない。あいつは楽しいんだろうな。三浦の顔を思い浮かべて、守はひとりごちた。誰かから何かを取り上げることが、ただもう純粋に楽しいからやっているだけなのだろう。」 「ただ守が父親を許せないと思うのは、使い込みをしたからではなかった。その後姿を消してしまったことが許しがたいのだ。犯した罪をスリッパを脱ぐように簡単に捨てて、自分だけ真新しい靴を履きにいったのだから。」 陽一の愛している絵の世界は、守がどう頑張っても理解のつかないものであったが。陽一は両手いっぱいに自分のものを持っていて、他人の目にはそれがどんなに貧弱で変わったものに見えようと、一向に気にせず微笑んでいる。それだからこそ、三浦は彼を、守と同じくらいに我慢ならないものとしてとらえているようだ。 お父さんが僕を捨てていったんだな。そう理解することは、赤ん坊が初めてストーブに触り、火傷をして、人は恐ろしいものだと理解することに似ていた。守はできるだけそれから離れようとし、考えまいとして過ごした。 そして啓子は、父親について守に説明したことも、非難したこともかばったこともなかった。彼女はただ、わたしたちは何も恥じることはないのよ、それだけは覚えておきなさいと言うだけだった。 夫はいつかきっと帰ってくる。連絡してくる。そのとき、私がどこにいるかわからないがために再会することができない、ということだけにはなりたくない。だからここにとどまろう、と。「日下君のお母さん、お父さんを本当に愛していたんだね。」あねごが小さく言った。 「だからといって、お前の持っている(錠前破り)の技術が全然役に立たなくなるわけじゃない。普通の生活のなかでは、お前はほかの人とはちょっと違うだろう。誰かが隠しておきたいと思うもの、大事にしまっておきたいものを、お前は見ることができる。入らないでほしいと思っている場所にも入ることができる。但し、それはあくまでも、お前がその気になればの話だ。」じいちゃんは守の目を見た。「今までだって、お前はやろうと思えばそれができた。でも、やろうとはしなかった。思いもしなかった。じいちゃんは信じているし、だからこそお前に教えてきたんだ、守、鍵というものはな、ほかでもない、人の心を守るものなんだよ。」お前の親父さんは-じいちゃんは悲しげに言った。「錠前破りの技術のある人ではなかった。それなのに、してはいけないことをして、他人の金に手をつけた。それは、大勢の人たちから預かっている心の錠前をーそれを<信用>と呼ぶ人もいるがね-勝手に開けることだったんだ。 おまえがこれから大人になっていく間には、何度か、悲しくて嫌な気持ちで親父さんのしたことを思い出さなければならないことがあるだろう。恨むこともあるだろう。でもなあ、守。じいちゃんが恐ろしいと思うのはそれじゃない。 おまえの親父さんは悪い人ではなかったのだ。ただ、弱かったんだ。悲しいくらいに弱かった。その弱さは誰のなかにもある。お前の中にもある。そしてお前が、自分のなかにあるその弱さに気がついた時、ああ、親父と同じだと思うだろう。ひょっとしたら、親が親なんだから仕方ないと思うこともあるかもしれない。世間の連中が無責任に『血は争えない』なんて言うようにな。じいちゃんが怖いのはそれだ。じいちゃんが思うに、人間てやつには二種類あってな。一つは、できることもでも、そうしたくないと思ったらしない人間。もう一つは、できないことでも、したいと思ったらなんとしてでもやりとげてしまう人間。どっちがよくて、どっちが悪いとは決められない。悪いのは、自分の意思でやったりやらなかったりしたことに、言い訳を見つけることだ。守、親父さんを言い訳にしちゃいけない。どんなことにも言い訳を見つけちゃいけない。そうやって生きていけば、いつかきっと、親父さんの弱さと、弱い親父さんの悲しかったところがわかるときがやってくる。」 (時間と手のかかる男性に比べて、)女性を騙すのは簡単だった。彼女達はみな、裏側が透けて見えるトランプを手にゲームをしているギャンブラーのようだ。どんなにポーカー・フェイスをしていても、その手に何があり、何がないかを告げてやれば、あとは自由に操ることができる。 だが兄嫁のため息に形を借りて、自分(和子)の内にぽっかりと空いた深い穴を見ているのだった。どこにも行き場がない、という穴。その気になれば今からでも、スコップ1本で埋め始めることができる穴なのに、彼女はその淵に立つことさえも恐ろしくてできないのだった。 岩本先生「処分が甘いと不満に思うかもしれんが、三浦たちはバスケット部に置いておくつもりだ。連中がやめたいと泣いても、絶対にやめさせん。ああいうやつだからこそ、放り出さないで鍛えてやらにゃならんのだ。わかってくれるな?日下、俺は遺伝は信じない主義だ。蛙の子がみんな蛙の子になってたら、周り中蛙だらけでうるさくてかなわん。俺はただの体育の教師だから、難しいことはよくわからん。わからんが、教育なんてしち面倒なことを飽きもせずやってるのは、蛙の子が犬になったり馬になったりするのを見るのが面白いからだ。ただ世間には、目の悪いやつらがごまんといるからな。象のしっぽも触って蛇だと騒いだり、牛の角をつかんでサイだと信じたりする。連中ときたら、自分の鼻先さえ見えとらんのだ。ぶつかるたびに腹を立てんで、お前の方からうまくよけて歩けよ。」 陽一「そして、ますます自分がちっぽけで惨めに思えてきたんだ。生きてる価値なんかない。だから首を吊ろうとしたのに、そこでも失敗しちゃったんだ。」深呼吸を一つして、守は言った。「そりゃ、最高の失敗だったよ。」 (自殺したらもう取り返しはつかないからね。生きていればやり直せるのです。子供や生徒達にもそう教えてます。人生はゲームじゃない。生き返ったりしないんだよと。) 「三浦、お前のやっとことは洗いざらい全部わかってるんだ。どうしてそんなことをするのかも、な。俺が他所者で、泥棒の子で親なしの居候だからだろ?お前ってやつは、そういう人間をいじめるのが大好きなんだよな。でもな、三浦。お前こそ可哀想なやつだ。お前は開けちゃいけないドアを開けたんだ。いいか三浦、確かに俺は親なしの居候、泥棒の子だよ。だけどもっといいことを教えてやる。俺の親父は横領犯なだけじゃない。人殺しもしてるんだ。俺のおふくろを殺したんだよ。ただバレてないだけさ。お前がうちの壁に書かせた落書きは本当のことなんだ。俺は人殺しの息子なんだ。遺伝を信じるんだろ?泥棒の子は泥棒。そうなんだ。そういうものなんだよ。遺伝はあるんだ。だから甘く見るんじゃないぞ。俺には人殺しの血が流れているんだ。人殺しの子は人殺し。そうだよな?お前も知ってのとおり、俺は鍵も外せるんだ。泥棒の血が流れていたら、あれぐらいお茶の子なんだよ。生まれながら身についてるんだ。だけどな、三浦外せるのは自転車の鍵だけだと思うなよ。」怒りは言葉を生み、言葉は怒りを増幅する、守は一気にぶちまけた。「いいか、これから先、お前が俺に、俺の友達に、俺の家族につきまとったら、彼らに何かやらかしたら、そのときはもう待ったなしだ。どれだけ鍵をかけて閉じこもろうとどこまでも逃げようと無駄だ。どんな鍵もぶち開けて、どこまででも追いかけるからな。(バイクの保管場所の鍵も開けて、ブレーキを壊すことだってできるんだ。)わかったかい?遺伝を信じろよ。そしてせいぜい命を大事にするんだな。」 「(親のことで付き合うのをやめるなんて)本性見た気がしたわ。それなのに、ふっきれないでいたの。でも分かったのよ。ただ、浅野さん、ふられたのねって言われるのがシャクなだけなんだって。わたし、今まで鼻高々だったもんだから。前川さんて、社内の女の子にすごくモテてるの。」見栄っぱりよね。 含蓄のある言葉が心に響きました。
2011年02月16日
先日「分別と多感」(桜田雛短編集)を読んだのですが、今日ゲオに返すので、忘れないために、気にいった台詞・シーンを書き留めておきますね。面白い題名だなと思ったら、同名の小説もありました。ちょっとグロい絵柄だけど、内容には合ってるかも。結構オドロオドロシイのも好きなんですよね。特に最後の「魔女になった人魚姫」は秀逸!また、私が作った人魚姫の動画と詩ですマウスの場所から泡が出てきます。BGMは私が作曲した「癒し」です。昔作ったのですが、詩は文字化けして読めない時があるので、下の詩を読んでください。携帯から見てる人もね。他にもフリーページの中ほどに「動画と詩」シリーズがあるので、見てくださいね。 「人魚姫は愛する王子を殺しきれず海の泡になりましたそれで幸せだったのかしら泡となって海を彷徨い溺れる王子を待っている」BGMの「癒し」の歌と詩です。 「本当は恐ろしいグリム童話」は読んだけど、「本当は恐ろしいアンデルセン童話」?も書いて欲しいなあ。「分別と多感」もエロいけど、結構深いですよ。 「白いケーキ、黒いケーキ。並べて眺めてみて溜息。乙女心がふたつの間を揺れ惑う訳なんて至極簡単なのです。どっちも同じくらいおいしくて同じくらい魅力的だから、選べないの!!」と彼女。「優柔不断は可愛いけど、時々不安になるよ。もし、他に素敵な人が現れたら、迷うってどちらも欲しいなんて言うんじゃないかって・・・」と彼氏。「甘いショートケーキ、ビターなチョコケーキ。どちらが欲しい?分別なく多感なあたしは両方食べたいのです。どおしても。」 迷った挙句、結局二人とも付き合う彼女。それも憎みあう異母兄弟とね。義母に愛されない兄が可哀想だと彼に内緒で付き合い始め、ばれて、弟である彼氏を失いそうだけど、泣いて謝る。それで許されて二股かける彼女って・・・個性の違う二人とも欲しい気持ちも分かるけど、やっぱり欲張りかな?うらやましい気もするけど・・・ 妄想する彼氏?「雨衣はオレのだから誰にもやらねぇけど、雨衣のかわいさが世間に面割らないのはよほど気にくねぇっ!!」こんな風に言われてみたいよね。 「魔女になった人魚姫」 (上の写真は、清川あさみ著の絵本「人魚姫」よりお借りしました)「そんなある日、人魚は鮫に襲われ顔に大きな傷を負いました。人魚王子に会いたい一心で魔女に頼み美しい髪と引き換え醜い足をもらいました。声と引き換えれば美しい足がもらえたけど、王子に誉められた声だけはどうしても嫌だったのです。・・・しかし人魚は悟ります。王子が愛してくれていたのはその美しい見た目だけだったのだということを・・・こうして人魚は王子を殺し、深い海の底へと戻ったのでした。人魚「・・・もう二度と恋なんかするもんか」そして魔女に弟子入りした人魚は、いつしか魔女になっていきました。誰からも怖がられ、忌み嫌われる醜い魔女に・・・・・・・・・若い男の人魚「・・・昨日も思ったけど、ばーさんて照れ屋だよね。なんかかわいい」かつてまだ美しい人魚の姿だった頃、魔女はその美しかった顔に大きな傷を負いました。そして最愛だった王子様は彼女の元を去っていったのです。だから魔女は誓ったのです。もう誰にも素顔を見せないと。男の人魚「・・・全然醜いなんて思わない」再び恋に堕ちた魔女がその思いを胸に秘めたまま2年の月日が流れた頃、18になり海辺に上がることを許された男の人魚はそれはそれは美しいお姫様に一目惚れしてしまのでした。・・・・・声と引き換えに足が欲しいとねだる男の人魚に魔女「人間と人魚の文化は違いすぎるっ一時の気の迷いに流されて人間になりたいなんて言うんじゃない。物知らずで役立たずな男なんていくら見た目が良くたって人間どもは優しくなんかしちゃくれないよ。人間は汚い。その女だってただのゲスだ。」男の人魚「なんでそんなこと決めつけるんだよ。まったく知らない彼女のことをゲスって言うばーさんのが汚いよ。魔女「・・・そうかい。私は汚いかい。ずっと一緒に過ごしてきた私より知って数日のその女の肩持つって言うのかい。結局おまえも人の見た目の美しさしか見ていないのか。だったらなんでこんな醜いばばあに優しくした!!」男の人魚「・・・だってばーさん、ひとりで寂しそうだったから・・・」突然、魔女が男の魔女にキスをする。男の人魚「何すんだよ・・・っ」魔女「・・・気持ち悪いか?こんなばばあの口付けは。ざまあみろ。今飲ませた薬は、おまえの声と引き換えに明日の朝には尾ひれを裂いて足を生んでくれる。そんなにその女が良いってんなら何処へなりとも行っちまいな。陸に上がって野垂れ死ぬがいい。」男の人形が魔女の髪を手に取ってキスする。男の人魚「・・・ありがとう・・・」魔女「・・・おまえなんか、おまえなんか大嫌いだ!!」男の人魚が地上でひどい仕打ちを受けているのを知ればざまあみろとさえ思ったのでした。哀れな魔女は思ったのでした。・・・・・魔女「随分年老いて醜くなったねえ」男の人魚が動いた。魔女「水晶玉におまえが死んだ姿が見えたから来てみれば・・・臭い汚い。ああ嫌だ。最初は可愛がってもらえたけど、話せない、ろくに歩けない物知らずな奴はすぐに疎まれたね。見知らぬ男を囲った姫・・・なんて噂が漏れ出さぬよう捨てることすらされなかった厄介者。それがおまえ。老いとともにどんどん扱いもひどくなって死んでも埋めてすらもらえなかった哀れな男・・・なんだいまだ生きてんじゃないか。なんだいその目は?私が憎いか!?すべてはおまえが望んだことじゃないか!?憎みたきゃ好きなだけ憎みな!!私だっておまえなんか・・・男の人魚「・・・ありがとう・・・ばあさん・・・」魔女「あ・・・あああっ愛してる・・・っ愛してるんだ。愛してるんだ。愛してるよぅ・・・」愚かな魔女は、哀れな魔女はそうしてえんえんと泣き続けたのでした 哀れだけど、最後に救いはあったかな?私もなぜ、人魚姫は王子を殺さなかったのだろう?と思ってました・・・殺さなければ、自分が死んで泡になってしまうのに・・・この魔女のように殺していれば生きながら得たのに。それは不幸なことだったのかもしれないけど、男の人魚と心が通じてやっと幸せになれたのかも。逆説的だけど、深いですよね。私も少し?ひねくれてるから、こういうの好きですね。
2011年02月14日
月曜にゲオから借りてきた「君のいる町」をようやく?読み終わりました。私にしては時間がかかったかも・・・1巻~8巻を読んだ後、間を空けてから、今日また9~11巻を読んだのです。また印象に残った台詞を引用しますね。9巻から。 桐島青大「それに・・・好きだったけど諦めた人ってのも信じられん」七海「え・・・?」青大「アイツ(柚希)はそんなこと言うヤツやない・・」・・・・柚希「自分が諦めない限り何も終わってないんだから。」・・・・七海「じゃあどうして?何でそんなウソまでついて桐島君と別れる必要があるの?理由があるなら話してくれればいいじゃない。」青大「そーゆーヤツなんじゃアイツは・・・家族がもめたら気ィ遣って自分から家を出て・・・こんな田舎までたった一人でやって来てそんでわざわざ広島は楽しいって・・・来て良かったって何通もメール送って・・・心配したオレには大丈夫じゃ言うて笑(わろ)ォて見せた・・・誰かに迷惑や心配をかけたくない時アイツは何でもかんでもバカみたいに我慢するヤツなんや。たとえそれがホンマは泣きたいくらい辛い時でも・・・だからアイツがそんな思いをしとるかもしれん時にオレだけ神崎とつきあって幸せになる気にはならん・・・好きやって言うてくれたんはすごい嬉しいけどでも・・・」七海「・・・ホント桐島くんらしい。大切な人が困ってたら、絶対に見捨てたり出来ない人なんだね。」桐島「ゴメン・・・」七海「ううん・・・好きよ・・・そーゆー所」 柚希は我慢強いというか、人に心配させたくないというか・・・偉いけど、そこまでだと、あまりにも可哀想だけどね。私はそんなことできないけど、私がしたらどうにかなりそう・・・「諦めなければ終わらない」というのは、そうだなと納得しました。 小2の時、ハーフの月が都会から転校してきて、「田舎者」とバカにしたので、桐島と由良尊(たかし)が、「都会もん、勝負しろ!」と挑んできた。月(あかり)の母「アンタぁ・・・もしかしてまたイジメられたたんじゃなかろうね。だったらちゃんと言いんさいよ?月「大丈夫よ。ウチ、イジメられても負ける気せんし、どーせ誰もウチのことなんか嫌って助けてくれんもん。だったら一人で強ォなるしかないじゃん。」『きっとお母ちゃんやお父ちゃんにもウチの気持ちなんかわかるわけがない。どこに行ったって・・・いつも一人なんよ。」・・・桐島「どしたんじゃ、お前!!スゲー怪我しとるやないか!!」尊「大丈夫か!?血ィ出とるぞ!!誰にやられたんじゃ!!」月「・・・別に」桐島「別にやあるか!!誰にやられたか言えって!!」月「アンタらには関係ないじゃろ!!言ったからってどーなるんよ!!」桐島「あの真ん中のヤツ・・・さっきお前に相撲で負けたヤツやないか。アイツらか・・・?」月「・・・だったら・・・何よ」桐島「許さんに決まっとるじゃろォが!!」尊「ふざけんなアイツらァ!!」月「は?」桐島「待てオラァァ!!」尊「勝負せェやー!!」・・・・・月「バ・・・バカじゃないんアンタら・・・こんなことしてくれたってウチ別に感謝なんか・・・」桐島「おめえマジでふざけんなよ!?」月「え!?」尊「そうじゃ!!何ボケーッと見とんなら!!2対3で勝てるわけねーじゃろ!!サッサと入って来いや!!」桐島「お前も来る思ってこっちはケンカしとんじゃ!!仲間見殺しか!!」月「え・・・え・・・仲間って・・・ウチが・・・?」桐島「当たり前やろ。他に誰がおるんじゃ!!」尊「ええからこっち来い。作戦立てるぞ!!明日は3人で行くんじゃ!!」桐島「やっぱ朝の方がいいんじゃねーか?きっと油断しとるって!」尊「なァどう思う?」桐島「オイ聞いとんか?えーっと・・・月!!」月「わーん」・・・近所の人「え・・・泣きながら?」月の母「そんなんよォ。今までどんなにイジメられても涙ひとつ流さんかったのに昨日は傷だらけで大泣きして帰ってきてねェ。」近所の人「まあー、酷いことする子がおるもんじゃねェ。そがァにイジメんでも・・・」月の母「ああ、違うんよ奥さん。泣くほどね・・・嬉しかったんじゃと・・・」・・・・・月『きっとそれは頼まなくても大丈夫なことだと思う。この二人なら何があっても、一生ウチの友達でいてくれる気がするから』 ハーフでイジメられ続け、一人でいいと強がっていた月が、一生の仲間・友達と出会えたと感じた瞬間です。うらやましいなあ。そこまでの経験はありません・・・友達づきあいが苦手で、一人でもいいと開き直っていた頃もありました。休み時間は一人で読書してたりとね。今でも、あまり友達が居るとはいえないけど、仕事や趣味の仲間はいるかな?子供達にも、そういう友達に出会って欲しいと思います。カズが高校生になったら、あまり部活せずに、バイトや一人旅などしたいというのですが、それもいいけど、部活で仲間や友達を作って欲しいと思う。私も今、時々会うのは高校の音楽部とか大学の合唱団の仲間とかだからね。なぜかクラスの同窓会には一回も出たことがない。高3の時に一度、中学の同窓会があったけど、同じ中学の子が、同じ大学・学部を受験し、私だけ受かってしまった発表の日だったので、気まずくて、高校の先生に報告に友達と行くとキャンセルしてしまいました。彼女は私よりいい高校に行っていたので、リベンジできた?とも思ったけど、かえってそんな気持ちで会いたくなかったのですよね。まあ、今でも年賀状などで付き合ってはいますが。 10巻から引用します。桐島「もし・・・もしもやぞ・・・?お前の好きなヤツがお前に親友とつき合っとったらどうする・・・?」明日香「・・・は?」桐島「それでもやっぱり好きなヤツ追っかけて頑張ろうとするか・・・?」明日香「あのさァいきなり何の話して・・・あの・・・さ・・・さァ・・・アンタこそどーするんだよ、そうなったら。」桐島「え・・・どーするって、そりゃ・・・親友(風間恭輔)を裏切るようなマネはしたくねーし・・・それに」明日香「・・・ってゆーかさ、そんなこと思ってる時点で・・・もう親友じゃいられないだろ・・・」桐島「え・・・」明日香「だって・・・自分の本心も打ち明けられないで心の底ではソイツのこと羨んだり嫉妬したりして表面上は仲良くてもそんなの親友なんて自分が思えない・・・」・・・・・風間恭輔「だったら、どんな手を使ってでもこっちを振り向かせろよ。奇麗事ばっかじゃ欲しい物は手に入んねーぜ?」・・・・・明日香「私にとっては2人とも大切だからそんな所・・・見てるのも辛いよ。」桐島「御島・・・だよな・・・ゴメンな、ホンマしょーもないこと聞いてやっと答えが出たわ・・・え・・・?」・・・・・風間「ん・・・?おう桐島・・・なんだ見舞いに来てくれたのか?」桐島「見舞いっつーか・・・宣戦布告や。」柚希「あの・・・」桐島「オレが広島から追っかけて来たんは枝葉柚希じゃ!お前にゃ悪ィが返してもらうぞ!!」柚希「な・・・」風間「柚希が・・・お前の追っかけて来た女・・・?」・・・桐島「オレはお前がどんな病気だろうと遠慮する気なんかねェからな」柚希「いい加減にして!! よくそんな酷いことが言えるわね!!」桐島「わかったよ・・・」風間「ま・・・元々奪い返せなんて煽ったのはオレの方だしな・・・いいぜ?受けてやるよその勝負。奪えるものなら奪ってみろ。そのかわり・・・そんなに時間はやれねェぞ・・・?」・・・風間「ま・・・いいや・・・おかげであと暫くは楽しくなりそうだ・・・」・・・明日香「アイツは恭輔はあと1年で死ぬんだぞ!?そんなヤツから彼女まで奪い取ろうってのかお前!!そんなにその子の方が大事なのか!?」桐島「・・・仕方ないじゃろ。それがオレの本心なんやから・・・」明日香「仕方ないって何だよ。そりゃアンタからしたらたった1ヶ月のつき合いかもしんねーけど、私にとっては・・・」桐島「他に何も浮かばんかったじゃ・・・」明日香「は・・・!?」桐島「これから先も今のままでいられる方法が・・・」明日香「・・・え?」桐島「あ~~~~でもダメかなーこんなん・・・やっぱ自分勝手でキショいだけだよねァ・・・」明日香「な・・・何の話だよ。意味わかんないんだけど!」桐島「お前オレに言うたじゃろ?親友がこんな状況になったら友達じゃおれんて・・・」明日香「え・・・あ・・・あぁ」桐島「オレも・・・そう思ったんじゃ・・・確かにこのままじゃ風間のことねたんで逆恨みして大嫌いになるかもしれんて・・・だったらそんな上っつらのつき合いより思っとること全部ぶちまけた方が・・・アイツと本音で話した方が何とかなるかもしれんって思ったんや。」明日香「・・・そ・・・それであんなこと言ったのか?」桐島「そりゃまァ・・・1年も一緒におった元カノは忘れられんけどよォ・・・たった一ヶ月のつき合いでも風間はオレの親友やから・・・」明日香「そっか・・・」『こいつにとって風間は彼女と同じくらい大切なんだ・・・』明日香「だったら初めからそう言えばいがっぺ!?バガな勝負ふっかけてねーで!!」桐島「いででででっ!!そんなことしたらアイツの方が気ィ遣うじゃろうが!!知っとるやろ風間の性格!!」・・・明日香「どーでもいいけど・・・友情も愛情も両方手に入れようなんてそんな都合よくいくとは思えないけどな・・・」桐島「・・・うっせー。だからって何もせんかったら、どっちも失うだけじゃろうが」 友情と愛情を両立するのは難しいかもね。でも、「やるだけやる!」という気持ちがうらやましいなあ。 桐島「どんなに辛いことがあった時でも・・・死にたくなるくらいヘコんだ時でも・・・いつもお前笑ォてオレのこと励ましてくれたやろ?正直あの笑顔にどんだけ救われたかわからんわ・・・」同情しても笑顔で励ますのですね。
2011年02月11日
高3のミンミが「桐島、部活やめるってよ」(朝井リョウ著)を高校の図書館から借りてきて、「面白かったから読んでみる?」と貸してくれました。桐島自身の気持ちが書いてないのが残念だと言ってましたが、そこは想像するしかないのかも・・・高校生だった頃を思い出しながら読んでました。ここまで格差?はなかったかもしれないけど、やはりあったかもね。引用します。 自分は誰より「上」で、誰より「下」で、っていうのは、クラスに入った瞬間になぜだかわかる。僕は映画部に入ったとき、武文と「同じ」だと感じた。そして僕らはまとめて「下」なのだと、誰に言われるまでもなく察するのだ。察しなければならないのだ。・・・・・僕らは気づかない振りをするのが得意だ。・・・・・自分達が傷つきそうなことには近づかない。もう一度、自分のこの立ち位置を再確認するようなことはしない。ひとりじゃない空間を作って、それをキープしたままでないと、教室っていうものは、息苦しくて仕方がない。それをかっこよくこなせるほど17歳って強くないし、そういう人はいるのかもしれないけど、自分はそうじゃないってことだ。 なんか分かるなあ。私も「上」ではなかったし、どちらかといえば「下」だったかな?今でも目立つことはしないようにしてるけど、別な意味で目立ってしまったりもする。そうすると気恥ずかしいんだよね。17歳だけの問題じゃないよなあ。でも、若いときほど、感じやすいっていうことはあるかな?ミンミは18歳だし、マッキー21歳、カズも15歳だから、みんな思春期だなあ・・・私も精神年齢は幼いから、あまり変わらないかもしれないけど。この小説は、懐かしかったりもするけど、今の気持ちを再確認させられるような気がする。 両方子連れ再婚で、実父と義姉カオリが交通事故で亡くなり、義母と二人取り残された実香。義母がショックのあまり実香を義姉カオリと思い込んでしまった。自分が忘れられて、カオリと呼ばれることが哀しくて辛い実香。引用しますね。 「ねえカオリ、実果って覚えとる?」どくん、と全身を走る血管が波打った気がした。「ずっと前に、お父さんとどこかへ行ったまま戻ってこないやんねえ・・・二人とも」覚えとるよ、と私(実香)は細い声で答えた。忘れるわけないっっしょ、とも付け加えた。血がぐるぐると体中を駆け巡る。立っていられなくなって、ソファに座った。「お母さん、ずっと心配でねー・・・。カオリはやさしいから、今まで話題に出さんとおってくれたんやろうけど・・・やっぱり寂しくてね」ずるい、そんなの。「手紙をね、書いとるんよ。お父さんと、実香に。だけどどこにおるかもわからんから、宛名は何も書けなくてねー・・・とりあえずポストに入れてみとるんやけどね。・・・やっぱりお母さん馬鹿みたいやねー」 ふうん、そっか。と私は返事をした。たっぷりと伸ばしたはちみつのように、細い細い細い声になってしまった。大丈夫だろうか、声は震えていなかっただろうか。・・・・・・・私はここにおるんよ。実香は、ここに、 忘れられてなかったことが嬉しくて、涙する実香。うちも私だけ子連れ再婚だけど、連れ子のマッキーとミンミは女で実子のカズとは性別が違うから、主人に思い違いされることはないだろうけどね・・・マッキーやミンミが主人に愛されてるのか不安だけど、仕方ないのかな・・・でも大切に思ってくれてるとは思う。そう信じたいですね。すぐに小説に感情移入してしまうのです。 容姿端麗で、勉強もスポーツも何でも出来る宏樹。部活はサボりっぱなしのくせに、試合だけ当てにされている。そんな自分にイライラしながら、原因が分からずにいた。でも、冴えない映画部員達が撮影のときだけ輝いてるのを見て気づく。引用します。 「はじめからサボるつもりなら、こんな重くて大きなカバンで学校に来ない。馬鹿みたいに(野球)道具だって毎日ちゃんと持ってきて、だけどサボることで誤魔化してた。一番怖かった。本気でやって、何もできない自分を知ることが。・・・・・大丈夫、お前はやり直せるよ。と、桐島に言ってやろう。お前は俺と違って、本気で立ち向かえるものに今まで立ち向かってきたんだから、そんなちっさなことで手放してしまったらもったいない、って、言ってやろう。」 私も本気で努力するのが怖い。それでも出来なかったら言い訳できないから。本気じゃないからできないんだと逃げ道を残しておきたいんだよね。昔、「勉強しないから出来ない」と言い訳してる子たちに「じゃあ勉強してから言ってみろ」と思ったことがある。口に出しては言えなかったけどね。まあ、やらなければ出来ないのは当たり前だよね。やっても出来ないかもしれないけど、やってみなければ分からない。生徒には「失敗を恐れずに挑戦してみろ」みたいなこと言っても自分は出来ない、やってないんだよね。本や漫画を読んだり、ドラマや映画を見たりして、感じるものはあるのに、実行できない。まあ、すぐに実行できたら苦労はないけど。明日もT1で授業するから頑張らないとな。出来ることからはじめよう。始めの一歩だよね。
2011年02月07日
今日、整形外科で「アイシテル-海容-」前後編を読みました。以前、ドラマでも見たのですが、コミックは言葉が心に刺さってきて、涙が出て止まりませんでした。小6の裕一が小1の清隆を殺してしまう事件が起きるのです。引用させてもらいますね。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー裕一が暴行されて帰ってきたときの回想。裕一「だって家のドアがとても巨大に見えたんだもの。とてもとても重くてそれでもやっとの思いで開けてでも廊下が・・・まるで荒野の一本道のように永遠にのびているように見えて母さんのいる居間のドアが遠くに遠くに見えて僕はもうあんなところまで歩けない。・・・お母さん出てきて。そのドアを開けて『おかえり』と言って。『どうしたの』と言って。声が出ない。お母さん助けて。そのドアを開けて。お母さん僕に気がついて・・・今思うとほんの5分もなかったと思う。でも僕には1時間にも2時間にも感じた・・・そして・・・『くさいくさいくさっていく僕・・・くさい自分の体じゅうからいやな臭いがする気がして服のままずっと(シャワーで)洗い続けた。僕が着替え終わった頃やっと母さんが僕が帰っていることに気がついた。『裕一いるの?』そして最初のひと言が『裕一?あらやだ、帰ってたの?うわっなにこれ!!ビショビショじゃない、なに考えてるのよ、もう!!水かけでもしたんでしょ。バカじゃないの!!ランドセルまでもういやな子ねー』機関銃のように続くののしりの言葉。母さんは目の前のボロボロの僕よりぬれた教科書の心配ばかりしていた。-だめだと思った。そしてもうどうでもよくなった。なにもかも・・・僕はあの犯人よりこの冷たい女を心の底から憎んだ-その日から『ただいま』は言わなくなったんだ」富田「裕一くん、そんなことが・・・裕一君、ごめんね。ごめんね、気がついてあげられなくて」裕一「富田さん」富田「苦しかったね、つらかったね。そのときにこうして抱きしめてあげられればよかったのに・・・ごめんね。」裕一「富田さんはうちの母さんとは違うよ」富田「ううん、一緒よ。鈍感で平気でわが子を傷つけてしまう。傷つけることもまるで親の特権のように勘違いして・・・あのときたくさんの大人がきみとすれ違ったのにだれ一人として声をかけようとしなかった。だれもきみに気づいてあげられなかった。許して、ごめんね。」裕一「富田さん、僕が悪いんじゃないの・・・?だってあの子は・・・僕が悪い子だからお母さんに嫌われているんだって・・・」富田「清隆ちゃんがそう言ったの?」ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーそして、自分だけでなく、母親までけなされた裕一は清隆を殺してしまうのです。どちらも可哀想過ぎますよね・・・ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーまた、富田から、裕一が暴行されたことを聞き、愕然とする裕一の母。富田「あなた(裕一の母)を責めてるのではありませんから。事実そのときすれ違った大人もだれも気がついてあげられなかった。私だって『自分だったら気がついた』なんて・・・胸をはって言えません。母親は万能じゃないんです。」裕一の母「いえ・・・やっぱり私のせいです。あのころチャットにはまっていたんです。裕一もあまり手がかからなくなってきて主人は相変わらず家庭を顧みない人で・・・さびしかった・・・そんなときチャットの楽しさに気がついてつらい本音を話したときのみんなのはげましが心からうれしかった。知らないからこそどんなことでも言えた。主人のグチ、子育ての不安。私はどんどんのめりこんでいきました。でも、裕一が帰ってきたら、きりあげていました。そしていつの間にか裕一の『ただいま』は私の楽しみの終わりの合図になっていました。その日もチャットに夢中になっていました。『帰りが遅いな』とは思っていました。でもそれは楽しい時間が延長できるということでもありました。裕一の帰りが遅いのを私は心の中で喜んでいた。玄関に立ち尽くす裕一にも気がつかず私は自分の楽しみを優先させていたんです。しかも傷ついて帰ってきた裕一を帰宅に気がつかなかったうしろめたさから逆に叱りつけてしまいました・・・気がついてあげられなかったとしても・・・せめて傷口をえぐるようなことをしていなかったら・・・裕一ごめんね、ごめんね・・・私のせいです。あの事件は・・・私が・・・こんなひどい母親だったから起きたんです。」富田「野口さん、それは違います。裕一君は事件のことを全部話してくれました。動機も分かりました。あまりにも哀しい理由です。どちらかが大人だったらあの事件はおきなかった・・・」ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー私もたぶん気がつかないだろう・・・チャットではないけど、ブログに夢中になり過ぎて子供のことを放っておいてる私・・・ミンミにも「目の前にいる私達よりブログの方が大事なの?」みたいなことを言われてしまった・・・反省しないといけないですね・・・そう言いながらも、また殺された清隆の姉、中学生の美帆子とその母の会話を引用させてください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー清隆・美帆子の母・聖子「ねえ、美帆子私はいいお母さん?」美帆子「え・・・」聖子「私はいい母親?」美帆子「なに?そんなこと聞いてどうすんの?安心したいの?それには子供から『いいお母さん』ってハンコが必要なの?免状でも欲しいの?」聖子「美帆子、あんたってホントに・・・」美帆子「私かわいくないね。自分でもやんなる。ママはキヨタン(清隆)にとってはサイコーのママだったと思うよ。キヨタンのこと心の底からかわいがっていたもの。ほおずりして抱っこして見つめてうなづいてママの仕草には愛情があふれていたよ。そのこぼれた分私に分けて欲しかったよ。」聖子「美帆子、ママはそんな・・・」美帆子「ママはそうじゃなくても私はそう感じてた。ねえ、そういうのって、どう取り繕ってもごまかせないのよママ。私は一番じゃない。それは理屈じゃないの。この肌で感じるの。ねえ、わかる?ママ。一番好きな人に振り向いてもらえないこの気持ち。キヨタンはむかつくやつだった。何度あの子の言葉にキレたかわかんない。-きっとその男の子にもなにか言っちゃいけないこと言っちゃったんじゃないかな-ってこのごろ思うんだ。」聖子「あんたって子は弟を・・・キヨタンのことをそんなふうに・・・あんたって子は・・・」バシッ聖子が美帆子の頬をたたく。聖子「いやな子、なんていやな子なのおまえのほうが・・・」美帆子「『死ねばよかったのに』?ほら・・・本音が出た。」聖子「待って・・・」ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー私も「カズばかり可愛がって・・・」とミンミに言われます・・・昔、マッキーにも「ミンミばっかり」と言われたけど・・・確かに下の子の方が可愛く思えるからなあ・・・ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー清隆の父と母の会話です。父・清「聖子?どうした聖子、飲んだのか?聖子」聖子「いいお母さんなんかじゃない。」清「え?」聖子「私だって・・・いいお母さんなんかじゃない」清「聖子?」聖子「『いいお母さん』なんてそんなのどこにもいやしないのよ。子供を平気で深く傷つけてそのくせなにも気がつかなくて私も加害者の子のお母さんもみんな一緒よ。わああ・・・・」ーーーーーーーーーーーーーーーーー本当に私もいい母親なんかじゃない・・・子供たちを傷つけているんだろうなあ・・・私が母に傷つけられたことをいまだに覚えているように、あの子達も覚えているのだろうか・・・連鎖するというけれど、どこかで断ち切りたいのにね。「お母さんはデリカシーがない」とマッキーに怒られる。子供の前で、大人同士平気で子供をけなし合うし、聞いてはいけないこと、言ってはいけないことを言うらしい。鈍感で気がつかないのもあるけど、気を遣わないからいけないですよね。つい思ったことをそのまま口に出してしまうけど、それは子供のままだということ、大人になれていないんだなあ・・・子供達の方が私より先に大人になってしまうかもしれない・・・ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー自分のせいと責め、死のうとする裕一の母・さつきを止める裕一の父・清隆。裕一の父・義隆「さつき、裕一を抱きしめよう。裕一を心の底から大切にしよう。いま、さつきが自殺したら、裕一は母親に見捨てられたと永遠に恨むだろう。恨みでいっぱいの心の中では償いの気持ちは育たない。だから、もう一度裕一と生きていこう。そして裕一が犯した罪の重さを一生かけてでもわからせてあげるんだ。」ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー自殺することは、遺される者を見捨てること・・・?そうなのか・・・自殺されたら、裕一はもう二度と母親を許さないでしょうね。私もそんなことしたら、子供達は私を許さないのだろう。私も子供達には自殺しないようにと何度も言ってるけどね。今、電車の人身事故など自殺が日常茶飯事になってしまっている・・・鬱になってるのでなければ自殺なんて出来ないとは思うけど、他人事とは思えない。一時期、仕事がうまくいかず、落ち込みがひどいときがあったからなあ。今はなんとかやっていますが。ーーーーーーーーーーーーーーーーーー清隆の母・聖子から裕一への手紙。「それなのに清隆がひどいことばかり言ってしまって遠慮なしになんでも思ったことをそのまま口に出してしまう子なんです。あなたを傷つけてしまってごめんなさいね。裕一くん、お願いがあります。清隆の分も生きてください。絶対にみずからの意思で死を選ばないでください。天寿を全うしてください。そしてあなたが心から愛しあえる人と出会ってください。どうか温かい家庭を築いてください。そしてその愛する人との子供が授かったときにそのとき初めてあなたはあなたのしたことを知るでしょう。」・・・・・裕一の母・さつき「富田さん、あの子は変われるのでしょうか。清隆ちゃんのお母さんからのあの手紙にさえなにも感じていないあの子が・・・」富田「裕一くんは『わかりません』と言ったんです。心で頭の中で必死に言葉を探してでもそれができなくて『わからない』という答えしか出せなかった。なにも感じない子が『わからない』とは言いません。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー清隆の母「みずからのすべてを捧げて家族のため子供のために尽くしても母親であれば当然という周りの人達の悲しいまでの無関心。そしてたった一つのミスで奈落の底に突き落とされる。」ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー私にはそこまで出来ないけど、気持ちは分かります。母子とも哀しいけど、うちは大丈夫かな?と不安になってしまうなあ。考えさせられてしまいました。
2011年02月05日
以前、「ちはやふる」をおやこ劇場のサークル長のAさんから借りました。つい期限があるゲオのレンタルコミックを優先して読んでしまっていたのですが、6日のブロック会で返す予定なので、慌てて?読みました。「ちはやふる」は百人一首の競技かるたの話です。私も五色百人一首は、生徒達にやらせたりしてるけど、競技かるたは見たこともない・・・まあ、昔テレビでクィーン選なのか、札を飛ばしてるのを見て驚いた覚えはあるけど。とにかく読み始めたら、また一気に読んでしまいました。もともと読むのは早いけど、我ながらますます早くなってるような・・・面白い漫画は半日で読んでしまうのですよね。まあ、絵よりも筋を追ってるだけかもしれませんが・・・母親として共感した部分を引用しますね。 千早の母「いつのまにかこんな(袴を着る)こと出来るようになっていたのね。お恥ずかしい話ですが、私かるたが全然わからなくて大会を見に行ったのも数えるほどで・・・初めて大会を見たときに思っちゃったんですよね。ああ大丈夫だ。かるたをやってる限り千早は大丈夫だ。たとえ成績が学年で下から5位になっても高校生になっても部屋が変なクマのキャラクターだらけでも進路のこと全然考えてなくってもたぶん大丈夫だろう・・・と不安定な世界(芸能界)に入ってしまったお姉ちゃんのほうが心配が強くて袴を買いに来るのも遅れて放っておいて千早には悪かったなあって。」千早「お母さんお母さんは『放っておいてる』んじゃなくてかるたを信じてくれてるんでしょ。」・・・かなちゃんの母「いいことじゃないですか。私も子供を育てて思いますけど親にとって子供をほどよく放っておくのがどれだけ難しくて大切なことか・・・」 本当にそう思います。まあ、私も放任の方なんだけど、信じて放っておいてる?というか・・・特に大学3年の長女のマッキーは、無断外泊?したりとか破天荒な娘だけど、信用はしてるのですよね。内閣府の東南アジア青年の船に2ヶ月乗って、やっと帰ってきたと思ったら、今度は就活で毎日遅くまで飛び回ってます。なかなか決まらず、焦ったり落ち込んだりしてるみたいだけど、なんとか気を持ち直して頑張ってくれてるみたいです。SPIは難しくて落ちてばかりと苦手意識持ってるけど、集団面接のディスカッションの一次は一つ受かったと喜んでました。こういう方が、マッキーの本領発揮できるし、得意分野だと思います。なんて親バカかな?話が飛びましたが、この「ちはやふる」の著者末次由紀は、少年少女の気持ちと、母親や教師の気持ちも分かっててすごい。今度は教師目線の引用? 綾瀬千早「うーん、でも吹奏楽部困ってるし、かるた部のことだけ考えてたらいけないかなぁって・・・」女帝(先生)「綾瀬さんがこんなこと言う日が来るなんて・・・教師人生最良の日・・・」千早「ていうか・・・試合してて思うんですけど私達かるたで『勝負』してるんですよねぇ・・・うまく言えないんですけど、この前の運命戦みたいにいい運が必要なときは絶対あって・・・(かるた部員達の心の声)『これがキャプテンの強欲・・・』千早「だから、他の部に良くしといたら自分にも帰ってくるかなあって!」(かるた部員達の心の声)『ぐるっと回ってかるた部のことしか考えてねー』女帝「わ・・・わかりました・・・」隠居(先生)「いやー綾瀬さん、面白い子ですねぇ」女帝「なにがですか。単純なのか、打算的なのか・・・」隠居「いやー私はあの子は結構な勝負師だと思いますよ。」女帝「なにをバカな・・・」隠居「最終的に勝負で自分の命運を握るのは自分じゃないとなんとなくでも分かってるのはたいしたものです。」本当に「情けは人の為ならず」なんですね。ぐるっと回って自分に返ってくるのだから・・・千早達も、吹奏楽部に校歌の演奏で応援してもらい、涙ぐんでいました。千早振る演奏で。今度は「千早振る」の説明の引用です。 かな「私がイメージしやすいと思ったのは『千早振る』と『荒振る』と対で考える説です。肉まん君「『荒ぶる神』とか聞いたことある!」かな「そのとおりで両方とも神の力を表しているんですが『荒振る』が悪い神の力なら『千早振る』は正しい神の力でどちらも勢いの強さを表しているんですがその性質はまったくちがいます。『荒振る』がバランスの悪い不安定なぐらぐらな回転の独楽だとするなら『千早振る』は高速回転するまっすぐな軸の独楽。何が触れても弾き返される安定した世界でまるで止まっているように見えながら前後左右上下どこにも偏りなく力が集中している状態ー」 「千早振る」は、「端正な」とでも言いたくなるような言葉ですよね。本当に言霊が宿っているような・・・私も昔百人一首をみんな暗記したけど、もうほとんど忘れてしまった。でも、「ちはやぶる(千早振る) 神代も聞かず 龍田川 からくれなゐに 水くくるとは」は、今でも覚えてる数少ない一首です。五色百人一首も読むけど、覚えられない・・・取る生徒達の方がよっぽど早く覚えます。6年の書写の時間が硬筆だけになる学年末、五色百人一首やらせちゃおうかな?6年の一クラスしか担当してないから、学年共通にはならないけど、内緒でやってしまおうか・・・百人一首も国語だよね。以前、家庭科や図工でもやってしまったことあるけど・・・五色でも百人一首に触れて、興味を持ってくれたら嬉しいなあ。にほんブログ村
2011年02月02日
「黒薔薇アリス」も、昨日ゲオで借りてきたコミックです。10冊借りると1週間借りられるので、「一瞬の風になれ」6巻と合わせて借りてきたのです。それを2日間で読んでしまった私・・・ヴァンパイア(吸血樹)の話なのだけど、面白い。ロマという民族?名が出てきて、調べたらジプシーみたいなものらしい。漫画も勉強になるなあ。なんてもともと知識不足なんだけどね。引用です。 鳴沢瞳子「冷静な状態でしかいられなかったってことだよね。レオじゃ発情できなかったっていうことだ。しょうがないね、そればっかりは理屈じゃないもんねー」アリス「ちょっと待ってください!!そんな・・・発情とか動物みたいに相手を決めようとしてるわけじゃないんです わたし!!」瞳子「何言ってるの?人間は動物だよ?発情できなきゃ繁殖なんかするわけないじゃない。冷静なままじゃ自分が一番大事だし誰かのために自分の体や命や時間をささげようなんて気持ちになるわけないんだよ!セックスだの妊娠だの出産だの女にとってはリスキーなことばっかしだしさ!そのメスの冷静な心をどうにかして奪い去るのがオスのアピール力でしょ!?」アリス「そっ・・・そうかもしれないけどでもあたしはその・・・あの・・・ヴァンパイアの未来のことを考えなきゃいけない立場でより良い種を選ぶっていう役割があってだから発情だとか恋愛感情だとかそんなもので決めるわけにはいかないんです!」瞳子「『そんなもの』?賢い女っぽいこと言ってるけどそういう感覚を失っちゃうのってハッキリ言って生物のメスとしては『退化』だよ?そんな頭でっかちさんだからいまだに繁殖できずにいるんじゃないのー?ヴァンパイアみんな死んじゃうよー?立場は分かるけどあなたはいろいろ考えすぎて自分がメスであることを忘れてるよ!思い出して!あなたは本来動物であって動物のカンを持っているということを!」 考えるのではなく、感じること?特に恋愛など感情にまつわることはね。それ以外でも大切なのかな?私も頭でっかちでセックス恐怖症だったからなあ・・・また引用です。 アリス「でも中身は結局変わってない・・あたしは自分が失望して傷つくのが一番嫌で舞い上がってひとりで恥をかくのが嫌でそれで男の人や恋愛自体をすごく否定的に考えたりするの。可愛げのない女だったんだ。・・・今も同じ。・・・・・でもそれでいいんだよね?厳しい目でオスを選ばなきゃいけないんだからきっとこんなあたしだからディミトリが選んだんだよね・・・」 なんか似てるなあ・・・まあ、今更恋愛は関係ないけどね。にほんブログ村
2011年02月01日
docomoショップに行ったついでにゲオに寄り、レンタルコミック借りてきました。「一瞬の風になれ」という陸上の部活のコミック。スポコン物?と思ったけど、さわやかですね。割と読むの早い方だけど、一気に読んでしまいました。いいライバル、仲間、指導者に恵まれないと人は伸びない。顧問のみっちゃん先生「せいぜい楽しもうぜ!! 挑戦者(チャレンジャー)はおもしれえんだからよ!!」私もこんな風に励ましたいなあ。子ども達に「失敗を恐れるな。そこから成功は生まれる」とか言ってるけど、本当は自分自身が何よりも失敗を恐れてる。でも、失敗できるうちが花だよね。悔しいこと、辛いことばかりだけど、ほんの少しの嬉しいこと、喜べることがあれば、帳消しになるというようなことが書いてあった。「名言力」という本を書いた大山くまおが、鬱になるほど辛いことがあった時、自分の心に染み込む言葉を選んだのだとラジオで言っていた。ただ頑張れと言われても頑張れない。でも、無理するなと言われても、何も出来ない。自分を大事にしすぎても駄目なんだと言っていた。私は自分が一番大事だから、無理しない。頑張らない。だから、何も成し遂げられないんだなあ・・・コミックでも本でも、読んでてすごいなあと思うけど、実行できない・・・こんな風に出来たら気持ち良いだろうなと思いつつ、吹っ切れないのですよね。挑戦して失敗するのが怖い。負けて傷つくのがいや。人は変えられないけど、自分は変えられる。そういうけど、なかなか変われない自分がいや。算数の少人数指導や、TT指導のT2(補助)は気楽だけど、TTのT1(主導)は、担任が見てるから緊張する。でも、やればなんとか出来るのだから、やらないとね。T1やらせてもらえるのは信頼されてるからなのだと思いたい。私は走れないけど、せめて歩かないとね。立ち止まったり、座り込んでいたら、そこでおしまいだもの。
2011年01月31日
槇ようこの短編集「14R」の名文句を集めてみました。【収録作品】真昼に翔けだす/ワタクシサマ/恋をはじめる僕たちに/デイリーニュース 「真昼に翔けだす」amazonより引用「川村珠希 14歳。まわりからは真面目にみられる委員長。でも真面目ってなに? そんな彼女だって恋もするし、それに…それに――!? めくるめく槙ワールドがここに!!」「止められても、怒られても、やめられないものは続けなさい。自分が好きなものに気づいたら、あとは翔けだせ」「誰かが私には無理だと言った。私のことを分からないって言った。でも誰にも奪われたくないものみんなにも私もある。」「ワタクシサマ」「私の失敗をそんなことどうってことないって笑いとばしてくれるの?どうして何も言わないで そばにいてくれるの」失敗したっていいんだよね。自分に言い聞かせてます。そうじゃないと失敗続きの私は生きていけないもの
2011年01月31日
コミックばかり読んでますが、たまには本も読んでますよ。重松清の短編集「日曜日の夕刊」。中三のカズが国語のテストで読んだ「サマーキャンプへようこそ」が面白かったと言うので、それが入ってる短編集をミンミが図書館で探して借りてきた。パソコンで検索して調べたらしい。読書嫌いのカズでも興味を持ち、実際読めたのだから重松清はすごいな。「サマーキャンプへようこそ」は、子どもらしくないクールな少年とその父親の話。教師がそういう子を好まないと書かれてたけど、確かに本心を見抜かれているようで少し苦手かも?でも、自分の子どもとしては頼もしいかな?カズはそこまでじゃないけど、そうなりたいのかも。そういうのに憧れると言っていたらしい。ミンミから聞いた話だけどね。私も以前映画「青い鳥」を見て、重松清の原作本を買って読んだ。それは中学生のいじめの問題に鋭く切り込んだ作品だったけど、どこかに救いがあるのですよね。それと似たテーマの「後藤を待ちながら」も、同窓会という設定で、その後を読んだような気がしてホッとした。「チマ男とガサ子」は、まるで主人と私。几帳面でチマチマしてる完全主義者の男とマイペースでドジでガサツな女。まあ、「割れ鍋に綴じ蓋」ということで、お互い補い合うのもいいよね。なんて私は補ってもらってばかりですが・・・重松清は私と同年代なのに、なぜこんなに若い人の言葉や心が分かるんだろう。もっと若い人かと思ってました。文体は読みやすくて、ノリが良くても、やっぱり深いんですよね。「卒業ホームラン」は痛感するなあ。「がんばっていいことあるの?」と子どもに聞かれて言葉につまる・・・報われない努力を強いるのは可哀想と思ってしまうが、努力しなくてもいいとも言えない・・・頑張って練習してもレギュラーになれない息子になんで野球を続けるんだと聞いたら、「好きだから」と言われ呆然とする。「拍子抜けするほどかんたんな、理屈にもならない」言葉。しかし「忘れかけていた言葉」である。解説にあったけど、視点がいいらしい。当事者ではなく、となりの?傍観者の立場から描いてる。当事者の心理は分からないけど、想像することは出来る。一番効果的な人物の視点から描かれてるらしい。そういわれればそうだなと納得してしまう。重松清の小説では、それほど変化はないが、行動より感情に解決があるから、元気付けられるというのだ。解説読まないと分からないというのも情けないが、自分も元気付けられるからこそ、読みたくなるのですね。にほんブログ村
2011年01月27日
ゲオで借りてきた「悪魔とラブソング」を読みました。「ラブリー変換」が面白い。引用しますね。 神田優介「だってさ~汚れなんてみたくないもん服もメイクも部屋も弁当もラブリーな方がいいっしょ人づきあいだっておんなじさあたとえばさ、さっき俺に言った『たいして他人に興味ないくせにムリすんな』きっついよ、これ~だけどこれをラブリー変換しますと『その気もないのにやさしくすると誤解しちゃうよ?』あ これ首の角度ポイントちょっと上目づかいがいっかなーマリアっち今反対んなってるしー」可愛マリア「・・・そんな風には思ってない」神田優介「いーの いーのこれなら俺だって悪い気はしないしマリアっちもかまわれたくないきもちは伝えられるし目的ははたすじゃんうそかホントかはどーでもいーのさあ」 「少女パレアナ」の「喜びの遊び」みたいな感じだけど、これは自分の感じ方ではなく、人への見せ方らしい。でも、ラブリー変換していくうちに、感じ方もラブリー変換していくみたい。笑ってると楽しくなるのと同じかな?心理描写がいいです。また引用ですが。 可愛マリア「・・・鳥は自由だ・・・そういえば神様は羽をもっていないんだったか悪魔にさえあるのに-」退学の日あたしは言われた親友だと信じていたともだちから「あんたは人を汚れさせる」信じても救われるとは限らないあれからずっとあたしのこころの中は・・・逃げ出したい自分がきらいごめんなさい変わりたい誰かに好きと言ってみたい自分を好きと言ってみたい心から・・・ 本音を言ってしまうマリア。人が隠してる本心を言い当ててしまう。鋭くて怖いけど、魅力的。悪魔みたいだけど、小悪魔?母親を自殺に追い込んだトラウマで記憶を失ってるけど、好きな人とのハグで思い出してしまう・・・これからどうなるか知りたいなあ。ラブリー変換の説明のためとはいえ?著作権侵害し過ぎでしたね・・・やはりコミックの写真は削除します・・・引用はお許しくださいね。にほんブログ村
2011年01月27日
携帯の写メールで日記を送ったのですが、パソコンにはアップされず、なぜか携帯ブログでは見られるのですパソコンからしか、写メール日記は訂正できないのですよね。先ほど送った日記には、コミック「プンプン」と書いてしまいましたが、正式名は「おやすみプンプン」でした。 「おやすみプンプン」この日記とさっきの写メール、どちらが先にアップされるか分かりませんが、前後していても、この「おやすみプンプン」が正しいですアップされるのを待ちきれないので、もう寝ますね。お休みなさいと思ったら、やっとアップされていたのです。でも、せっかくこの日記書いたので、そのままにしておきます。今度こそ、お休みなさい
2011年01月25日
マッキーが好きで借りてきたコミック「プンプン」です。以前に私も勧められて7月17日に読みました。今日はその続きですが、やはりちょっと哲学的?人間だけど、主人公やその家族はキャラクターが変わってます。部分的に抜粋?させてもらいました。燃えられない私は生きていることにならないのかな?なんて考えさせられてしまいました、、、何かに夢中になって、頑張りたいと思いつつ、面倒くさいとだるがってしまう。子供たちのことは言えませんね。
2011年01月25日
有名な漫画だから、設定とかは知っていたけど、ちゃんと読んだのは初めて・・・今日、風邪で早退して、耳鼻咽喉科に行ったのですが、そこでコミックが置いてあったので、読んだのです。といっても一巻だけですが。孤独な黒騎士が所有してると主張する星。そこでツギハギだらけの機械の体の黒騎士を見る。メーテルが殺されたと思って黒騎士を殺してしまう。死んでしまったけど、永遠の眠りにつけて良かったのかな?希望が光を放つなんて、すごい発想。ベートーベンの月光のような曲を作曲したいという野望を持つ男。私にはそこまでの野望はないけど、あやかりたいなあ・・・
2011年01月24日
先日、サークル会でAさんに借りてきたのです。映画「イキガミ」のCMで知ってはいたのですが、読んだことはなかったのです。「魂揺さぶる究極極限ドラマ」と表紙にも書いてあるとおり、こんな世の中になったら世も末?かもしれない。こんな法律がなければ命の尊さを実感できず、犯罪に走るのを止められないとは・・・裏表紙にはこう書いてありました。「死んだつもりで生きてみろ。この国には国家反映維持法という名の法律がある。そこでは多くの人間を生かし、国を繁栄させるため、選ばれた若者をあの世へ逝かす紙・”逝紙”が配られている。届けられた志望予告証。残された時間わずか1日。”何もできないまま、誰にも尾の得てもらえないまま・・・何も残せずに消えていく。そんな僕が生きることを許された最後の1日が今日なんだよ”あと24時間・・・いったいどう生きればいい?魂揺さぶる究極極限ドラマ、ここに開幕!!」せっかく戦争に召集する赤紙が無くなったというのに、その代わりの「逝紙」が来るとは・・・その「逝紙」配達員の苦悩がまた切実です。割り切ろうとしても割り切れず、意味を見出そうとしている。死ぬ前の時間を有効に?生きられるという意味では、いつ死ぬか分からないより、ましなのかもしれないけど・・・親子・兄弟で殺しあう家族。そこまでしないまでも傷つけ合っている。このコミックは極端だけど、実際にこれと近いことは行われている。こんな法律が出来るような世の中にならないことを願いつつ、その前に戦争が起こらないことこそ祈ります。死ぬ前にいじめの復讐をしてしまった男が、やはり強制されて万引きさせられ、ボコられていた少年に向かって言う。「いつまでそうしてボコられてるつもりなんだ!!いつか仕返ししてやり、それまではじっとがまんだ・・・-そう、思ってるとか?だけど、その日が来るまで、生きられる保証なんてないんだ。それに仮にキミが力をつけて、やっと仕返しできるようになったとしても、あいつら、そのころにはキミのことなんて忘れてる・・・そんな相手に仕返ししたって後の祭りなんだよ。だからもり、風向きを変えたいなら、いま変えろ。どうせキレるなら、いまキレろ。闘うつもりなら、いま闘え。」死んだ男は犯罪者になってしまったけど、少年は立ち上がり抵抗し、いじめをやめさせた。少年は男に感謝の言葉を新聞に投書した。その死は無駄ではなかったのかな?でも、死なせる必要があったのかは分からない・・・にほんブログ村
2011年01月16日
ドラマ「フリーター家を買う」を私が好きだったので、ミンミが高校の図書館から借りてきてくれました。今日、読み始めて、一気に読み終わってしまいました。読むのは割りと早いのですよね。ドラマとは設定が同じでも、結構前後してたり、エピソードが違ってたりと別物ですね。両方それぞれ興味深い。私も一時鬱?っぽくなった時期があったから、他人事とは思えないのだけどね。ドラマの役者をイメージするのだけど、ちょっと違うかな?主人公の武誠治役の二宮和也が好きなんですよね。性格悪いと言われてるけど、演技は上手いと思います。小学生の女子によく「先生、嵐の中で誰が好き?」と聞かれると、「二宮」と答えてますが、「性格悪いんだってよ」とも言われる。なんて、このドラマは、なんとなくカズの将来を見ているようで怖い・・・私も主人も姉達も義母も、みんなして甘やかしてるからなあ・・・まあ、マッキーがまず就職できるかどうか心配だけど。また本に戻りますが、甘えたり、拗ねたり、不貞腐れてアルバイトもやめてばかりいた誠治が、母が鬱病になったことで一念発起して、肉体労働のアルバイトは長続きした。気のいいオッサン達が誠治の相談相手になってくれたことも一因だけど。ドラマにはなかったけど、誠治が採用する側に立った時、反面教師ではないけど、自分の未熟だったところを反省し、それを生かして採用するところが逆転の発想でいいですよね。2匹の捨て猫を拾い、1匹死んでしまうけど、1匹は救えたと考える。母親も鬱病になるまで放っておいたけど、真奈美に「諦めずに間に合った」と言われ、誠治も心を救われたのですよね。コップに半分の水みたいだけど、あると考えるか、無いと考えるかによって違う。楽天的に考えるのがいいのかどうか分からないけど、そう考えないとやっていけないときもあるよね。最初は暗い話だったけど、最後は希望が持てる。文体自体はそれほど暗さを感じさせないから、落ち込みはしないけど、いじめは凄まじかったなあ・・・あまり書くとネタばれになるけど、ドラマで知ってるかな?でも、ドラマとはまた違う感じで面白かった。ドラマのスペシャルあったのかしら?見損ねてしまったので残念だけど、本が読めたからいいとするか。調べたら、最終回がスペシャルだったのですね。それは見たけど、スペシャルとは思わなかった・・・特別スペシャルやればいいのになあ。また感想も調べていたら、フリーターが怠け者みたいに書かれていて嫌だというのもあったけど、そういう意味ではないと思う。嫌でもフリーターにならざるを得ない状況もあるし、自分で選んでフリーターをやってる人もいると思うけど、自分の気持ち次第ではないかな?うちも、大学3年のマッキーが就活を始め、正社員になれるかどうか不安・・・たとえフリーターでもちゃんと働いて、うちにお金を入れられるような自立?した社会人になってほしい。なんてマッキーに言ったら、「やる気なくすからそんなこと言わないで」と言われたけどね。
2011年01月07日
中3で読書嫌いのカズが、お年玉で「超訳 ニーチェの言葉」を買ってきた!?以前、コンビニで見かけた時、欲しいけど、題字が銀色だから嫌だと言っていた。TSUTAYAには虹色があるから、それが欲しいのだとも。 以前装丁が変わった新潮文庫名作シリーズを10冊セットで買った。持っていればいつかは読むかと買ってやったのだけど、飾ってあるだけでいつ読むのかな?でも、まさか1700円もする単行本を自分のお金で買うとは思わなかった。お年玉があるから、太っ腹になったのかな?ミンミが言うには、もらった図書券で買ったらしい・・・物語や小説が苦手で、長い文章が読めないカズには、短い警句や断章の方が気が楽なのだろうけど、分かるのかな?まあ、何も読まないよりいいからね。国語の成績が悪いのは、読書をしないせいだと私がカズに言っていたから、少しは何か読もうと思ったのかも・・・ニーチェといえば「神は死んだ」など、暗い?イメージだったけど、この超訳は”明るいニーチェ”のイメージらしい。「自分を常に切り開いていく姿勢を持つことが、この人生を最高に旅することになるのだ。」「今のこの人生を、もう一度そっくりそのままくり返してもかまわないという生き方をしてみよ。」「喜ぼう。この人生、もっと喜ぼう、喜び、嬉しがって生きよう。」
2011年01月05日
ミンミが高校の図書館から、また「まんがで読破シリーズ」の「銀河鉄道の夜」と「ファウスト」を借りてきてくれました。「銀河鉄道の夜」は、以前演劇で観たけれど、よく意味が分からなかった・・・まだ漫画の方が分かりやすいかな?裏表紙にはエッセンスが書いてある。謎の男「たくさん悩んで、たくさん苦しんでそれを何べんも繰り返してあらゆる人の一番の幸福を探すんだ-!」最初の場面はさそり座のエピソード。蠍「ああ私は今までいくつもの虫の命を奪っておいて自分の番になると(イタチから)一生懸命に逃げてこんな(井戸に落ちる)ことになってしまった・・・黙ってイタチに喰われてしまえば良かった。そうしたらイタチも一日生きのびただろうに-・・・ああ神様どうか次はほんとうのみんなの幸せのために私の命をお使いください。」その瞬間、蠍の身体は燃えてその真っ赤な火は空へと浮かんで蠍は闇を照らす星になりました。カンパネルラ「それがあの蠍の星だよ。」ジョバンニ「きれいだ」カンパネルラ「蠍が今でも燃えているから赤いんだよ。だけど『ほんとうの幸せ』ってなんだろう」ジョバンニ「僕わかんない」銀河鉄道に乗ってから・・・カンパネルラ「お母さんは僕を許してくれるかな。」ジョバンニ「許すも何もこれは夢・・・」カンパネルラ「お母さんが幸せになるためならなんでもする。だけどわからないんだ。いったい何がお母さんの一番の幸せなんだろう。」ジョバンニ「君のお母さんは何も悲しいことないじゃない。」カンパネルラ「・・・だけど誰だって本当にいいことをしたら一番幸せなんだね。だから・・・お母さんは僕を許してくれると思う。」カンパネルラ「あ!僕のお母さんだ。」ジョバンニ「誰もいないよ。」カンパネルラ「僕・・・降りなきゃ。」ジョバンニ「カンパルネラどこ行くの!?」カンパネルラ「お母さんが待ってるんだ。」ジョバンニ「町へ帰ろう!」カンパネルラ「!」ジョバンニ「この汽車がどこまでも行けてこの切符でどこまでも乗れるならこの汽車は僕たちの町だって通るはずだ!町へ帰れるんだよ!」カンパネルラ「だけど僕は行けないよ。それはジョバンニの切符だから。」ジョバンニ「カンパネルラにあげる。僕ずっと考えてた。あの蠍のようになりたいって。だから・・・大切な人のためならほんとうのみんなの幸せのためなら僕の身体なんかあの蠍のように何百回焼かれてもかまわない・・・」カンパネルラ「ジョバンニ-・・・」ジョバンニ「カンパネルラ、ふたりでよく星を見たね。流れ星が通ると願い事をしたっけ。『みんなが幸せになれますように』それが僕の願いだった。」カンパネルラ「ああ、僕だって同じ願いだ。ありがとうジョバンニ。」ジョバンニ「だから僕がもうあんな大きな暗闇だって・・・カンパネルラ・・・?」カンパネルラが消える・・・カンパネルラ「ありがとうジョバンニ」ジョバンニ「町へ帰れるって言ったじゃないか。切符だってあげたのに・・・なんで・・・カンパネルラ--ッ!」謎の男「お前はもう夢の鉄道ではなくほんとうの世界の激しい火や波の中を大股にまっすぐ歩いていかなければならない-・・・!」ネタばれしてしまうのですが、カンパネルラは、おぼれた友達を助けて自分がおぼれて死んでしまったのでした。銀河鉄道は死者を天国に運ぶ汽車だったのです。ジョバンニは実験として乗せられただけ・・・?哲学的な意味はよくわからないけど、心情的にはなんとなく分かりました。私がカンパネルラの母親だったら、誇りには思うけど、やはり哀しい・・・一番の幸せなんて分からないけど、人それぞれ違うものだから、思う通りに生きるしかないのですよね。なんて考えてしまいました。
2010年10月28日
昨日は病院、今日は美容院?風邪だからどうしようかと思ったけど、休日しか美容院行けないからね。その前に図書館も寄り、返却して借りてきました。福永武彦の「風のかたみ」も読み終わり、割と面白かった。映画でやったらしく、表紙に岩下志摩と坂上忍の写真が載っていました。岩下志摩が萩姫のわけがないと思ったけど、笛師の娘、楓でも合わない感じ。映画のキャストを調べたら、小説では男だった陰陽師が女に変わり、それを岩下志摩がやったらしい。あらすじも変わっていたから、映画を観たら、イメージが変わったかも。萩姫は高橋かおりで、まあイメージと合うかな?「あなたさまの頼る者はただあなたさまの御身一つでございます。人を頼り遊ばすな。人は遂に天涯孤独、生きるも死ぬもただあなたさま次第でございます。」と陰陽師が言ってたけど、私には出来ないなあ・・・自分を信用できない私です・・・内閣府の東南アジア青年の船に乗るマッキーが、「東南アジア」という指さし会話帳を持っていくと言ってたのですが、私が間違えて図書館の返却ポストに入れてしまっていました。今日、図書館から返してもらってきましたが、もう事前合宿に行ってしまっているから、どこに送ればいいのかな?まったくドジですね・・・
2010年10月24日
この頃、あまり少女マンガは読んでなかったのですが、久しぶりに「恋したがりのブルー」(藤原よしこ著)6巻を読んで、胸キュンです。行ったり来たりの恋で、まどろっこしいけど初々しい。高校生に戻った気分で?感情移入してしまいました。何度も読み返してしまった。ゲオは10冊借りると1週間借りられるので、「センセイと私」4巻も一緒に借りたのですが、これはちょっと胸キュンしなかったなあ・・・絵も目が大きすぎてアップが多く、感情移入できないかも。ミンミが絵を見て、「これは『神風怪盗ジャンヌ』の種村有菜の絵に似てるから、作者の水瀬藍は種村有菜のアシスタントだろう」と言ってましたが、調べたら本当にそうでしたね。姉のマッキーが小学生のころファンレター出すほど種村有菜が好きで、よく集めてたから、ミンミも読んでたのですよね。私も見た気がしたけどね。話はちょっとありきたり?で残念。絵も似てる割には硬いというか、くどい感じがしたけどね・・・ネットで調べたら、種村有菜もいろいろ批判されてるみたいだけど、今はもうマッキーも読んでないからいいかな?
2010年10月16日
レンタルコミック店で借りて読んだのですが、良かったですね。山岳救助隊と、ボランティアの三歩の話です。涙してしまうことも・・・引用しますね。三歩「今日の要救(要救助者)の矢部航太さん。彼の家族に聞かれたんだよね。あの子は山でどうだったんだろう。どんな気持ちで登ってたんだろうって。久美ちゃん会ったんでしょ。落ち着いたら、両親そろってまた山に来るって言ってたんだ。久美ちゃん、その時にでも二人に会って話せないかな。」久美「・・・矢部さんには、会いました。会ったけど・・・ご家族には・・・会えません。」「どして?」「私の・・・せいだから・・・」「いや、彼は風に飛ばされて・・・その証拠に滑落痕も途中の岩にぶつかった痕なかったし。」「止めなかった。奥又は危ないからって、別のルートを行った方がいいって・・・止めなかった。止めないどころか私、彼を送り出したんです。気をつけて行けって、送り出したんです。だから、私のせいで矢部さんは落ちて・・・」「違うっしょ―。久美ちゃん、それは違うっしょ―。」「でも、最後に会ったのは私で・・・だから・・・」「違う。違うよ」「違わない!!私が止めなかったから!!だからあの人は!!」「違う違う。ぜんっぜん違う。」「でも、もしも私が!!私がもっとちゃんと!!」「違う。久美ちゃんのせいじゃない。」「わああああ・・・」一ヵ月後。久美「私は・・・危ないルートだから気をつけて、と。」遺族「そうですか。」「それから・・・久美『気をつけて』矢部『はい。天気予報で、もう少しガスが出るかと覚悟してたんですけど・・・今日来て良かったっすよ。この景色。それじゃまた―!!』それじゃまたと言って、手を振って行きました。」「あいつは・・・よかったと・・・」「はい。」良かったです・・・
2010年09月29日
(まんがで読破シリーズ)「若きウェルテルの悩み」を読みました。以前、自殺を調べた時、ウェルテル効果という言葉が出てきたので、ウェルテルが自殺することは知っていたのですが、途中、殺人を犯してから自殺するのでは?と思ったりもしました。でも、その狂気から逃れ、自殺することで幕引きにしたのですよね。なんて、ネタばれしてますね。そう思った箇所を引用します。 ウェルテルから親友ウィルヘルムへの手紙「用意は整ったもうすぐ実行できるそうだとも・・・彼女は僕と一緒になったほうがずっと幸せなんだ。アルベルトには感受性に欠陥があるからな。(自殺する人の苦しみ・悲しみを理解できない・・・)彼にロッテの心をすべて満たしてやることなんてできるわけない。僕だけがロッテと感動を共にし共鳴して鼓動し得たんだ。だが・・・それももう・・・どうでもいいことだ。こいつ(銃)で・・・すべての僕の悲惨な運命ともお別れだ。今夜だ・・・ロッテがアルベルトの元へ戻ったら・・・僕らは永遠にひとつになれる。それは僕に吹き荒れた嵐・・・狂気の風だった。その僕を内側から破り裂きあたりを滅ぼさずにはいられないほどに荒れ狂う憎悪・・・そして愛。そうして自分を失いかけていた僕だったが再びこのワ―ルハイムの丘に立っていると・・・僕の中の狂気の嵐の隙間からかすかに残っていた僕の正気のひとかけらに昔の思い出があたたかく差し込んできた。その・・・優しい思い出。ああだめだ!そんな思い出がなんだというんだ!?僕はもう限界じゃないか!?悲惨も狂気も一生僕のものなんだぞ。今日殺らなくちゃだめなんだ!それでも、僕の心はすんでのところで別の方向に傾いたそして祈りとありとあらゆる感情が一緒くたになって轟々と僕の中に吹き荒れた。僕は耐えた。そうして、ああ、そうか・・・勝ったんだ。きれいだな。そう。その最後の朝は僕の生涯で一番きれいな朝だったろう。ウィルヘルム、本当にすまない。皆にも心から謝る。僕は自分の最後の役目を果たさなければならない・・・僕は誰も傷つけずに済むようにこの舞台から去る。はっきりしてることがある。憎しみも愛情も僕の自然なんだ。僕にはもう次の嵐を切り抜けられる力はない。だがねこれは絶望ではない。あの一夜を戦い通したという安心からそれを成し遂げるんだ。」 (ウィルヘルム)ウィルテル・・・君の手紙は君の魂のすべてだった。僕の涙は止まらず胸はただ焼けつく君の輝かしい青春・・・そして君の爆薬のような青春が君を打ち砕き滅ぼしたのか・・・心やさしき友よ君は天国(そっち)では楽しくやってくれているのかい・・・?僕はただ軋むように寂しいよ 自分を殺さなければ、人を殺してしまう。自分を狂気から救うために自殺したのでしょうか?限界まできてしまった人間の哀しさがあらわれてますよね。自殺は女性より男性の方が多いそうです。男性は、女性より自分の弱みを人に見せることができず、誰にも相談できなくて抱え込み、自己責任で鬱になり、自殺してしまうとも。ウェルテルはウィルヘルムという親友に打ち明けながらも自殺してしまった・・・遺されたウィルヘルムも辛いですよね。ロッテもウェルテルの気持ちに気づいていたし、好意も持っていたと思う。またアルベルトも分かっていたのでしょう。それぞれ辛さをかかえながらも生きていくしかないのですよね。自殺を罪とは言い難いけど、生き抜いて欲しいと思ってしまいます。自殺を失くすためには、うつ病を治すことが先決と思っていたら、鬱病を治療するための薬が、かえって自殺を招くと書いてあったサイトもあり、何を信じていいか分からなくなりますね。うつ病になる原因である経済的な困難などをまずは無くさなければ解決しないのかな。
2010年09月25日
高3のミンミが、パン作り。まあ、発酵30秒、全体で40分のパンだけど。30秒のところ、1分電子レンジにかけて、発酵させ過ぎ!とパニクっていたけど、私は「大丈夫じゃない?たとえ膨らまなくてもいいよ」などと、放置したので、怒ってましたね・・・ それでもなんとか無事に出来上がりました。 バターの代わりに、バター風味のマーガリンを使ったので、香りはあまりしなかったけど、美味しかったですよ。 手伝わなかったけど、しっかりご馳走になりました。絵本でこんなのあったなあ・・・ニワトリが小麦から育てて、パンを作るのだけど、他の動物は、全然手伝わないくせに、パンだけは食べたがる。私みたいです・・・ 絵本を調べていたら、「小さい白いにわとり」のサイトが見つかりました。小学1年の教科書にも出ていたようですね。私は教わった覚えはないけど・・・ミンミが「働かざる者食うべからず」と言ってた。私もそう思うけど、食べたいんだよね。「おとなしいめんどり」という同じようなものは見つかったけど、絵が違う・・・もっと外国の細密画っぽい絵なのですが、どなたかご存知ないですか?調べていたら、「ロージーのお散歩」と勘違いしていたようです・・・でも、この絵で淡々と、「小さい白いにわとり」を描いて欲しいなあ。また、この話をしていたら、ミンミが古典で習ったという「児のそら寝」を教えてくれました。「児のそら寝」2にわとりのパンは、他の動物が食べられたり、食べられなかったりと話によっていろいろだけど、僧達が作ったぼたもちは、僧達が笑ってたから、稚児は食べられたのではないかとミンミは言っていたが、もしかして食べられなかったかも・・・ハッピィエンドばかりも面白くないよね。「さるかに合戦」など、最後の結末を変えられてさると仲直りと言うのは偽善?とか思ってしまったりもする。私はいつも反戦とか言ってるに矛盾するかな?
2010年09月17日
漫画「大奥」(よしながふみ作)の4・5巻を読みました。先日、「大奥」の1・2・3巻を読んで日記を書いたのですが、映画化のせいか、人気で4・5巻は借りられなかったのです。江戸時代、若い男性の死亡率が高い疫病によって男性の人口が女性の1/4にまで減り、跡継ぎが女性ばかりになった。将軍も家光から女性になり、男女逆転の大奥という設定。5巻の後半、有名な赤穂浪士討ち入りの話も男女逆転だと新しい見方で面白い。 吉良上野介(女)「そんな馬鹿な!内匠頭やこの大石が、もし女であったなら決してこのような事(刃傷・討ち入り)には・・・馬鹿な!!」 綱吉(女)「ならば、赤穂の浪士らには武士の対面を保たせて打首ではなく切腹を命じてやる!・・・ただしこれより先、武家において男子の跡目とする旨の届出は全てこれを認めてはならぬ!!浅野(内匠頭)長矩の刃傷然り赤穂浪士の討ち入り然り・・・遠き戦国の血なまぐさい気風を男と共に政から消し去ってしまえ!!」 本当に男性ではなく女性が政治の中心になれば、戦争や争いごとは無くなったりしないかな?男性的な女性がなっても、意味ないかもしれないけど・・・男女差別は嫌だけど、やはり男女差はあるよね。女性の方が平和志向が強いのは、自分が生んだ子供が、戦争に行ったり、殺されたくないからだと思う。もちろん、男性でもそういう考えあると思うけどね・・・
2010年09月17日
漫画「優駿の門ピエタ」(やまさき拓味作)を読みました。8巻の中での、馬の心が分かる天才騎手優馬のセリフ。「(故障の)アルフィーを(走らせて)死なせてしまったのは、、、オレだあの時の後悔はずっと消えずにオレの心の片隅に残っていた、、、しかし、、、ピエタを見ていると、、、その考えは間違っていたんじゃないかと思うようになってきた。日本ダービーに出走させなかったらアルフィーは死ぬことはなかったかもしれないが、しかしアルフィーは出走しなかったことを死ぬまで後悔していたにちがいない、、、アルフィーは後悔することよりも死を賭してオレ達のために己の意志を貫き通して逝った。オレは、、、アルフィーにとってそれで良かったのだと今は思う、、、!!」死んだら後悔も出来ないよね、、、大体馬の気持ちなんて、本当に分かるものかな?人間の希望を投影してるだけでは?とも思うけど、そう思わないと辛い?ライバルの騎手左京まで、脳腫瘍なのに、命懸けでレースに出る。もっと自分の命も、馬の命も大切にして欲しいよね。男だからかな?気持ちとしては分かるけどね、、、9巻までしかレンタルしてなくて、中途半端で終わり、モヤモヤ。やはり完了した漫画借りてくればよかったかな?先日、ドラマ「チャンス」を見て、サラブレッドに興味が湧いたので、思わず借りてきてしまいました。競馬にお金を賭けるのはイヤだけど、観る分には面白いかもね。まあ、私は漫画やドラマだけにしておきます。昔、船橋競馬場の隣の若松団地に住んでいたことがあるのですが、競馬で身を持ち崩し、家庭崩壊したうちが何軒もあると聞いてたから、賭け事の怖さは子供心にも身にしみましたね。
2010年09月16日
「冷めない紅茶」(小川洋子著)を読みました。鉄道博物館への往復の電車の中で読んでいたのです。主人は新聞読んでるしね。「冷めない紅茶」と「ダイヴィング・プール」という短編が一冊に二編入ってます。 「冷めない紅茶」の中の抜粋「しかし、その冷たい夜わたしが考えた死は、熱帯魚に土を振りかけたり、アルコールの瓶を持ってたたずんだりした時に感じた死とは、全然違っていた。それを両手の上に載せて、重さを感じたり形を眺めたり香りをかいだりできそうだった。両手を離してそれが転げ落ちる時の、こつん、という音さえ聞こえそうな気がした。 その夜死んだのは、中学の時の同級生だった。」 死を考えるのに、こんなに優しい表現でいいのかな?と思えるほど、繊細な感じで面白かった。このあとはネタばれしてしまうので書きませんが、解説どおり、線が細いけど、切れないしなやかな感じです。 また、「ダイヴィング・プール」の方が私自身は興味深かった。残酷なことを密かにやってのける少女・・・それを黙って見ていた少年・・・ 「リエちゃんは、チエ遅れの母親にトイレで生み落とされた、かわいそうな子だよ。」純の声は低く、ひんやりとしていた。 純がもっと一方的に責めてくれたら、何か言い訳が出来たかもしれなかった。でも純は、恋を打ち明けるようにわたしの秘密をあばいてしまった。だからわたしはどうしようもできずに、自分の胸の鼓動を聞いていた。 もう何も言ってほしくなかった。哀しさが大きくなるだけだった。耳に残ってるリエの泣き声が、水滴にきらめく純の筋肉をバラバラにしてしまった。水のないダイヴィング・プールに落ちていくようなめまいがして、風景が歪んで見えた。 お互いに孤独で淋しいなあ・・・子供の頃から一緒にいるのに、わかり合えてるようで、わからない。人間は結局独りなのかな?ネタばれしてしまって、ごめんなさい。文体は柔らかいのに、結構シビアなことを書いている。素敵な作家ですね。
2010年09月15日
「BELIEVE」(槇村さとる著)の最終巻(7巻)まで先日読みました。巻末の「ダ・カーポ」について先日日記を書くのに、槇村さとるを調べたら、「イマジン・ノート」を知り、この「BELIEVE」のルカの言葉が、作者本人の声だと分かったのです。設定は微妙にちがいますが、引用しますね。 ルカ「小さい頃からお前の母親はろくでなしだと祖母から言われ、そう信じて大きくなりました。私の母親は色情狂で男と見れば色目を使いお前にも同じ血が流れている価値のない人間だ ― と言われ続けそう信じてきました。たったひとりの味方だった父が亡くなった時自分ひとりでも生きていこうとスナックで働きはじめました。高校にもろくに行っていません。私を心配してくれた先生と結婚しました。家を出られるなら何でも良かったので・・・彼は失職し、慣れない海の仕事で命を落としました。」記者「キャバクラで働いていたとかその ― 異性関係については?」ルカ「自分がしてきたことに対して責任はとります。特別に申し開きしたいことはありません。ひどい暮らしもしましたし、危ない目にも―すさんだ環境にいたこともありますが、後悔はしていません。ひとつ ― 言わせていただければ、ひどい生活だったことよりも孤独だったことよりも、私が不幸だったのは、他のだれでもない自分自身が自分を愛せなかったことだと思います。それが捨てられた子供が被る被害の本当の姿だと思います。」記者「今は ― 違うと言うことですか?」ルカ「はい。この仕事についてから、すねきって腐りきった私を信じて励まして助けて叱って泣いてくれる人達に出会って変わりました。私自身が棄ててしまった誇りをみんなが守ってくれたからです。記者「日原さんとは和解できたということですね?」ルカ「私の中の母親像は―悲しみと憎しみのあまり怪物のようになっていました。だから現実の世界で日原さんと出会っても気付けませんでした。和解 ― というより・・・ああそうなのだ - と納得がありました。想像とはちがうステキな人でした。先輩として尊敬しています。まだよく・・・母親とは思えない部分もあります。正直・・・」 辛い経験を踏み台にして、こういう作品を作れるのは昇華ともいうべきか?描くことによって自分を癒しているのかも・・・「イマジン・ノート」などで過去をさらけ出すのは勇気が要ることだと思うけど、自分の考えの基となるものを知って欲しいということかな。体験に基づく言葉は心に響く。もちろん絵も綺麗だからこそ、読みたくなるのだけど。
2010年09月13日
「ダ・カーポ」(槇村さとる著)から共感したところを引用します。 『うまくつき合えなくて避けているうちに孤立して、、、「だったら引っ越そう」とまで、、、なんで今までこういう人を避けていたんだろう徒等を組むくだらない人達だと決めつけていたんだろうすごくすごくあの中に入りたかったなのにうまくなじめなくて「くだらない」「必要ない」って決めつけてきたずっと孤独で―不安で―不安だから結婚した!?好きだからじゃなく―?自分の不安を消すためだけに京太郎さんを選んだのかもしれないだから今までとちがう京太郎さんを許せなくて「もとに戻ってくれ」ってどなってるんだ「私を守ってよ」―って叫ぶだけで自分の力でどうにかしようとしたことが―ない?』 私も集団行動が苦手で、避けてました。こんなふうに考えたことはなかったけど、私も不安解消に結婚したのかな?、、、 「太一、、、ごめんね?淋しくて悲しかったよねママたち太一のこと放っておいたからつらかったらつらいって言っていいのイヤッって言ってもいいのよそれでも太一のこと全部好きママもパパも太一のこと全部好き」 自分の子供は全部好きって言い切れるかな?苦手なところもあるけど、好きは好きです! 槇村さとるを調べていたら、「イマジン・ノート」を書いたことが出てきた。この人の過去が、この人の描く漫画を作ってる?これも読んでみたいなと思いました。無駄な体験は無いよね・・・
2010年09月12日
今度映画化される「大奥」のコミックを読みました。以前、読んだことがあったのですが、もう一度借りて読んでみたのです。印象に残ったところを引用しますね。 2巻の終り家光と、側室お万の方こと有功の「会話」『心の声』 家光「わしだって・・・わしだって好き好んでこんな形(男装)をして大奥で息を潜めるようにして暮らしている訳ではない!!」有功「・・・私が出会った娘は髪を切られただけでなく赤面疱瘡で自分の兄を失ったばかりでした。しかしその娘は誰を恨むでもなくけなげに私の横で兄のために念仏を唱えておりました。人はみな己ではどうにもできぬ運命を受け入れて生きているのでございます!私だってそうや。あなたのためにこないな所に連れてこられたんやないかッ!!ご自分お一人が辛い思いをしているとお思いならそれは大間違いや!!」 有功『お怒りにもならなかった・・・何という事や。怒りにまかせて上様をいじめたんは私の方やないか・・・!!知りとうなかった。自分の中にこないに黒い気持ちがあるやなんて・・・!』 家光の哀しい過去有功『何という悲しい笑い声や。この方と同じ苦界に堕ちてようやく分かるとは。私はなぜこのか弱いお方にあないに酷いことを言えたのやろ。この方はきっと今まで幾度も幾度も打ちのめされてきたのや。女としてのご自分を踏みにじられて来たのや・・・今まで私は自分は坊主になるために生まれてきた人間なのやと思うてきた。この世で苦しんでいるたくさんの人々の助けになりたい。きっ自分は助けられると信じて今まで私は生きてきた。そしてそれがかなわぬとなったら、今度は自暴自棄になり人としての心まで捨てようとした。なんというあさはかな・・・何で気付かんかったのか。私が救えるのはたったおひとりやったんや。私の救わなければならないお方はずっと目の前におられたんや。私も目の前でこないに私にすがってもがきくるしんではる方がたったひとりおられるやないか・・・なんと可愛らしい私だけの上様。』それは二羽の傷つき凍えた雛が互いに寄せ合うように始まった恋であった。 多くの人を救う坊主になるはずだった有功が、一人の家光だけを救う。一人だけでも救えれば、自分も救われますよね・・・
2010年09月10日
「流れのさなかで」(立原正秋著)を読みました。漫画だけではなく、小説も読んでるんですよ(笑)先日観た「私の中のアイヒマン」の主人公も言ってたけど、この小説でもヒロインが空虚感に悩まされている。長いですが、引用しますね。 末乃は、佐藤常務の顔をたしかめたとき、どういうわけか、ひどく陽気な感情になり、毀れるものならこの際毀した方がいい、と心をきめた。「わたしの再婚の仲人なの。あなたしゃんとしていてね。」末乃は堀場にささやくと、佐藤常務の前に歩いて行った。「どうしたんだい、こんな時間に?」佐藤常務は居酒屋の前に立っている堀場をちらと見て末乃に視線を戻した。「私の昔の恋人。ご紹介いたしますわ」「西村さんは?」「広島。縁をとりもってくださった佐藤さんには申し訳ないんですが、今夜は、昔の恋人にめぐりあい、お酒をのんでいるところなんですの。」「どういうことだ?」「わたし、心が空虚なんですの。」「ちょっと待て。西村さんとうまく行ってないのか?」「どうして?あの人とうまく行かないはずがないでしょう。欠点のない人ですよ、うちの亭主は」「おまえさん、酔っているんだな」「それも昔の恋人にであったおかげで、、、」末乃はそこでうしろをふり向くと「堀場さん」と堀場を呼んだ。佐藤常務は、苦虫をかみつぶしんたような表情で末乃を見ていた。 不思議なもので、白楽に帰ってみると、昨日のことが、感情の歪から生じた行動であった、と見えてきた。しかし、堀場と逢っただけで空虚な時間から逃れられることが出来たのであった。だが、この白楽の家に戻ってみると、先の日々が見えた。それを考えると気が遠くなりそうだった。 末乃の空虚さが分かるような気がする?何かに夢中になりたいような・・・幸せなはずなのに、退屈で、時間を持て余してしまう。今、仕事してないからかもしれないけど、仕事してても、空虚さは付きまとう・・・心の隙間を埋めてくれる何かを求めてしまうんだよね。今、DVDや録画を見たり、本や漫画を読んだり、歌ったり、日記を書いたりしてるけど、なんか充実感がないんだよね。離人感というか、現実が虚しく感じられる。鬱というほどではないけど、虚無感?体の中を風が通り過ぎていく感じ。まあ、10月から仕事が始まれば、そんなこと言ってられないのだろうけど・・・
2010年09月10日
高3のミンミが、高校の図書館から「まんがで読破」という名作小説の漫画を借りてきました。今回は、「カラマーゾフの兄弟」「阿Q正伝」「千一夜物語」。前回は、「破戒」「蟹工船」「舞姫」「ドグラ・マグラ」。以前、買った「罪と罰」も同じ「まんがで読破」シリーズだったな。絵がちょっとグロいけど、内容には合ってるかも。今日の題は、「カラマーゾフの兄弟」(ドストエフスキー著)からで、その前後の部分を引用しますね。 アリューシャ:カラマーゾフ家の三男。純真な青年。町の修道院で暮らしている。イワン:カラマーゾフ家の次男。インテリの無神論者。モスクワ在住。アリューシャ「兄さん・・・ 新しい人生を始めるんですね。 神様も兄さんの旅立ちを祝福していますよ。」イワン「やめろ! 俺は神なぞ信じない。 祈りはやめろ。シラけちまう。」アリューシャ「ムッ 兄さんは信仰を持たないんですか?」イワン「持たない! アリューシャ俺はな・・・ お前が修道院にいることも気にくわん! あんなのところ、人間のいるところじゃない! いいか! 宗教は支配階級がばらまく麻薬だ!! 宗教は社会の不平等だや理不尽、残酷さを麻痺させる。 昔から支配者達は苦しめてきた民衆の 気をそらすために宗教を利用しただろ? 俗世を見ろ、アリューシャ。 農奴解放で世間じゃ自由や平等が謳われてるがな・・・ 実際は金持ちと貧乏人がしっかり住み分けられている階級社会だ。 貧乏人は自分のみじめさを忘れるために神にお祈りだ。 今も昔も変わらないだろ。」アリューシャ「兄さん、本気でそんなこと信じてるんですか?」イワン「フッ、宗教のインチキはまだあるぞ。 お前の大好きなゾシマ長老も大嘘をついてる。 …神が約束した世界がどうとかな。」アリューシャ「調和の世界のことですか?」イワン「クッ。すべての人々が手を取り合い互いを許し合う調和の世界… なるほどそれは素晴らしい世界だ。 だがそんな世界は接待にありえない。」アリューシャ「そんなことありません!調和の世界は必ず来ます!」イワン「わからないか?それなら教えてやるよ。 農奴解放前の時代-… 農奴は領主の所有物であり簡単に売り買いされていた。 自分は人の命など自由に扱えると思い上がった貴族や領主が大勢いた- そんなイカれた領主のいる屋敷で使用人の子どもが石投げをして遊んでいた。 …子ども『えい』ヒュッ『あっ』ゴッ、キャイン、キャイン… 単なる子どもの遊びだった。 だが領主は自分の犬を怪我させた子どもを許さなかった。 領主は残酷な見せしめを思いついたんだ。 冷たい風が吹く中、子どもは裸にされた。 屋敷中の使用人を子どもの母親が見てる前でだ。 子ども『お母さん…』 領主『かかれ』 子どもは母親の前で(犬達に)バラバラにされた。 酷い話だろ?」アリューシャ:ワナワナ…イワン「フッ。どうだ? こんな悪党殺してやりたいだろう? なぜ領主は子どもを許さなかった? 殺された子どもは死後の世界で領主を許しているのか? 母親は? 息子を殺された母親は領主を許すことが出来るのか? …だんまりか… だがお前の心の声はなんと言ったかな? 俺には聞こえるぞ。 お前の心の怒りの声が。 もうわかっただろ? 人間は許し合うことなどできないのさ… 調和の世界などない! それほど許し合うことが大切か? 殺された子どもの血を… 領主の罪を帳消しにしてまでま! 違うだろ? 必要なのは復讐だ!! イカれた悪党はブッ殺せ! 弱者に犠牲を強いる世界などブチ壊せ! そうだろう、アリューシャ…!」アリューシャ「兄さんは… そうやってずっと苦しみ続ける気ですか?」イワン「苦しむ?フッ… 神に頼るくらいなら苦しむべきさ。」アリューシャ「嘘です。 兄さんにも良心があるでしょう! 良心こそ心の中にある神の姿です。 人はお互いを許し合えない生き物なのかもしれない。 それでも… それでも人間は心の中の神に従い正しくありたいと願っているのです。 僕は人間を信じます。 兄さんを信じます。」イワン「たいした演説だ、アリューシャ。 …でもこれだけは忘れるな。 神にも救えない人間がいるのさ。 俺はそういう奴らを救いたい… シラけちまったなァ そろそろ行こうぜ。」 神とは、人間が、自分で出来ないこと、許し合うことをさせるために、良心を具現化して作り出したものではないかと思います。人間は永遠に愛することは出来ないけど、神なら出来るとね。また、他の部分も引用します。 コーリャ「すごいですね、カラマーゾフさん。 みんな仲直りさせるなんて。 いったいどんな手品を使ったんですか?」アリューシャ「僕は何もしてませんよ。 みんなが自分で気づいたんです。 心の中にある良心の声に。」 ことさら神と呼ばなくても、誰の心の中にも良心はありますよね。誰に見つからなくても、自分だけは知っている・・・ コーリャ「なんでイリューシャが死ななくちゃならないんだ? 神様は…残酷だ…」アリューシャ「僕も別れは辛いです。 …でも、死によってイリューシャがいなくなるわけではありません。」コーリャ「気休めは聞きたくありません。」アリューシャ「2ヶ月前のことです… コーリャも知っていると思いますが… 僕の師である…ゾシマ長老が亡くなりました。 僕も最初は長老の死を受け入れることが出来ませんでした。・・・ゾシマ長老「アリューシャ。悲しむことはないと言ったろう…」アリューシャ「長老…? 帰っていらしたんですね? また導いてくださるのですね?」ゾシマ長老「いいえ、アリューシャ… 私の教えの魂は… すべてお前の中にある。 お前の良心の輝きは何よりもまぶしい。 私の魂はお前とひとつだ。 お前が喜ぶときに私も喜び ともに泣きともに笑う。 忘れてはいけないよ、私はお前と一緒に生きている。」アリューシャ「長老…ありがとうございます。」・・・コーリャ「夢の話…でしょう?」アリューシャ「夢かもしれない… ただの幻かもしれない… でも… 長老から託された魂は… 確かにココにあるのです。 あなたにもあるはずです… イリューシャから貰ったものが… イリューシャの誇りと勇気… 優しい心… あなたの中にイリューシャは生きるのです。 あなたとともにこれからもずっと…」 人は二度死ぬのだそうです。一度目は肉体が…そして二度目は覚えていてくれる人がみんな死んだ時…自分を覚えて、胸に生かしておいてくれてる間は死なないのかな?私にもそんな人がいるかな?人の心に何かを残せる人間になりたいですね・・・
2010年09月08日
コミック「NHKにようこそ」を読みました。レンタルコミック店で借りたのですが、最初NHKは放送局のNHKだと思ってたけど、ミンミに「日本引きこもり協会」だと教わりました。中学の頃、オタクの子が面白いと言ってたそうです。ミンミもプチ引きこもりだったからね・・・7巻に書いてあった台詞が私、マッキーやミンミが言ってることに共通していたので、書き出してみますね。大学中退、無職、引きこもりの23歳の佐藤達弘と自称”佐藤君の天使”不登校の高校生の中原岬の会話。佐藤「なあ…この世には本当にダメな奴っているんだぜ?ダメな奴は何も本気で好きになれないんだぜ?…ああ 分かってる。本気で好きになって行動すれば傷ついても失敗しても他人に迷惑かけて死んでも…それでちゃんと「生きてる」ってことなんだ!岬「…とても好きだったから(瞳)先輩から身を引いたんでしょ?」佐藤「違う!怖かっただけだ!その先どうなるか分からなくて逃げただけだ。傷つくのが怖いから傷つく前に逃げてしまう。きっと俺は何も本気で好きじゃないんだ!本気になる前に逃げるんだ。だから俺は最強なんだ!!そうさ!一度も本当に負けたことがないんだ!死んだことがないんだ!…そうさ俺は死にたいんだ……何かに粉々になるまで殺して欲しいんだ。」岬「…だったらもう一度…二人で始めようよ。」恋愛もそうだけど、何事にも夢中になれない佐藤。それは私達親子も同じ。カズはあまり話さないから、何を考えてるか分からないけど、マッキーは、浅く広くで達成感がないと嘆いてる。ミンミは、夢中になれるものを探してる状態。私は、マッキーに近いけど、今は仕事も家事もせず、ただコミックや本を読んだり、録画やDVDを自堕落に見てるなあ・・・歌も卓球も中途半端だし、このHPでも、作曲や小説などクリエイティブ?なことはせず、だらだら日記だけ書いてる・・・それでも、何もやらないよりはましかな?とも思うけど。今夜、卓球の練習に久しぶりに行った。今度の日曜に卓球部内の混合ダブルスがあるので、一応顔を出し、付け焼刃程度の練習。体育館の駐車場に車を停めたまま、コミック「バクマン」を読み、練習時間を縮めてしまった。「バクマン」は止まらないほど面白い!まったく逃げてるよね・・・嫌な事、面倒な事から逃げてばかりだから、切羽詰らないとやらない・・・子どものことは言えないよね。いつも主人に「それは今日決まったのか?」と嫌味を言われてしまう。主人は几帳面で、ちゃんと計画立てて実行する人だからね。それでも、なんとか義務は果たしているつもり。逃げても頭や心の中で追ってくるんだよね。遊んでても、勉強しなきゃとか思ってた学生時代と変わらないなあ。勉強しようとすると本や漫画が読みたくなって、我慢できずに、読んでから勉強してた。新しい本を読むと止まらないから、司馬遼太郎の「国盗り物語」の好きな部分だけ読んでいた。中学の時ですね。成長してないのかな?まあ、やらなくちゃいけないことはやってるつもりだけど、ぎりぎり、最低限になるんだよね。それでも、やらないよりはましと言い聞かせている。完全になんて出来ないから、不完全でも、0よりはいいと思ってる。子供たちにも、ある程度諦めと納得は必要なんて言っちゃったけど、今からそんなこと教えてたらいけないかな?まあ、生徒にはそんなこと言えないけど、自分の子どもで性格も似てるから仕方ないよね。建前ばかり言ってても通じないし・・・本音も言ったほうがいいよね。ガス抜きのためにも。
2010年09月01日
鷺沢萌の「少年たちの終わらない夜」を読んだ。写真2枚目は、先日吉祥寺で買ったブックカバー。3枚の右側に写ってるのは、ブックカバーに付いている横から入れる栞(しおり)。小説に出てきた少年たちが、私立の一貫校出身なので、鷺沢萌もそうなのかと調べたら、公立の中・高だった。でも、祖母が韓国人のクォーターだったり、自殺したことも分かった。 そういえば、中3のカズが弁論大会の原稿に自殺のことを書いていたなあ。ネットで調べたことをいろいろ張り合わせてたけど、小説家は自殺が多いとも書いてあった。書くために自分を削っていくのだろうか。ネットで鷺沢萌を調べたら、在日で芥川賞が取れないから自殺?とも出ていたが、そんなことは信じたくないなあ。純粋に作品で選んでもらいたい。「少年たちの終わらない夜」は面白かった。作者が女性で、生い立ちも違うのに、よくこんな風に少年たちの内面まで分かるなあと感心しました。解説では、個人というより群れの雰囲気をよくとらえてると書いてあったけどね。「仲間たちは一分のズレさえも許してはくれない。既成の物差しをあててみれば、いいか悪いかの判断を下すのは簡単だ。いいか悪いか、そのどちらかしかなくて、いつだって崖っぷちを歩いているような気がする。」分かるような気がします。だから、そんな集団に入りたくないと思ったり、入らざるを得ない仕事などでは、周りの様子を窺っている。集団の中で孤独を感じるなら、最初から独りで居た方がいい、なんて思ったりもする。集団行動は苦手なんですよね。先日の職員旅行など、、、友達と会うのも、1対1ならいいけど、複数だと、どう話の中に入っていっていいか迷ってしまう。今日は大学時代の友達と1対1で会うので気楽だけどね。
2010年08月14日
明日、大学時代の友達と会うし、髪も伸びてきたから美容院へ。私の離職票を主人の勤務先に出さないといけないので、前任校の事務の人に電話して確認。いろいろ手続きが面倒だよね。ゲオに行って、ミンミはDVD、私はコミックを借りました。コミックは、「シマシマ」と「きのう何食べた?」「シマシマ」は、不眠症の人に添い寝してくれる人を紹介する話。抱き枕の代わりかな?純粋に添い寝するだけ。そういうのも必要かも。私も、なかなか寝付かれないし、眠りが浅くて、熟睡できず、睡眠不足なんですよね。主人のイビキのせいもあるけどね。そのくせ、美容院とか電車などでは眠くなってウトウト。授業とかでもよく居眠りしてたなあ。講演会や音楽会でも寝てしまう私。子守歌になってしまうのですよね。夜、熟睡できれば、そんなことないのかな。かといって、添い寝してくれる人は頼めないしね。主人はイビキもあるので、離れて寝たいです。
2010年08月13日
金管バンドの音取りCD作らないといけないのに、漫画読んでる暇はなかったかな?でも、マッキーお勧めの浅野いにおの「おやすみプンプン」は面白かった。「ハードだけど読み応えあるよ」とマッキーが言ってたけど、確かにシュール?な哲学満載で、考えさせられましたね。主人公のプンプンの叔父の雄一が恋人の翠に「ありがとう。話を聞いてくれて。なんだか少し楽になった!!」と言ってから、別れて帰るが、歩きながら、考える。『…というのは嘘だ五年もの間、僕の背中に重くまとわりついていたものは、過去へのあやまちへの罪悪感だったのは間違いない。…けれど、幾ばくかの光が見えた今、なぜか前にも増して重く、苦しい。…背筋が凍る思いだった。僕は気付いてしまったんだ。…僕は罪という呪縛に生かされていた……?恐ろしいほどの罪悪感に身動きひとつとれず!!ただ一人、じっと罪の意識にもがき苦しみながら、自分の生きる理由を探す行為そのものが……!!…僕が生きる理由だったとしたら……!?今の僕には、もう何も無い……償いは終わった……あるのはただ……無意味な生と、からっぽな未来への、恐怖。僕が唯一――信じていた神様は――…罪悪感だったのか……?寒い……苦しい……寂しい……怖い…………もう無理だ。』踏切に座り込む雄一。「この………バカッ!!」追いかけてきた翠。電車から逃げて翠の足にしがみつく雄一。「やっぱり……死ねない……この期に及んでっ…!!やっぱり死ねなひっ!!うぅ… うわっ… うわぁっ…たっ…たすっ…たすけて…ウフッ…たすけて…」翠「なんでそんなにめんどくさい人なんですか…小野寺さんは…」抱きしめる翠雄一「ホギャッ!!ホギャーッ!!」翠「…いいですよ!!なんだってしてあげますよ。小野寺さんが望むなら!!だから…もう…絶対に私から離れないでください…」雄一「じゃ…じゃあ…もし…もしも……僕がまた何か取り返しがつかない過ちを犯してしまって…君を深く深く傷つけてしまうことがあったら…その時は僕を…僕を……殺して。」翠「…いいですよ。…その時は必ず私が小野寺さん殺します。…だからもう…逃げないで…」雄一「あの…翠さん……好きよ」 翠「…うん。」主人公のプンプン、プンプンの父母、叔父の雄一は、なぜか鳥のような不思議なキャラで描かれている。マッキーは「だからこそ、自分だと思って感情移入できる」と言うのです。浅野いにおは「ソラニン」を描いた漫画家。「ソラニン」も面白かったけど、私はこの「おやすみプンプン」の方が好きですね。マッキーとは趣味が合うかも。やっぱり親子だからかな?
2010年07月17日
今日、入間市のipotまで映画「告白」を見に行ったので、ついでにレンタル漫画屋に寄ったら、「キャンディ・キャンディ」を見つけてしまった! 小学生の頃、妹が「なかよし」を買っていて、それに連載されていたのですよね。私は少女フレンドや別冊マーガレットなど買ってましたが、「キャンディ・キャンディ」は、かかさず読んでました。アンソニーがステキだったのに・・・アニメはイメージが違ってあまり好きではありませんでした。「エースを狙え」もアニメの動きが悪かったですね。やはり私はマンガの方が好きかも。映画や演劇も本とイメージが違ってがっかりすることが多いのですよね。先に漫画や本を読むと自分のイメージが出来上がってしまうから、逆にアニメや映画を先に観た方がいいのかも・・・「キャンディ・キャンディ」はあまりアニメは見てなかったし、マンガも昔であまりよく覚えていないから、これから楽しみに読みます。先日、おやこ劇場のサークル会で、昔の漫画の話で盛り上がったのですよね。「ガラスの仮面」も好きで、1冊を除いてみんな持っています。「エースを狙え」も古本屋で集めました。「あすなろ白書」も持ってます。今のマンガもいいけど、買う気にはならないかな。なんて「のだめカンタービレ」は、途中から持ってます。レンタルコミックで読んで、その後は買ったのです。本は図書館で借りることにしてるんだけど、秦かなえの「告白」と東野圭吾の「卒業」は買ってしまいました。最新刊は図書館にあまり置いてないし、あっても予約が一杯だから。DVDも図書館で見たら、古いものしか置いてませんね。それでも予約してきましたが。臨時教員も7月一杯だから、節約しないとなあ・・・
2010年06月14日
めて近所の漫画喫茶に行き、禁煙のマッサージチェアの部屋で、漫画「女優」を10巻三時間で読んでしまった。面白かったですよ。平日昼間に入館し、一時間以上居るとランチをサービスしてくれるというので、塩カルビチャーハンを頼みました。480円のチャーハンが無料で、3時間16分で1100円だったから、実質620円かな。次に行ったゲオでレンタルコミックもやってたから、レンタルすれば良かったかも、、、まあ、マッサージチェアは気持ちよかったし、いいかな?ゲオは8月31日まで、旧作が全部100円だと言うので、会員カードを作りました。TSUTAYAの方が近いけど、高いからなあ。ガソリン代を入れるとどちらが得かな?今日は、「20世紀少年第2章」と「紀子の食卓」を借りました。「20世紀少年第2章」は新作なので320円だけど、TSUTAYAは400円だから、まだ安いよね。せこいけど、夏休みにいろいろ見たいから、少しでも安い方がいいよね。「20世紀少年第2章」は、やはり面白かった。最終章はなるべく映画館で見たいけど、観られるかな?
2009年08月07日
先日までのNHKドラマ「ツレがうつになりまして」を見て、興味深かったので、本も買ってしまった。と言っても、文庫本の方だけど。大体ドラマ通りだけど、やはり本の方がいいですね。妻の漫画家、細川てんてんが描いた漫画と、夫のツレが書いたエッセイの両方が載っています。辛く重い日々なのだろうけど、仄かなユーモアが漂っている。うちの主人も生真面目で几帳面、ツレさんと割合似ているタイプだから、ちょっと心配、、、私自身も、細川てんてんさんみたいな、ズボラなタイプだからなあ。細かいことを気にしなくて済むのは羨ましいと主人は言うけどね。主人のことを几帳面と言うと、私と比較すれば、みんな几帳面になると主人は言う。私だって、気になるところはあるけど、見ないように、気にしないようにしているだけなんだよ。それでも気にしてしまったりするけどね。やはり、楽観的に前向きに考えた方がいいんだよね。自分にもそう言い聞かせています。
2009年06月16日
12月3日に、映画「青い鳥」を観て感激し、パンフレットも買いましたが 原作本の「青い鳥」(重松清)と 主題歌のCD「鋼の心」(まきちゃんぐ)も、TSUTAYAで注文して買いました。先にミンミに読ませてから、最近私が読んでいました。今日読み終わったのですが、涙無しでは読めません・・・内容(「BOOK」データベースより)「村内先生は中学の臨時講師。言葉がつっかえて、うまくしゃべれない。でも、先生は、授業よりもたいせつなことを教えてくれる。いじめ、自殺、学級崩壊、児童虐待…すべての孤独な魂にそっと寄り添う感動作。」 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)「重松 清1963(昭和38)年、岡山県生まれ。出版社勤務を経て執筆活動に入る。’91(平成3)年、『ビフォア・ラン』でデビュー。’99年、『ナイフ』で坪田譲治文学賞を、『エイジ』で山本周五郎賞を受賞。2001(平成13)年、『ビタミンF』で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 」短編集で、映画の原作になった「青い鳥」は、その中の1篇です。「青い鳥」も、もちろん良かったけど、他の短編もそれぞれ良かったです。「ひむりーる独唱」に出ていた草野心平の蛙の詩も心に沁みました。引用します。『ごびらっふの独白』「みんな孤独で。みんなの孤独が通じあふたしかな存在をほのぼの意識し。うつらうつらの日をすごすことは幸福である。」”みんな孤独で――。村内先生は、こっこっこここどく、と言った。カエルの言葉では、「孤独」は「こっこっこここどく」になるのだ、きっと。青い色のカエルたちもほんとうはみんな孤独なんだということを、「ひむりーる」は知らなかったのだろうか。”本当に、カエルも人間もみんな孤独なのに、自分だけが孤独だと思っている。そんなとき誰かにそばに居て欲しいと思うのですよね。それが、この村内先生だったりします。私もそんな先生になりたいけど、難しいなあ・・・今日ドラマ「ありふれた奇跡」の録画も見たけど、その中でも、ケルトの昔話で、地下に心の色が表面に表れる人間の世界があると言ってました。悲しい色、淋しい色、幸せな色が見えるから、悲しさや淋しさが自分だけじゃないって分かるとも。人はみな、他の人より自分が不幸に思えたりする・・・だから、人の幸せを妬んだり、不幸を喜んだりするんだよね。自分が幸せだと思いたいが為に・・・自分だけじゃないのにね。人間って、哀しい生き物だなあ・・・だからこそ人の痛みも分かるはずなのだけど・・・「カッコウの卵」より引用します。”「村内さんは生徒に嘘をつけって言ってるんですか」「いいえ」「だったら・・・」「私たちが、だっ、だまされなきゃ、生徒は安心して嘘もつけないじゃないですか」・・・「嘘をつくのは、その子がひとりぼっちになりたくないからですよ。嘘をつかないとひとりぼっちになっちゃう子が、嘘をつくんです」言葉に詰まった戸田に続けた。「嘘は、悪いことじゃなくて、寂しいことなんですよ」先生は、不意に俺を見て、小さくうなずきながら、また戸田に目を戻した。「こっ、こっ、こここっ、この子もね、昔は嘘つきだったんです。ずっ、ずうっとね、寂しい嘘をついてたんですよ。」・・・「中学生の子どもなりに必死の嘘なんです、それは。両親をかばってるのではなくて、両親に愛されてないっていうのを認めて、打ち明けたら、その瞬間、この子はひとりぼっちになっちゃうから・・・」 ・・・(今)無事を祈ってくれる人がいるんですよ、てっちゃんには。だから、私は、てっちゃんは嘘をついてないと思うし、もしもついているんだったら、ひとりぼっちなんだから、私、そばについてやらなきゃ、私に嘘をついてくれたんだから、私がそばにいてやらなきゃ。 玉井君もね――。 先生は、今度はおだやかに言う。もしも嘘をついたんだったら、それは、寂しいことだから、そばにいてやらなきゃ。教師は、何があっても、どんなときでも、どんな生徒でも、その子をひとりぼっちにしちゃいけないんですよ・・・。戸田は何も言い返さなかった。」”嘘は自分を守る為につくのだと思っていた。寂しいからだったんですね・・・その寂しさを分かって、そばに居てやらないといけないんだなって、痛感してしまいました。私は、1年生プロブレム対策要員として派遣されたのに、一人ひとりに寄り添うことが出来てない・・・後1週間しかないけど、なるべく一人ひとりの声に耳を傾けようと思う。特に寂しくて、甘えたいのに反抗的な態度を取る子供たちにね・・・また引用です。”「あのなあ、人間はなあ、おとなになる前に、下の名前で、たっ、たくさん呼ばれなきゃいけないんだ。下の名前で呼んでくれるひとが、そばにいなきゃいけないんだ。」「それって・・・・・家族ってこと?」・・・「下の名前で呼んでもらえるってことは、ひとりぼっちじゃないってことだから。だっ、誰かがそばにいるってことだから・・・」”下の名前で呼ぶことは小さい時だけでなく必要だと思います。私を下の名前で呼んでくれるのは、両親と、昔の友達だけですね。主人さえ呼んでくれない・・・やはり寂しいものです・・・私も、意識して、子ども達や生徒達を下の名前で呼んでいる。下の名前が同じ子が同じクラスに居る場合、上の名前で呼んだりしてるけどね。1年生は担任もそう呼ぶけど、高学年は抵抗あるかな?照れても嬉しいよね。またまた、引用です。 ”俺は黙ってうつむいた。この先生は、俺の家のことをぜんぶ知っているんだ、と気づいたから。「先生はカッコウの卵の話をしてくれた。俺はカッコウの卵のように、親に捨てられた。ほかの鳥に育てられるカッコウのひなのように、『みどりハウス』(養護施設)で大きくなった。「卒業したら、ひとりぼっちじゃないおとなにならなきゃな。ひとりぼっちの寂しさを知ってるんだから、今度は、だっ誰かがそばにいるよろこびを知って、だっ、だっ、誰かのそばにいてやれ」 かっこうのひなは、成鳥になったら、やっぱり卵を別の鳥の巣に産みつけて、わが子を捨ててしまう。 でも、もしかしたら、羽の色が違うきょうだいの中でひとりぼっちだった寂しさを、成鳥になっても忘れないカッコウもいるかもしれない。そんなカッコウは、やがてつがいになったら、巣をつくるかもしれない。見よう見まねのみずぼらしい巣でも、そこにたいせつなものを、そっと置くだろう。卵をあたためながら、たいせつなものがそばにいるよろこびを、きっと知るだろう。「俺は理科の先生じゃないから、そういうこと、真剣に信じてるんだ。」先生はそう言って、「てっ、てっちゃんも信じてくれ」と付け加え、ああ、いまのはあんまりつっかえなかったなと、と笑った。”虐待されたり、愛されないで育った子どもは、大人になっても子どもを愛することが出来ないと言われる・・・虐待の連鎖とも・・・でも、それを断ち切ることが出来ると信じたい。戦争や暴力の連鎖もね・・・映画「太王四神記」のDVDも見ていますが、その中でも、ペ・ヨンジュン演ずる太王が言ってます。「侵略して虐殺すれば、またその仕返しが繰り返される。同じ民族、人間なのに・・・心を納得させなければ、服従させることは出来ないと・・・」本当にそうですよね。言葉は多くなくてもいい。ただそばに居てくれるだけで休まることもありますよね。たいせつなことだけ言えばいいのですね。なんて、こんなに長くなってしまい、たいせつなことが伝わったでしょうか・・・
2009年03月08日
カズは読書あまりしないのですよね。今日TSUTAYAにペ・ヨンジュンのドラマ「太王四神記」7・8のDVDを返し、続きの9・10を借りてきました。テレビで見損ねたので、主人と二人で毎晩見ています。子ども達は見ませんが、、、TSUTAYAに行ったついでに、カズが珍しく本が欲しいと言うので買いました。何かと思ったら、星新一の「未来イソップ」です。私も中学生の頃読んだなあ。ラジオで朗読を聞いて、読みたいと思ったのです。ミンミも、NHKの星新一ショートショートのアニメ番組を録画して見るほど、好きですね。 カズは以前、他の星新一の本も読んだと思ったけど、ショートショートなら読めるんですね。長編は無理なのかな?テレビや映画などで見たものなら、イメージが湧くから読みやすいらしい。逆だとイメージが狂うということもあるけど、小説から想像して欲しいよね。私は「分かりやすい教え方の技術」を買いました。学校教育だけでなく、会社の新人にプレゼンテーションなどを教える為のノウハウ本らしいけど、参考になるかと思って。また、先日Amazonで、リコーダー曲集「笛星人」と、そのピアノ伴奏譜を買いました。昨年度は、パステル音楽館のメンバーで、音楽専科をしているK先生に借りてコピーしたけど、辞める時、書類はみんな学校のシュレッダーにかけてしまったのです、、、また借りるのも悪いので、買うことにしました。「笛星人」は、簡単でノリが良くて、子供達に好評だったし、私も好きなのです。いろいろ準備しないとなあ、、、来年度こそはリベンジできるよう頑張らないとね。
2009年03月04日
「のうだま( やる気の秘密) 」上大岡トメ&池谷裕二著です。本の帯には「どうして『続ける』ことができないのか?やる気を出させて『続ける』コツは、脳をだますこと。そのヒミツは、脳の青い玉=淡蒼球にあり!!」と書いてありました!飽きっぽい私や、うちの子ども達にも当てはまるかな?と思いつつ、このブログのネタにもなるかな?との下心、、、みなさん、興味湧きませんか?裏表紙の帯です。「三日坊主は当然。続けられないのは、脳が飽きっぽくできているから。だから『やる気』を引き出すためには、脳をだませばいいのです。では、どうやってだますのか。それには脳の中の淡蒼球を動かさなければなりません。自分の意志では動かせない淡蒼球を起動させるスイッチが4つあります。スイッチ(B)Body(カラダを動かす)スイッチ(E)Experience(いつもと違うことをする)スイッチ(R)Reward(ごほうびを与える)スイッチ(I)Ideomotor(なりきる)これらのスイッチを誰でも簡単に手軽に発動させるコツがあります。最新の脳研究を元に、続ける技術とやる気の秘密を解いた本が出来ました!」うーん、三日坊主とは私の為にあるような言葉・・・なぜかこのブログは6年?も続いていますが、これも、一人で紙の日記に書いていたら、三日ともたなかったでしょう・・・やはり、皆さんが読んでくれてると思うからこそ、そしてコメントなどで励まされてるからですよね。ありがとうございます!私だけでなく、うちの子供たちもやる気が続かない・・・根気がないというか、努力するのが嫌いというか・・・なんて、好きな人なんて居ないんですね。この本を読んで安心しました!でも、それだけで終わってしまったら、また、ただの怠け者の言い訳になってしまう・・・私も何かに挑戦してみようかな?この著者の二人のうち、池谷裕二さんは脳学者で理論担当。そして、上大岡トメさんは、漫画とコメントと実践担当です!英会話の勉強で試して、半年続いたそうです!「からくり編」の目次は、裏の帯の通り、淡蒼球のスイッチの説明です。「やってみよう編」の目次を紹介しますね。「まずは20回、続けよう。」1.最初の目標は小さくする2.腹八分目にする3.ごほうびを用意する4.同じ時間にやる5.カタチから入る6.図々しい妄想をする7.友達を巻き込む8.誉めてくれる人を用意する9.続かなくても当たり前と思う10.身銭を切る11.今やってる習慣にドッキング12.人前でやってみる13.気が乗らなくても、とにかくその場に行く14.移動中にやる15.誰かを喜ばすためにやる16.初めのキモチを思い出す。そして、感動したのは、「めんどくさい・・・」が口癖の面倒くさがり屋の私の為の歌?「あおだまのうた」作詞 上大岡トメ「やめたい めんどくさいめんどくさい やめたいちょっと待ってそんなときは思い出して蒼い玉~誰でも持ってる宝の玉そこにはやる気の素(もと)が入っているよみんながさがしているものつづけよう蒼い玉の力を信じれば次の景色が見えてくるよ大丈夫 大丈夫 夢に近づくもう少しやってみようもうだめ しんどいしんどい もうだめちょっと待ってそんなときは思い出して蒼い玉~誰でも持ってる宝の玉そこにはあきらめない素(もと)が入っているよ自分を信じてあげようつづけよう蒼い玉の力を信じればちがう自分に会えるよ大丈夫 大丈夫 夢が待ってるもう1歩 歩いてみよう」いいですよね!このうた。作曲したいくらい?しぇーいさん、この詩、キリプレの曲にどうですか?なんて著作権あるから駄目だけど・・・作曲もなさるという著者の池谷裕二さんが、この詩に曲を付ければいいのにね。ヒット間違いなし!?共感してしまうもの・・・本を読むとやる気になるけど、続かない私・・・今度こそ続くかな?まずは卓球、合唱、ウォーキングなど今やってることを続けないとね・・・もちろんブログは続けます。来年度から仕事忙しくなったら、今のように毎日更新できないかもしれないけど、細く長く続けて行きますので、みなさん、お見捨てなきようよろしくお願い致します!
2009年02月12日
今日、仕事から帰ってきたら、ミンミが目が痛いというので、近所に出来たばかりの眼科に行きました。視力を測ったり、目を拡大鏡?で覗いたりしたら、小さな異物が入ってました。小さな砂粒ほどのゴミ?ですが、綿棒でこすらなければとれないほど、こびりついていたらしい。後でミンミがよく考えてみたら、にきび対策のために通販で買ったプロアクティブのスクラブだったらしい。少し眼球に傷が付いてしまったので、ばい菌が入らないように、消毒の目薬を次に受診するまで、挿してくださいとのこと。来週の始めにでも確認の為、来てくださいと言うのだ。その目薬をもらいに、隣の調剤薬局に行った。ここも一緒に新しく出来た調剤薬局。医療ビルのテナントなのだ。そこの待合室に絵本「おじいちゃん忘れないよ」が置いてあった。面白い表紙だし、題名にも興味が沸いたので、待ってる間読んでみた。表紙や題名に誘われたのは、先日読んだ関口尚の小説「君に舞い降りる白」以来だ。8/21の日記にも書いてあるので、良かったら読んでみてください。最後まで読むとネタばれしますので、知りたくない人は、そういう風に書いてある途中までにしておいてくださいとにかく「おじいちゃん忘れないよ」ですよね。これはブラティスラヴァ世界絵本原画展金のりんご賞もいただいたりと、評価の高い作品らしいのですが、本当に心に残る絵本でした。このページの言葉が特に好きです。 なんて、このページだけ読んでも、意味が分かりませんよね。おじいちゃんは主人公のヨーハンと約束すると、その約束を忘れないために赤いハンカチに一つ結び目を作るのです。それをヨーハンがおじいちゃんを忘れないために真似をする。「ぼくはぜったいにおじいちゃんを忘れないよ!」と。この絵本を読んで、私はカズの国語の教科書に載っていた別の絵本「ずーっとずっとだいすきだよ」も思い出しました。カズが好きで、よく音読してたから覚えているのです。また以前、入間おやこ劇場で読み聞かせのワークショップに参加したとき、一緒に参加した元幼稚園教諭の会員が、この絵本を読んだのですが、声といい、語りといい、まるで絵本に出てくる子供(カズ?)のようで、思わず、涙が出てしまいました。上手いだけでなく、心がこもってて、ジーンときてしまったのですよね。ちなみに私は「花咲き山」を低音で淡々と読んだのですが、ちょっとおどろおどろしくて?不自然と言われてしまいました民話の山姥になりきったつもりだったのになうちの子供たちにもいろんな絵本を読み聞かせしてきたけど、この「おじいちゃん忘れないよ」も読んでやりたかったですね。まあ、ミンミも一緒にチラッと見てたけど。大人や中高生も絵本読んでもいいですよね。大学生のマッキーが読んでもおかしくない。マッキーは変わった本屋でいろんな本や絵本を立ち読みしたりしてるらしいけど。「敬虔な幼子」という絵本はマッキーに教えられ、立ち読みしたけど、シュールで皮肉な絵本です。小公子をパロディ化したとも言われてるらしいけど。私自身、敬虔でないクリスチャンなだけに、なんとも複雑な心境ですね。子供たちも小さい頃は教会に行ってたから、書いてある内容が理解できるだけに、きっと嫌だろうなあ。私は信仰を強制したりしないから、もう教会には行ってないけど、マッキーが大学の友人にモルモン教の教会で、英会話を勉強しないかと誘われて行った。いい人達だけど、ついていけないと言って、私に電話で断ってくれるように言うのだ。同じキリスト教でも、あまりにも敬虔過ぎるからなあ。去年の勤務校に、モルモン教の先生が居て、お酒はもちろん、お茶類もたばこもやらず、学生時代は休学してまで、宣教師になっていたという人。若いのに、立派でいい先生だったけど、マッキーには休学したりして欲しくないからね。輸血も禁止というのもモルモン教だったよね。母の姉妹が二人共モルモン教徒になってしまい、年賀状はおろか、親戚付き合いもしていません。叔母達に迫られて、曾祖母も入らされてしまったけど・・・おかげで手術する時も輸血してもらえない?叔母の1人はガンで亡くなったけど、モルモン教の仲間が最期まで面倒を見てくれたらしい。そういう意味ではすごいと思うけど。私の両親は日本キリスト教団の教会に通ってるので、同じキリスト教といえど、ちょっと違うのですよね。もちろん輸血や嗜好品の禁止もない。また話が膨らんでしまったけど、宗教でもいろんな考え方がありますよね。私は「盲人が象を触れている話」のような気がするけど。鼻を触った盲人はホースのようなものだと言い、身体を触った盲人は壁のようなものだと言う。どの宗教でも人間ではない絶対者が、人間を許したり裁いたりしている。それは象みたいな絶対者なのでは?もしかしたら神も仏も同じ者かもしれない。どうせ神なんて目には見えないものだし、存在さえ証明できない。友達の信仰告白で衝撃的だったのは、神の存在は賭けだと言ったこと。居るか居ないか分からないのだったら、自分は居るほうに賭けると。私もたとえ居なくても構わないと思う。いや、神なんて人間の作り出した虚像だと思ったりもする。それでも、自分や人間を信じられない私は何かにすがりたい一心で神を信じてる。苦しい時の神頼みでもいいじゃない。遠藤周作の「イエスの生涯」に描かれた宮沢賢治の「雨ニモマケズ風ニモマケズ」に出てくるデクノボー(木偶の坊)のような弱いイエスでいい。寄り添ってくれるならそれでいいと。「あしあと」という詩が好きです。本当に話がずれてしまったけど、キリスト教でも仏教でも、何かを信じてる人は、どん底に落ちても這い上がりやすいのでは思う。それくらいのメリットがないとね高校の同級生で、頭がいいのにわざわざ創価大学へ行った友達が居る。大学生になってから、その子に呼ばれ、創価会館で、宗旨変えするように取り囲まれた。「広島も長崎もキリスト教徒が多かったから、原爆が落とされたのだ。畳の上や病院で死にたかったら、創価学会に入りなさい。」とも・・・私は断ったけど、その時の話は興味深かった。「何かを信じてる人は、信じたい気持ちが強いから、宗旨変えしてでも、何かを信じる。無神論者は、何も信じようとしないから、宣教しにくい。キリスト教から宗旨替えした人も居るから、何かを信仰している人を狙うのだ」と。私はそういう意味で狙われたんだね。別の同級生にも、別の仏教を宣教されたことがある。私ってそんなに宗旨替えしそうに見えるのかな。どの宗教だって信じてるだけましだと思うけど、やはり小さい頃から教え込まれたキリスト教が一番なじみがあるんだよね。幼児洗礼に反発したこともあったけど。やはり自分の意思で洗礼受けたいよね。まあ、幼児洗礼を受けても、それは親の意思だから、自分で信仰告白しないことにはクリスチャンとして認められないけどね。実際、妹も幼児洗礼受けたけど、教会にも行かず、信仰告白もしていない。でも、苦しい時の神頼みくらいはするんじゃないかな?私も今はクリスマスくらいしか行かないから、同じようなものだけど。なんて、うちの子達は仏教の幼稚園に行ってたから、仏教の方が違和感なかったりして・・・まあ、教会の日曜学校も行ってたから、どっちもどっちかな。宗教は信じなくてもいいけど、いいことも悪いことも、人は見てなくても、絶対的な誰かが見てると感じてて欲しい。それが自分自身でもいいから。誰でもない、自分は自分を見てるんだよね。絵本の話から宗教まで話が広がりすぎだけど、今日はいろいろ考えてしまった私なのでした。
2008年09月05日
私はB型なのですが、今まで興味はあっても、この話題の本は買ってませんでした。マッキーはAB型買ってまたが。今日カズが宿題やるのに勉強のお供のお菓子やアイスが必要だというので、コンビニに買いに行きました。そこにこの本があったのです。同じB型のカズは1000円払ってまで買うのはもったいないと言うが、お菓子やその他食料品で800円くらいになったのだから、そっちの方がもったいないよね。とりあえず買って帰りました。日記のネタになるのでは、とも思ったのですよね。笑マッキーとカズと三人で読んでたら、カズより私とマッキーの方がB型っぽいみたい。マッキーはAB型だから、B型の要素があるんですよね。カズも一見O型のようだけど、やはりB型の方が濃いみたい。主人はO型でカズが自分に似てないと歎いているのです。ちなみにミンミもAB型なのだけど、前の夫がA型なのです。血液型の話をすると、家庭状況を話さないといけなくなるんだよね。笑私は典型的なB型と言われるけど、さすがに全部は当てはまりませんね。でも、当たってる箇所を、一部引用してみます。チェックシートなんだけど、文章がつながってるのですよね。そこが面白い!太字のところがポイントかな?()の中は私の独り言・・・「□言い訳するとなんか白々しい□だからあんまりしない。(面倒くさい・・・)□それゆえ誤解を受けやすい。(分かってもらえなくていいさ!)□結果、落ち込む、どん底。(でも傷つきやすい・・・)□白か黒!YESかNO!好きか嫌いか! あいまいにすんな!(ALL or Nothing!どっちで中間がない・・・)□会話に主語がない(よく主人に言われます・・・)□お金の使い方が、なんかどっか人と違う。□人の顔、名前、あんまり覚えてない。 というか覚えない最初から(興味のない人は覚える気がない・・・)□「人にはそれぞれの意見がある」のは認めるけど、 その意見は認めない。決して□話が飛ぶ。(よく言われる。話を膨らます。脇にそれるとも・・・)□のは「それまでの過程」を頭の中で考えているから 自分の中ではつながってる。 (関係ない話ではなく、連想ゲームのように発展してるのだ!) □でもそれを人に説明するのはめんどくさいし、表現できない。」このくだり、マッキーと「そうそう!そうなんだよね!」と意気投合してしまった。マッキーとは同じ思考回路のせいか、話が飛んでも、主語がなくても理解してもらえる。ドライブ中、目に入ったものから急に会話が変わることもある。二人とも注意欠陥症候群(多動)かも・・・私やマッキーは窓際のトットちゃんだったし、興味、好奇心旺盛で、短期集中、飽きっぽい。次々に興味の対象が変わり、途中のものは放り出し、そのままにしてしまう。だからやりっぱなしのことが多く、いい加減でだらしないと言われる・・・これはB型の特徴ではなく、注意欠陥症候群の特徴かな?大人の注意欠陥症候群「片付けられない?」私もマッキーも大器晩成と言われたけど、私はいまだになってない・・・まあ大物になんてならなくていい。私は私だからね。開き直るところも似てるかな。当たってないところもあるけど、そういう自分もあるのかなと暗示にかかりやすい所もあるかも。でも、この本のお陰で3人で盛り上がれました。久しぶりに性格や思考回路が分かり、楽しかった。1番血液型にこだわるのはB型なんだって。だって、一番悪く言われるのはB型だもんね。自己中とか、冷たいとか・・・でも、自分なりには考えたり感じたりしてるんだよ。それを表面に出すのが面倒なだけ・・・なんて、ついB型の自分を弁護してしまう私でした。理解してもらえなくてもいいけど、少しでも理解してもらえたらいいな、なんて淡い希望を抱いてしまうのでした・・・
2008年08月30日
よかったから紹介しますね。賞も二回取ってる人です。小説すばる新人賞と、坪田譲治文学賞。私は表紙の絵と題名に惹かれて買ってしまいました。中身も少し立ち読みして良さそうだったしね。絵と題名から私が想像したのは、女性亡くなって、その身体に雪が降り積もる感じ。ハムレットのオフィーリアが川に花と共に流れていくイメージと重なったのです。花の代わりに雪が取り囲む。勝手な想像していたら、内容は全然違いました。ネタばれしてしまいますので、読みたい方はここまでにしておいてくださいね。いつも黒を着て、恋人の喪に服していた雪衣が、元彼にそっくりな桜井に出会い、身代わりにしてしまうのだけど、好きになってしまい、かえって罪悪感で離れてしまう。でも再会して、桜井が元彼の死んだ状況を再現し、生きて戻り、雪衣を解放する。雪衣の為に雪の鉱山からホタルイシを取ってくるのだ。元彼の墓参りに一緒に行く時、雪衣は初めて白い服を着てきた。それが題名の意味だと思う。ある意味、雪の白と重なるけどね。ストーリーだけでなく、私が惹かれたのは、割と悲しい話なのに全体に流れる温かさです。人を見る目が優しいのかな。鉱石に託したメッセージも。桜井も二度と恋はしないと思う程、元彼女、彩名に傷つけられたことがあるのだけど、彩名と再会し、助けてあげるのです。彩名とは鉱石を売る店のバイトで知り合い、鉱石の知識を教えてもらっていたのですが、彩名の好きな山入り水晶を別れに贈ります。傷を慰め、励ますように。山入水晶とは、成長が中断され、その時石灰質に包まれ白濁し、また成長して水晶が入れ子構造になった水晶。彩名が桜井に山入水晶が好きな理由を説明する場面です。「桜井君が選んだような透明度の高い水晶はたしかに美しいわ。けれども、山入水晶には克服の美しさがあると思わない?一度成長が止まったあと、再び透明に結晶した克服の美よ。」石の本当の美しさを教えられ、桜井は彩名が好きになります。私も山入水晶を見てみたいと思った。調べてたらあったので、載せますね。石は冷たいものだと思っていたけど、人の心がこもれば、温かくなるのだと感じました。読後感が爽やかな感じでした。
2008年08月21日
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